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1章4節 幸せの居場所
2-2 (88話)
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一夜明けた翌日。
事務所では不穏な空気が流れていた。
特等席に座るシン。
それを見守るようにいる伊部。
そして・・・。
真ん中の机にあるのは3つのパン。
それを頬張るかのように食べる1人の少女。
いつもならいないはずの場所に人がいる。
しかも、あのストーカー女、猪野糸の姿があった。
いつもなら依頼者と探偵関係者が話す場所でもあるのに自分の家であるかのようにゆったりとくつろいでいる。
その姿にイライラしていた。
「なぁ、帰ってくれるか?仕事の邪魔なんだけど」
机に肘をついていらだちを見せつけるシン。
しかし、それをもろともせずにパンを食べていく。
無視をされているのかはわからないが、正直にいってシンにとっては邪魔な存在だった。
「いいじゃん。美沙の依頼ができてるのかを確認してほしいって言うんだし」
「だからって確認しに行くことないだろ。しかも、今日は平日だぞ。学校はどうした?昨日は日曜だったから大目に見てやったけど、今日は違うだろ。さっさと学校に行ってこい」
「嫌だ」
完全否定されてしまった。
しかも、即答で。
平気な顔してパンを食べている奴がどうしても許せない。
シンは席を立ちあがって猪野糸の近くまで近寄った。
「何で嫌なんだ?」
「勉強嫌いだから」
はっきりとした質問の答えに苛立ちがこみあげてくる。
勉強が嫌いなのは分かる。
だが、そんな理由でここに来ていい訳がない。
ちゃんとした義務教育を全うしてこその学生なのだ。
それを放棄するやつは許せない。
シンは猪野糸が食べているパンを取り上げて質問攻めにした。
「それでも勉強しに行くのが学生の仕事だろ?だったら行ってこいよ」
「だってつまんないんだもん。授業聞いてても何言ってるかわからないし、ノートをとってても眠気がしてやる気は起こらないし。シン君もそうだからここにいるんでしょ?」
「お前、バカか?俺はちゃんとした理由で学校休んでんの。お前とは違うの。それにちゃんとした理由で俺は学校を休めるようになってんの、知らないのか?」
「うん、知らない」
その言葉にカチンと頭にきた。
本当に知らないなんて勉強不足にもほどがある。
それを補うのが学校の授業だというのにそれを全否定してくる。
シンと比べられるのがかなり嫌になっていた。
「いいか?魔探偵の法律1条1項に「魔探偵である人間は義務教育に関係なく、魔探偵の職務に全うする義務が与えられる」という法律があるんだ。だから、俺はその法律に守られてるから学校に行かなくてもいいの。それは依頼者の依頼があった時点での場合のみ適用される仕組みになってるんだよ。でも、お前はどうだ?魔探偵の側近でもないだろ?だから普通の人間だ。だから、義務教育を受けてこい。そして、勉強するんだ」
「そんな法律はどうでもいいの!さぼりたい時にさぼればいいんだし。美沙は毎日勉強してるし・・・。自分は今さえ楽しめればいいと思って勉強さぼってんのにさー。みんなは勉強に必死になってるし嫌になっ・・・」
いらだちがどんどん膨らんでいく。
猪野糸に何を話しても聞かない。
こうなったら無理矢理にでも学校に行かせるしかない。
猪野糸の右袖を掴んで扉の外に出そうとしていた。
そう思っていた時だった。
扉がガチャリと開いた。
よし、これで勝った!
そう思っていた。
事務所では不穏な空気が流れていた。
特等席に座るシン。
それを見守るようにいる伊部。
そして・・・。
真ん中の机にあるのは3つのパン。
それを頬張るかのように食べる1人の少女。
いつもならいないはずの場所に人がいる。
しかも、あのストーカー女、猪野糸の姿があった。
いつもなら依頼者と探偵関係者が話す場所でもあるのに自分の家であるかのようにゆったりとくつろいでいる。
その姿にイライラしていた。
「なぁ、帰ってくれるか?仕事の邪魔なんだけど」
机に肘をついていらだちを見せつけるシン。
しかし、それをもろともせずにパンを食べていく。
無視をされているのかはわからないが、正直にいってシンにとっては邪魔な存在だった。
「いいじゃん。美沙の依頼ができてるのかを確認してほしいって言うんだし」
「だからって確認しに行くことないだろ。しかも、今日は平日だぞ。学校はどうした?昨日は日曜だったから大目に見てやったけど、今日は違うだろ。さっさと学校に行ってこい」
「嫌だ」
完全否定されてしまった。
しかも、即答で。
平気な顔してパンを食べている奴がどうしても許せない。
シンは席を立ちあがって猪野糸の近くまで近寄った。
「何で嫌なんだ?」
「勉強嫌いだから」
はっきりとした質問の答えに苛立ちがこみあげてくる。
勉強が嫌いなのは分かる。
だが、そんな理由でここに来ていい訳がない。
ちゃんとした義務教育を全うしてこその学生なのだ。
それを放棄するやつは許せない。
シンは猪野糸が食べているパンを取り上げて質問攻めにした。
「それでも勉強しに行くのが学生の仕事だろ?だったら行ってこいよ」
「だってつまんないんだもん。授業聞いてても何言ってるかわからないし、ノートをとってても眠気がしてやる気は起こらないし。シン君もそうだからここにいるんでしょ?」
「お前、バカか?俺はちゃんとした理由で学校休んでんの。お前とは違うの。それにちゃんとした理由で俺は学校を休めるようになってんの、知らないのか?」
「うん、知らない」
その言葉にカチンと頭にきた。
本当に知らないなんて勉強不足にもほどがある。
それを補うのが学校の授業だというのにそれを全否定してくる。
シンと比べられるのがかなり嫌になっていた。
「いいか?魔探偵の法律1条1項に「魔探偵である人間は義務教育に関係なく、魔探偵の職務に全うする義務が与えられる」という法律があるんだ。だから、俺はその法律に守られてるから学校に行かなくてもいいの。それは依頼者の依頼があった時点での場合のみ適用される仕組みになってるんだよ。でも、お前はどうだ?魔探偵の側近でもないだろ?だから普通の人間だ。だから、義務教育を受けてこい。そして、勉強するんだ」
「そんな法律はどうでもいいの!さぼりたい時にさぼればいいんだし。美沙は毎日勉強してるし・・・。自分は今さえ楽しめればいいと思って勉強さぼってんのにさー。みんなは勉強に必死になってるし嫌になっ・・・」
いらだちがどんどん膨らんでいく。
猪野糸に何を話しても聞かない。
こうなったら無理矢理にでも学校に行かせるしかない。
猪野糸の右袖を掴んで扉の外に出そうとしていた。
そう思っていた時だった。
扉がガチャリと開いた。
よし、これで勝った!
そう思っていた。
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