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第7章 天下分け目の大決戦編
27.新たな兵器の誕生
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祐藤は信常とその嫡男である守常の三人による幕府への作戦会議が続けられていた。
祐藤
「して、信常よ。こたびの発明品の名前は決まっておるのか?」
信常
「はっ、名を地獄式爆弾と付けました。」
・地獄式爆弾(じごくしきばくだん)
幕府によるお触れが出た時期に信常が開発に着手した兵器。
その威力は「地獄」と名前が付く事からも分かるように凄まじい爆発力を誇る。
現代においての核兵器にも匹敵するであろう爆発力があったと言われている。
その爆発力は広範囲に渡っての被害が及ぶ為、攻撃者は主に大砲などの大筒に爆弾を詰めて発射する。
祐藤
「地獄式爆弾か…して、その名の通り相当な威力であろうな。」
祐藤は、少し驚いた表情でそう言った。
信常
「拙者の想定では城は崩れ去り、さらに城下町全てがこの地獄式爆弾による爆発の炎に包まれるかと思われます。」
この地獄式爆弾だが、実際に爆発実験などを行わなかった事もあり、その威力は未知数である。
信常が出した計算では、城及びその城下町が火の海と化すという何とも恐ろしい結果が想定されていた。
祐藤
「ふむ、思っておったよりも凄まじき威力であるな…」
祐藤はさらに驚いた様子であった。
信常
「いずれにせよ、この一撃で幕府は恐れおののいて戦意が喪失することは間違いござらんでしょう。」
祐藤
「うむ、これで我らの思い通りに事が進められそうじゃな。」
この地獄式爆弾の威力を見せ付けられた幕府は、志太家に対する討伐を諦めるであろう。
その後は志太家の思いのまま幕府を操り、やがては将軍の座を明け渡させる。
そうする事で志太家による新たな幕府を開き、乱世を終結させるという。
こうした壮大な筋書きが祐藤の中にはあった。
祐藤
「我らがこの地獄式爆弾をもって今の幕府を退けなければ今後も乱世は続くであろう。今、その犠牲を払うことで新たに次々と生まれてくる犠牲を無くすのじゃ。」
祐藤は、自身が行おうとしている事を正当化するようにそう言い聞かせていた。
そして信常も祐藤に続いて口を開いた。
信常
「確かに、城下町に住まう領民たちには何の罪もございませぬ…しかし、ここで犠牲になってもらうことがひいては創天国の衰退を食い止めることに必ずや繋がりましょうぞ。」
祐藤と信常は、共に乱世を終わらせる為の犠牲として今回の作戦は必要な事であると強調していた。
すると、守常が突然に口を開いた。
守常
「拙者は、幼き頃は父上の発明については疑問を感じておりました…」
守常は、父である信常の発明に対して度々疑問を感じていたという。
その中でも、数多く発明された兵器について特にそう感じていた。
これらの兵器によって多くの兵たちの命が奪われていった。
間接的とは言え、信常はそういった人殺しに加担しているという事実に変わりは無い。
幼少期の守常には自身の父が、そのような冷酷で無慈悲な人物に映っていたようである。
そして守常が続けて言った。
守常
「しかし、拙者が元服を迎えた日を境に父上のご真意がようやく分かってきました。」
守常は、祐藤と信常が先程口にした内容について深く理解している様子であった。
祐藤
「うむ、綺麗事だけでは天下は統一できぬということじゃ。犠牲による覚悟の無き者は、むしろ悪であると儂は考えておる。それ故、我らは心を鬼にしてでもやらねばならぬ。」
守常
「ははっ、しかと心得ました。」
祐藤
「して、信常よ。こたびの発明品の名前は決まっておるのか?」
信常
「はっ、名を地獄式爆弾と付けました。」
・地獄式爆弾(じごくしきばくだん)
幕府によるお触れが出た時期に信常が開発に着手した兵器。
その威力は「地獄」と名前が付く事からも分かるように凄まじい爆発力を誇る。
現代においての核兵器にも匹敵するであろう爆発力があったと言われている。
その爆発力は広範囲に渡っての被害が及ぶ為、攻撃者は主に大砲などの大筒に爆弾を詰めて発射する。
祐藤
「地獄式爆弾か…して、その名の通り相当な威力であろうな。」
祐藤は、少し驚いた表情でそう言った。
信常
「拙者の想定では城は崩れ去り、さらに城下町全てがこの地獄式爆弾による爆発の炎に包まれるかと思われます。」
この地獄式爆弾だが、実際に爆発実験などを行わなかった事もあり、その威力は未知数である。
信常が出した計算では、城及びその城下町が火の海と化すという何とも恐ろしい結果が想定されていた。
祐藤
「ふむ、思っておったよりも凄まじき威力であるな…」
祐藤はさらに驚いた様子であった。
信常
「いずれにせよ、この一撃で幕府は恐れおののいて戦意が喪失することは間違いござらんでしょう。」
祐藤
「うむ、これで我らの思い通りに事が進められそうじゃな。」
この地獄式爆弾の威力を見せ付けられた幕府は、志太家に対する討伐を諦めるであろう。
その後は志太家の思いのまま幕府を操り、やがては将軍の座を明け渡させる。
そうする事で志太家による新たな幕府を開き、乱世を終結させるという。
こうした壮大な筋書きが祐藤の中にはあった。
祐藤
「我らがこの地獄式爆弾をもって今の幕府を退けなければ今後も乱世は続くであろう。今、その犠牲を払うことで新たに次々と生まれてくる犠牲を無くすのじゃ。」
祐藤は、自身が行おうとしている事を正当化するようにそう言い聞かせていた。
そして信常も祐藤に続いて口を開いた。
信常
「確かに、城下町に住まう領民たちには何の罪もございませぬ…しかし、ここで犠牲になってもらうことがひいては創天国の衰退を食い止めることに必ずや繋がりましょうぞ。」
祐藤と信常は、共に乱世を終わらせる為の犠牲として今回の作戦は必要な事であると強調していた。
すると、守常が突然に口を開いた。
守常
「拙者は、幼き頃は父上の発明については疑問を感じておりました…」
守常は、父である信常の発明に対して度々疑問を感じていたという。
その中でも、数多く発明された兵器について特にそう感じていた。
これらの兵器によって多くの兵たちの命が奪われていった。
間接的とは言え、信常はそういった人殺しに加担しているという事実に変わりは無い。
幼少期の守常には自身の父が、そのような冷酷で無慈悲な人物に映っていたようである。
そして守常が続けて言った。
守常
「しかし、拙者が元服を迎えた日を境に父上のご真意がようやく分かってきました。」
守常は、祐藤と信常が先程口にした内容について深く理解している様子であった。
祐藤
「うむ、綺麗事だけでは天下は統一できぬということじゃ。犠牲による覚悟の無き者は、むしろ悪であると儂は考えておる。それ故、我らは心を鬼にしてでもやらねばならぬ。」
守常
「ははっ、しかと心得ました。」
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