魔探偵探偵事務所

カクカラ

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1章5節 盤上の世紀末

1-6 (113話)

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何で岩城さんが西崎さんの左足の下にいるのだろうか。
急いで美沙と真織は岩城さんの所へ向かい、息をしているかを確認した。
かすかながらに息をしている。
本当にただ気絶しているだけだった。
安心した美沙と真織は安堵あんどの顔をしていた。
一方、西崎は掴まれていた右腕が離れたおかげで少しだけ身体が動けるようになった。
寝返りをして四つん這いの状態になると、その状態で岩城の所までって行った。
ゆっくりとだが岩城の場所に近づいていく。

「岩城、大丈夫か?」

大きな声で岩城を呼んでも反応がない。
ピクリとも動かない。
もしかして、脳震盪のうしんとうか何か起こしたのではないか。
西崎の頭にそれがよぎった。
急いで西崎は岩城の呼吸があるかどうかを確認するために顔を近づけた。
スースーと息をしている。
本当に気絶しているだけでよかった。
西崎は美沙と真織を呼んで医務室まで運んでほしいと頼む。
美沙は西崎をゆっくりと起こし、肩に手を乗せて1歩1歩歩いて行った。
しかし、岩城の扱いがかなりひどかった。
真織は両腕を掴んで引きずりながら医務室にまで運んでいった。
摩擦まさつの熱でどんどん熱くなっていく。
それでも岩城は目覚めなかった。
そんな光景を見ていたシンと女の子はため息をついた。
可愛そうで見てられないと。

「さてと・・・何の用だ?」

2人しかいない空間が何よりどんよりとした重い空気。
嫌な空気がどんどん漂ってくる。
しかも、この女といると嫌になる。

「お前がここに入ってくるなんて何かなければ来ないだろ。むしろどうやってここだって知ったんだ?まさか、お前親の力借りたろ?」
「あ、バレた?そうだよ。お父さんの力を借りたの。だから、ここに来た。用もなかったら来ないじゃん」

こんな事言って笑っていられるのが腹立たしい。
父親の力を借りてここに来るなんて自分の力でもない。
でも、何の用でここに来たのか不思議で仕方ないんだが、さっきの西崎を投げた時の記憶が蘇る。
あんな簡単に大人1人を背負い投げするなんてよほどの体力がなければ出来ない。
見た感じそんなに筋肉があるわけでもないし、中肉中背ちゅうにくちゅうぜいの至って普通の女の子。

「じゃあ、何であの刑事を投げれた?お前と10以上も離れてるのによ」

10以上も離れている人間を投げられるなんてよほどの事がなければ出来ない。
むしろ普通の人間が投げようとしたら、筋肉にかなりの負荷ふかをかけてしまいすじ1本をやってしまっても仕方がないレベルなのだ。
それを意図も簡単に投げられるなんてかなりのレベルを持っているに違いない。
聞こうとしたらどうなるか。反応が気になる。
興味範囲きょうみはんいで女の子に聞こうとしたが、向こうから話してきた。

「何でかわかるでしょ?あんた覚えてないの?」
「は?」

覚えてないのと言われても思い出せない。
随分ずいぶん昔の話をされてもすぐにピンとこない。
だが、あんな話をされるとは思ってなかった。
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