TSメイク

美咲ちゃん、また会いたい！

昼休み、学食でランチを食べていた拓也、愛、彩香、咲良の4人。  

「いやぁ～、今日も平和だな！」  

拓也がそう言いながら、カレーを口に運んでいたその時――  

**ピロン♪**  

彩香のスマホが通知音を鳴らした。  

「ん？ 誰からだろ？」  

彩香がスマホを開くと、LINEのグループトークに大量のメッセージが届いていた。  

📩 **「なあ、また合コンしようよ！」**  
📩 **「前回めっちゃ楽しかったし、またやりたい！」**  
📩 **「てかさ、ぶっちゃけ**美咲ちゃん**にまた会いたいんだけど！！」**  
📩 **「そうそう！ 美咲ちゃん、めっちゃ可愛かったし、もう一度会いたい！！」**  
📩 **「彩香、お願い！ また美咲ちゃんを呼んでよ！」**  

彩香はメッセージを見て、一瞬目を丸くしたあと、ゆっくりと顔を上げた。  

「……ねぇ、拓也。」  

「ん？ どうした？」  

「**また合コンの誘いが来たんだけど……**」  

「ふーん、またやるのか？ ……って、なんで俺を見る！？」  

彩香はニヤリと笑ってスマホの画面を拓也に見せた。  

「**『美咲ちゃんに会いたい！』** だって♪」  

「はぁぁっ！？？」  

拓也の手に持っていたスプーンがカレーに突き刺さる。  

「また！？ なんでだよ！！」  

「いや～、あんなにモテたんだから当然でしょ？」  

愛がクスクス笑いながら言うと、咲良もノリノリで続けた。  

「美咲ちゃん、大人気じゃん！ もう『合コンの女神』になれるんじゃない？」  

「ふざけんな！！ 俺はもうやらねぇって言っただろ！！」  

拓也が全力で否定するが、彩香はスマホを弄りながらボソッとつぶやいた。  

「でも……もし今度の合コンに美咲が来なかったら、男たち、ガッカリするだろうねぇ……」  

「……」  

「**『なんだよ、今回は美咲ちゃんいないのか……』** って、しょんぼりしちゃうかも？」  

「……っ！」  

拓也は苦悶の表情を浮かべながら、テーブルに突っ伏した。  

「ねぇ拓也、どうする？ また美咲ちゃん、やっちゃう？」  

愛がニコニコしながら問いかける。  

「やるわけねぇだろ！！！！！」  

学食に拓也の叫び声が響き渡るのだった――。