称号がすべてのこの世界で少年は、世界最強を目指す!

フィンガー

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第1章

成人の儀

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俺は朝起きて朝食をとっている。朝食はパンとベーコンエッグにサラダという簡単なものだ。

「うまいけど、やっぱパン硬いな........」

俺は歯で噛み切るのが困難なほど硬いパンを獣のように噛みちぎって食べる。

「ロンどうしたんだよお前⁉︎顔青いぞ!」

「い、いや、だ、大丈夫だ.................」

俺がパンに苦戦していると、ふと後ろから声が聞こえたので後ろを向くと、部屋が同じだったロンとあの時話してた二人組が話していた。

あいつなんか痩せてないか?気のせいか?

ロンは俺の視線に気づくと少しビクッ!と反応して直ぐに顔をテーブルにある料理に向けカタカタと小刻みに震えだした。

「お、おい!ロン、お前本当にどうしたんだよ⁈」

「ほ、ほほほほ本当に、だだだ、大丈夫だから。き、ききき気にしないでくれ」

「いや!余計に気になってくるわ!マジで昨日の夜何があったんだよ⁈」

なんだか、ここに居るとあの2人に絡まれそうな気がしたので、俺は朝食を途中で切り上げて集合場所の宿屋の入り口前に出る。

「もうほとんどの奴が集まってるな。みんなほんと張り切ってるなー」

みんな今日は、いつもより早起きでテキパキとした行動をしている。

だけど、みんなソワソワしてるんだよな。感情が抑えきれていない感じがするな。

俺はそう思って少し苦笑いをする。

あっ、ドンマだ。あいついつもより凛々しい表情してんなー。ここぞという感じにいい子ぶってる感じがするわ~。腹立つ~。ま、絡まれないからいいけど。

俺はドンマから距離を置いて待つことにした。ちなみに、シュウとミントは周りの視線など御構い無しに朝食を食べさせあいっこしていた。正直超ムカついたので俺は完全にあいつらの存在を忘れさるようにして朝食を食べていた。



それから、十分後やっとシュウとミントが集合場所に来た。

マジで遅すぎる。もう他の奴らは1、2分くらいで来てたのに、こいつらときたら.....................。

「はぁ、やっとか.....................それでは、教会に向かう。ついてこい」

おっさんはため息をついて出発する。
歩いてから数分くらいで教会に着く。
教会は当たり前だが周りの家より大きく立派だ。ちゃんと手入れがされているようで壁は綺麗な白色をしていて、清潔感にあふれた場所っていう感じがする。

いよいよか.....................。

俺はピンッ!と背筋を伸ばして気合いを入れる。
おっさんが教会の大きな扉をノックする。すると中からシスターが出てくる。

「今日は何の御用でしょうか?」

「成人の儀をしたくて来ました」

「少々お待ちください」

シスターはそう言って中に戻っていく。
そして、数分でシスターの代わりに神父が出てきた。

髭すげー!

神父を見てまず最初に思ったことはそれだった。何故なら、お腹あたりまで髭を伸ばした七十代半ばのお爺さんだったからだ。その髭は毎日欠かさず手入れをしているのか全く絡まったところはなくサラサラだった。

それとは対照的に頭は全く生えてないな。

「話はシスターから聞きました。こちらへどうぞ」

「ありがとうございます。それでは、失礼します」

おっさんはそう言って神父にお辞儀をして中に入り俺達に手招きする。
俺達はなんとなく列になって教会の中に入る。

「スゲー!」

「綺麗ー!」

「はー...................」

教会の中に入った瞬間みんなは祭壇に見とれる。祭壇は大理石で作られており、不純物が全くない金と銀を使って装飾されていた。その上では、太陽の光で光るステンドグラスがある。

すごいな。それにあのステンドグラスで描かれている太陽のように赤く丸いのは創造神教が崇めている神『創造神ティーター』だな。

「それでは、成人の儀を始めたいと思いますので、そこの椅子に座って待っていてください。呼ばれたらここまで来てください。そして、終わったらも解いた席でもどこでもいいので座ってください。あと、くれぐれも成人の儀が終わるまで喋らないように。創造神様に失礼ですからね。いいですか?」

「「「はい!」」」

俺達は神父に返事を返し、静かに適当な席に着く。

「それでは始めます。アード君!」

「はい!」

神父が始めの人を呼んだ。呼ばれたアードは緊張してぎこちない歩みで祭壇の前まで行き、神父の指示に従って祭壇の前に跪く。そして、数分くらい経つと急に立ち上がって神父にお辞儀をしてさっきいた席に戻っていく。
成人の儀はこれの繰り返しだった。



「次、ラルク君!」

「はい!」

退屈な繰り返しを黙って見ること数分やっと俺の番が来た。

やっとだ.........やっと.................。

俺は立ち上がって祭壇の前まで行く。祭壇の前に着くと、神父が手で跪けと指示してくるので跪く。すると、どこからともなく声が聞こえてきた。

『称号:雷帝』

『称号:強欲』

『称号:アサシン』

『シークレット称号:継承候補』

『以上』

ん?最後の何だ⁈

俺はびっくりして立ち上がる。それから、少し固まっていたがハッ!と我に返って席に戻った。

最後のは何だったんだ⁈

俺は席に戻ってからもその事で頭がいっぱいだった。だから、気づいたら成人の儀は終わっていた。

「さて、これで成人の儀は終了です。お疲れ様でした」

「「「ありがとうございました!」」」

俺達は神父にお礼を言ったあとおっさんと宿屋に戻った。

「今日はもう夕方だからこの宿屋でまた一泊する!明日の集合は朝7時だ!もう大人だから今からは自由にしていいが、くれぐれも夜更かしして明日起きられなかったなんてことにならないように!いいな?」

「「「はい!」」」

「よし!じゃあ、解散!」

おっさんの解散の合図とともにみんな解散していく。そして、仲のいいグループに分かれてもらったメイン称号について話し始めた。
俺はドンマ達に絡まれないようにこっそりと自分の部屋に直行した。

「よし。それじゃあ、ずっと気になって仕方なかったステータスチェックだ!」

俺はステータスを開く。



名前 ラルク


年齢 15歳
種族 人族 〈ヒューマン〉


レベル 28


HP 1537/1537
MP 300/300
ATK 340
DEF 151
AGL 264


【メイン称号】
アサシン
雷帝
強欲

【サブ称号】
いじめられっ子
諦めぬ者
努力家
人間不信
復讐の鬼

【シークレット称号】
継承候補



「やっぱり、なんかわけわかんない枠が増えてる..................シークレット称号って何?」

俺はシークレット称号の説明を開く。

〔シークレット称号:自分しか見れない称号。ステータスを誰に見せても誰にも見えない〕

それだけ?じ、じゃあ、継承候補は?

〔継承候補:◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎〕

え?分かんないじゃん⁈

俺はこの後何度も説明を開いたり閉じたりしたが説明内容が一切変わらなかったので諦めた。

これは無理だな。他の説明を読もう。

俺はアサシンの説明を開いた。
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