織田家次男、織田信雪です。

コン

文字の大きさ
8 / 19
幼少の時

1.7 一番槍です。

しおりを挟む
 『人の人生は、川のようなものだ』
 友人がそう言っていたことを思い出した。
 大雨が降ると濁流となって水嵩が増し、勢いよく流れ、周囲に災害を振りまく。かといって、日照りが続きすぎると、水は枯れ、流れがなくなる。

 感想、よくわからん。

 「勘重郎、聞いてる?」

 いや、どうでもいいことを思い出して、どうでもいいことを考えてました。聞いてるはずもないでしょ。

 「この子も、今日から一緒に遊ぶのよ!ほら、名前言いなさい」

 「犬千代」

 「……………」

 「……………」

 「………えっ?終わり?」

 つい、聞き返してしまった。

 「この子はね、前田家の長女なの。知ってるでしょ、前田家?」

 「あ、う、うん。あれでしょ、あの前田。知ってる」

 本当に知ってるよ!あれだから、利家でしょ、加賀藩主の!あれ?ここ愛知県だよね………。

 「そう。じゃあ、何時も通り私が作戦を立てるから。勘重郎には、一番槍の名誉を挙げる」

 いらないんだよなー。

 この一番槍というのは、信長が最近ハマっている街の悪ガキどもを懲らしめる隊の一番槍だ。
 想像できる通り、一番殴られる確率が高い。
 そして、この隊では、かの鉄砲の代わりに石つぶてが飛び道具だ。信長は、作戦を立て、隊(今までは総数2名)を指揮し、飛び道具で攻撃している。
 そして、よく流れ弾が当たる。

 実際の戦場だったら死んでるぞ!

 「犬は私の小姓よ」

 あ、つまりまた俺一人が突っ込むんですね………。そろそろ、謀反起こすぞ!



 はあ、疲れた。

 取り敢えず、今日は二つのグループを壊滅させた。まだ、3歳の体では、いくら強いといっても一方的に攻撃ということにはならない。
 今日も、殴られること3発。木の枝で叩かれること5回。敵の石が当たること2回。後ろからの石が当たること12回と散々な結果だ。

 まじ、背中痛い。どんな強さで投げてんだよ?てか、ノーコンすぎるだろ!

 「今日もご苦労!解散!」

 はあ。早く離れてくれないかな……。ま、無理だろうなぁ。

 信勝が諦めているのにも理由がある。ここは信秀といた場所でなく、那古野城だ。そして、ここの城主が信長なのだ。

 なぜ、同じ城に行かせたんだ!まだ、兄上の方がマシだった!

 「大丈夫……ですか?」

 陰鬱な気分で、部屋へと戻ろうとする信勝の背に、声がかけられた。
 振り返ったそこには、先ほども一緒にいた犬千代がいた。

 「あ、うん。何時ものことだから」

 「いつも……。こっちに来て…、ください」

 敬語が慣れないのか、たどたどしい。だが、それとは対照的に手を引く力は強く、迷いなかった。
 そして、引っ張られる信勝。

 あれ?これどこ連れてかれるの?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~

虎柄トラ
ファンタジー
 下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。  意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。  女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。  敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。  剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。  一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。  快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。 ネット小説やファンタジー小説が好きな少年、洲河 慱(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りに雑談をしていると突然魔法陣が現れて光に包まれて… 幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は【勇者】【賢者】【剣聖】【聖女】という素晴らしいジョブを手に入れたけど、僕はそれ以上のジョブと多彩なスキルを手に入れた。 王宮からは、過去の勇者パーティと同じジョブを持つ幼馴染達が世界を救うのが掟と言われた。 なら僕は、夢にまで見たこの異世界で好きに生きる事を選び、幼馴染達とは別に行動する事に決めた。 自分のジョブとスキルを駆使して無双する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?」で、慱が本来の力を手に入れた場合のもう1つのパラレルストーリー。 11月14日にHOT男性向け1位になりました。 応援、ありがとうございます!

処理中です...