パラサイト 中学生の結衣編

廣瀬純七

文字の大きさ
12 / 19

メイド倶楽部

しおりを挟む
結衣が芸能活動を始めて数か月。モデルとしての人気が高まる中、彼女が所属する事務所から、新たな提案が舞い込んだ。それは、「アイドルユニット」としてデビューするという話だった。

「結衣、真梨香、真央の3人でアイドルユニット『メイド倶楽部』を結成してもらいます。そして、デビュー曲として『メイドインジャパン』を制作しました。」  
佐藤マネージャーが真剣な表情で告げる。

結衣は驚きながらも真梨香と真央の顔を見た。真梨香は結衣と同じ事務所に所属する活発な性格のモデルで、真央は歌が得意で地元でのアマチュア大会で優勝の経験があり二人とも乗り気な様子だった。

「デビュー曲って…急すぎないですか?」  
戸惑う結衣に、佐藤は笑顔で返した。  
「すでに曲も振付も完成しています。あとは練習して、あなたたちがステージに立つだけです!」

---

### 初めてのアイドル活動

結衣たちは慣れない歌とダンスのレッスンに取り組む日々が始まった。真梨香は明るい性格で、練習中も皆を盛り上げてくれる。真央は歌唱力の高さを活かし、結衣や真梨香にボーカル面でのアドバイスを惜しまなかった。

「結衣、ここはもっと自信を持って歌ったほうがいいよ。声が綺麗なんだからさ!」  
真央に励まされ、結衣は少しずつ自分を表現することに慣れていった。

「このフリ、難しいけど、全員揃うとすごくカッコよくなるね!」  
真梨香は振付を覚えるのが得意で、メンバーの士気を高めた。

---

### デビュー当日

数か月の練習の末、メイド倶楽部のデビューライブが都内のライブハウスで行われた。ファンが詰めかける中、3人はメイド服をアレンジした衣装をまとい、ステージに立った。

「それでは聴いてください!メイド倶楽部のデビュー曲、『メイドインジャパン』!」  

会場は一気に熱気に包まれた。ノリの良いビートに乗せて、日本の文化や伝統をポップに表現した歌詞。可愛さと力強さを兼ね備えた振付。3人のパフォーマンスは初めてとは思えないほど息が合っており、観客たちを一瞬で魅了した。

---

### 大ヒットの兆し

デビューライブの映像がSNSで拡散され、「メイド倶楽部」の名前は一躍話題に。特に「メイドインジャパン」の曲とダンスは「中毒性がすごい!」と多くの人々の心を掴んだ。

「この曲、頭から離れない!」  
「メイド服でここまでクールなパフォーマンスができるなんて!」  
「推しは結衣ちゃん!でも真梨香も真央も最高!」  

ネット上ではファンアートやダンスのコピー動画が次々と投稿され、楽曲は配信チャートで急上昇。メイド倶楽部はデビュー直後にして異例の大ブレイクを果たした。

---

### メンバーの絆

ライブ後、控室で3人は達成感に浸っていた。  
「みんなのおかげでここまでこれたよ。本当にありがとう。」  
結衣が感謝の気持ちを伝えると、真梨香が笑顔で答えた。  
「何言ってるの、結衣がリーダーだからここまで来れたんでしょ?」  

真央も優しい声で続けた。  
「そうだよ。結衣の頑張りがみんなを引っ張ってくれたんだよ。」  

3人は手を重ね合い、これからも一緒に頑張ることを誓った。

---

こうしてメイド倶楽部の「メイドインジャパン」は、結衣たちをスターダムへと押し上げる大ヒットとなり、彼女たちは新たな夢に向かって進み始めたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語

kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。 率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。 一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。 己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。 が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。 志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。 遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。 その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。 しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

ナースコール

wawabubu
大衆娯楽
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...