243 / 549
第7章 天下分け目の大決戦編
17.国米の戦い(9)
しおりを挟む
大月長包率いる軍勢の攻撃を受け、志太連合軍は壊滅の危機に瀕していた。
しかし、かつて志太家が柳条攻めで死闘を繰り広げた木内政豊率いる軍勢が突如として参戦。
これにより、長包の軍勢は混乱状態に陥っていた。
★現在の戦況
志太・口羽連合軍(総兵数 9,000人)
志太軍
計 4,000人
口羽軍
計 4,000人
木内軍
木内家総大将「木内 政豊」
計 1,000人
堀内・幕府・鳥居・大月連合軍(総兵数 14,000人)
堀内軍
計 3,000人
幕府軍
計 4,500人
鳥居軍
計 4,500人
大月軍
計 2,000人
継晴
「長包の兵どもの動きが何やらおかしいようじゃな…」
継晴は長包の軍勢が騒々しい様子に異変を感じていた。
義成
「継晴様、どうやら木内政豊と申す者が志太軍と合流した模様にございますぞ。」
義成は、継晴に慌てながら報告していた。
継晴
「なに、木内政豊といえば志太家と敵対しておった柳家方の武将!何故に政豊が志太家の助太刀に参ったというのじゃ?」
継晴は困惑している様子であった。
敵方の大名家の武将が突如として現れ、助太刀するというこの状況が理解できなかったようである。
長包の軍勢を前に政豊は凛々しい表情をしていた。
政豊
「さぁて、一気に仕留めるといくか。長包殿よ、覚悟はできておるかの?者ども、かかれっ!」
政豊の号令によって木内軍は一斉に大月軍に襲いかかった。
兵力差では半数と劣る木内軍ではあったが、大月軍は依然として混乱状態が続いており、戦況としては木内軍が有利であった。
長包
「ひいっ!これはたまらん!お前たち、しっかりするのじゃ!」
長包の悲鳴が戦場に響き渡った。
同時に兵を立て直そうと鼓舞を試みるもことごとく失敗。
どうやら政豊による猛攻を受け、大月軍は更に深い混乱状態に陥っているようである。
その様子に見かねた継晴が怒号の声をあげる。
継晴
「ええぃ、何をうろたえておる長包よ!この戦いで志太家を滅ぼした暁には、お主に副将軍の座を授けてやることを忘れたのか?分かったらぐずぐずするでない!」
継晴は、この戦いで功績をあげた暁には「副将軍」という名誉ある地位を授けるという約束を確認させていた。
長包
「はっ、そうでございました!継晴様、申し訳ございませぬ!お前たち、当家の副将軍への道をここで断たせてならぬ!何としてでも踏ん張るのじゃ!」
継晴の言葉に長包は我に返り、背筋をぴんと伸ばして兵たちに大声でそう言った。
しかし混乱状態の根が深かった事もあり、長包の言葉は兵たちには届かなかったようである。
大月軍の兵を立て直す事は最早不可能な状態であった。
そうして大月軍は木内軍による攻撃を一方的に受け続け、軍勢は次第に疲弊していった。
先刻前までは祐藤を始めとする者たちを追い込むまでに至った大月軍ではあったが、その立場は瞬く間に見るも無残な状態にまで逆転してしまった。
そして、その様子を素早く察知した政豊が声をあげた。
政豊
「よし、これで大月軍に隙ができたぞ!祐藤殿らは急いで逃げよ!この機を逃すでない!さぁ、早ういたせ!」
政豊は祐藤らに対して急かすようにそう言った。
祐藤
「うむ、正に好機であるな。よし、政豊殿の好意を無駄にいたすな!全軍、儂と共に退却するのじゃ!」
祐藤はそう言うと自国に向けて軍勢の退却を開始した。
志太連合軍の武将たちもこれに続いて動き始めた。
崇数
「全く、こたびは命拾いしましたな。政豊殿に感謝せねばなりませぬな。」
崇冬
「木内政豊、実に天晴な男である。戦人とは、かくあるものでありたいのぅ。」
祐宗
「父上、どうやら我らは天に愛されておるようにございますな。」
祐永
「我が志太家こそ、正に天下を取るには相応しき存在でありますな。真に誇りに思いまする。」
義道
「うむ、全くもってその通りじゃな。む…兄者、どうした?」
祐藤
「政豊殿!死ぬなよ!死ぬでないぞ!」
祐藤は涙をこらえながら何度もそう言っていた。
しかし、かつて志太家が柳条攻めで死闘を繰り広げた木内政豊率いる軍勢が突如として参戦。
これにより、長包の軍勢は混乱状態に陥っていた。
★現在の戦況
志太・口羽連合軍(総兵数 9,000人)
志太軍
計 4,000人
口羽軍
計 4,000人
木内軍
木内家総大将「木内 政豊」
計 1,000人
堀内・幕府・鳥居・大月連合軍(総兵数 14,000人)
堀内軍
計 3,000人
幕府軍
計 4,500人
鳥居軍
計 4,500人
大月軍
計 2,000人
継晴
「長包の兵どもの動きが何やらおかしいようじゃな…」
継晴は長包の軍勢が騒々しい様子に異変を感じていた。
義成
「継晴様、どうやら木内政豊と申す者が志太軍と合流した模様にございますぞ。」
義成は、継晴に慌てながら報告していた。
継晴
「なに、木内政豊といえば志太家と敵対しておった柳家方の武将!何故に政豊が志太家の助太刀に参ったというのじゃ?」
継晴は困惑している様子であった。
敵方の大名家の武将が突如として現れ、助太刀するというこの状況が理解できなかったようである。
長包の軍勢を前に政豊は凛々しい表情をしていた。
政豊
「さぁて、一気に仕留めるといくか。長包殿よ、覚悟はできておるかの?者ども、かかれっ!」
政豊の号令によって木内軍は一斉に大月軍に襲いかかった。
兵力差では半数と劣る木内軍ではあったが、大月軍は依然として混乱状態が続いており、戦況としては木内軍が有利であった。
長包
「ひいっ!これはたまらん!お前たち、しっかりするのじゃ!」
長包の悲鳴が戦場に響き渡った。
同時に兵を立て直そうと鼓舞を試みるもことごとく失敗。
どうやら政豊による猛攻を受け、大月軍は更に深い混乱状態に陥っているようである。
その様子に見かねた継晴が怒号の声をあげる。
継晴
「ええぃ、何をうろたえておる長包よ!この戦いで志太家を滅ぼした暁には、お主に副将軍の座を授けてやることを忘れたのか?分かったらぐずぐずするでない!」
継晴は、この戦いで功績をあげた暁には「副将軍」という名誉ある地位を授けるという約束を確認させていた。
長包
「はっ、そうでございました!継晴様、申し訳ございませぬ!お前たち、当家の副将軍への道をここで断たせてならぬ!何としてでも踏ん張るのじゃ!」
継晴の言葉に長包は我に返り、背筋をぴんと伸ばして兵たちに大声でそう言った。
しかし混乱状態の根が深かった事もあり、長包の言葉は兵たちには届かなかったようである。
大月軍の兵を立て直す事は最早不可能な状態であった。
そうして大月軍は木内軍による攻撃を一方的に受け続け、軍勢は次第に疲弊していった。
先刻前までは祐藤を始めとする者たちを追い込むまでに至った大月軍ではあったが、その立場は瞬く間に見るも無残な状態にまで逆転してしまった。
そして、その様子を素早く察知した政豊が声をあげた。
政豊
「よし、これで大月軍に隙ができたぞ!祐藤殿らは急いで逃げよ!この機を逃すでない!さぁ、早ういたせ!」
政豊は祐藤らに対して急かすようにそう言った。
祐藤
「うむ、正に好機であるな。よし、政豊殿の好意を無駄にいたすな!全軍、儂と共に退却するのじゃ!」
祐藤はそう言うと自国に向けて軍勢の退却を開始した。
志太連合軍の武将たちもこれに続いて動き始めた。
崇数
「全く、こたびは命拾いしましたな。政豊殿に感謝せねばなりませぬな。」
崇冬
「木内政豊、実に天晴な男である。戦人とは、かくあるものでありたいのぅ。」
祐宗
「父上、どうやら我らは天に愛されておるようにございますな。」
祐永
「我が志太家こそ、正に天下を取るには相応しき存在でありますな。真に誇りに思いまする。」
義道
「うむ、全くもってその通りじゃな。む…兄者、どうした?」
祐藤
「政豊殿!死ぬなよ!死ぬでないぞ!」
祐藤は涙をこらえながら何度もそう言っていた。
0
あなたにおすすめの小説
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる