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色っぽい拓也
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風呂場のドアが開き、湯気とともに拓也の体の沙織が出てきた。
「ふぅ~、さっぱりした!」
バスタオルを腰に巻き、まだ少し湯気が立ち上る体を軽く拭きながらリビングへ向かう。
すると——
「……えっ、何してんの?」
ソファーに座っていたのは、**バスタオルを体に巻き、さらに頭にもタオルを巻いた姿の沙織の体の拓也** だった。
「お風呂上がりにさ、こうやってタオル巻いたままでいると、なんかリラックスできるんだよね~♪」
「いやいや、**何でパジャマ着てないの!?**」
「え?」
沙織(拓也)は目を丸くしながら、自分の姿をチラッと見てニヤリと笑った。
「この格好って、色っぽいと思わない?」
「……は?」
拓也の体の沙織は、一瞬言葉を失った。
確かに、女性がお風呂上がりにタオル一枚で髪にタオルを巻いている姿は、よくドラマや漫画で「色っぽい」とか言われる。
でも、**今目の前にいるのは、中身が拓也なだけで見た目は完全に自分(沙織)の体である。**
「……いや、そういうのは**中身がちゃんと女の子だからこそ**色っぽく見えるんであって、**拓也がやっても違和感しかない!**」
「えぇ~、せっかく沙織の体なんだから、こういう色っぽい仕草も研究しとこうと思ってさ!」
「ねえっ、それ研究する意味あるの!?」
「まぁ、俺が戻った時に沙織が俺の色気にメロメロになっちゃうかもしれないし?」
「なるわけないでしょ! 早くパジャマを着て!!」
「えー、もうちょっとこのままでいいじゃん。」
「**よくない!!** ほら、パジャマ取ってくるから待っててね!」
呆れながらも、拓也の体の沙織はクローゼットへ向かった。
すると、後ろから**くすくす**と笑う声が聞こえた。
「……なに?」
「いや、なんか俺たち、こうやってバカなこと言い合ってるのに、ちゃんと夫婦してるよなって思ってさ。」
「……まぁ、それは否定しないけど。」
拓也の体の沙織は思わず苦笑しながら、パジャマを手に戻ってきた。
「はい、これ着て。」
「はいはーい♪」
沙織の体の拓也は、素直にパジャマを受け取ると、ようやくタオル姿を卒業することになった。
——とはいえ、次は何をやらかしてくれるのか、油断はできないのだった。
「ふぅ~、さっぱりした!」
バスタオルを腰に巻き、まだ少し湯気が立ち上る体を軽く拭きながらリビングへ向かう。
すると——
「……えっ、何してんの?」
ソファーに座っていたのは、**バスタオルを体に巻き、さらに頭にもタオルを巻いた姿の沙織の体の拓也** だった。
「お風呂上がりにさ、こうやってタオル巻いたままでいると、なんかリラックスできるんだよね~♪」
「いやいや、**何でパジャマ着てないの!?**」
「え?」
沙織(拓也)は目を丸くしながら、自分の姿をチラッと見てニヤリと笑った。
「この格好って、色っぽいと思わない?」
「……は?」
拓也の体の沙織は、一瞬言葉を失った。
確かに、女性がお風呂上がりにタオル一枚で髪にタオルを巻いている姿は、よくドラマや漫画で「色っぽい」とか言われる。
でも、**今目の前にいるのは、中身が拓也なだけで見た目は完全に自分(沙織)の体である。**
「……いや、そういうのは**中身がちゃんと女の子だからこそ**色っぽく見えるんであって、**拓也がやっても違和感しかない!**」
「えぇ~、せっかく沙織の体なんだから、こういう色っぽい仕草も研究しとこうと思ってさ!」
「ねえっ、それ研究する意味あるの!?」
「まぁ、俺が戻った時に沙織が俺の色気にメロメロになっちゃうかもしれないし?」
「なるわけないでしょ! 早くパジャマを着て!!」
「えー、もうちょっとこのままでいいじゃん。」
「**よくない!!** ほら、パジャマ取ってくるから待っててね!」
呆れながらも、拓也の体の沙織はクローゼットへ向かった。
すると、後ろから**くすくす**と笑う声が聞こえた。
「……なに?」
「いや、なんか俺たち、こうやってバカなこと言い合ってるのに、ちゃんと夫婦してるよなって思ってさ。」
「……まぁ、それは否定しないけど。」
拓也の体の沙織は思わず苦笑しながら、パジャマを手に戻ってきた。
「はい、これ着て。」
「はいはーい♪」
沙織の体の拓也は、素直にパジャマを受け取ると、ようやくタオル姿を卒業することになった。
——とはいえ、次は何をやらかしてくれるのか、油断はできないのだった。
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