279 / 549
第7章 天下分け目の大決戦編
53.三浦宮御所の戦い(6)
しおりを挟む
先刻の景綱による鉄砲の攻撃を受けた事で一部の口羽軍が負傷。
しかし、崇数はその状況をものともせず景綱を挑発。
挑戦的な態度に腹を立てた景綱は、怒りをあらわにしていた。
崇数
「さぁ、どこからでもかかってくるが良い。」
なおも崇数は景綱を挑発している。
景綱
「良かろう、我が軍勢の力を思い知らせてやろうぞ!」
そう言うと景綱の軍勢は口羽軍目掛けて一斉に突撃を開始した。
そうしてまもなく景綱の軍勢は口羽軍と衝突。
両軍入り乱れての戦いが始まった。
景綱
「我が鳥居家の滅亡に加担した口羽崇数は許すまじ…覚悟致すが良い!」
そう言うと景綱の兵たちは、凄まじい勢いで口羽軍の兵たちを次々となぎ倒していった。
しかし、相手は百戦錬磨の口羽崇数率いる軍勢。
口羽軍の攻撃を受けて倒れる景綱の兵たちも少なくは無かった。
戦況としては両軍共にほぼ互角の戦いと言えよう。
差があるとするならば、景綱の軍勢の士気は口羽軍に比べて遥かに高かった。
景綱の号令により、兵たちが一眼となって口羽軍の殲滅と言う一つの目標を達成させようと必死になっていた為であろうか。
この様子を見た口羽軍の武将たちは、皆が口々に感嘆の声をあげていた。
崇冬
「鳥居景綱、なかなか隙がござらぬ男よな…拙者もかくありたいものよ。」
崇冬は景綱の戦いぶりを見て自身を振り直そうと感じていた。
貞道
「これは意外と手強き相手かも知れぬな…侮れぬわい…」
景綱とその軍勢による無双を目の当たりにした貞道は、想像以上の出来事に言葉を詰まらせかけていた。
義道
「どうやら景綱殿は怨みを凄まじいまでの力に変えたようじゃな。」
義道は、「怨み」という感情を糧に成長した景綱の底知れぬ能力に気付き始めていた。
崇数
「ほう、なかなか骨のある奴ではないか。先代の景望殿らとはえらい違いじゃな。」
崇数だけは相変わらず落ち着いた様子でそう言った。
崇数は、景綱の平常心を崩す為にあえて挑発的な態度を見せていたという。
どうやら景綱が崇数の挑発に怒り狂い、我を忘れて無謀な攻撃を仕掛ける事を期待していた。
しかし、結果としてはかえって景綱の軍勢の士気や統率力は向上するなど予想外とも言える状況を作り出してしまったようである。
だが、この事が崇数の闘争心を更に燃え上がらせる原因となった。
やはり「武闘派」と名高い口羽家の家柄の出身と言うだけの事はあろう。
景綱
「拙者がどのような思いで志太家に対して怨みを積もらせていたか分かったか!」
景綱は崇数を睨みつけながらそう叫んでいた。
崇数
「それにしても怨みと申す力は凄いのぅ。ここまで我が軍を押すとは…真に天晴である。」
崇数は景綱の戦いぶりを高く評価していた。
その器量や、鳥居家の大名であった景望と景経親子を凌駕するほどであったと言う。
一方その頃、志太軍の本陣では祐宗らが口羽軍の戦いぶりを見ていた。
祐宗
「いやはや真に凄まじき戦いじゃな…」
祐宗は両軍が入り乱れて一進一退の攻防となっている様子にそう言った。
祐永
「まさに天下分け目の戦いと申しても過言ではござらぬな。」
そう言うと二人は真剣な表情で口羽軍の戦いを見守っていた。
しばらくして、祐永がふと周りを見渡した後に大慌てで祐宗に対して声をかけた。
祐永
「兄者!兄者!向こうから何やら軍勢が押し寄せて来ますぞ!」
祐永が指差した方向には、多数の兵を率いた軍勢が本陣を目指して向かっている様子が確認できた。
いずれも祐宗の布陣する本陣と口羽軍が景綱の軍勢と応戦している場からは逆の方角である。
兵たちは皆、闘争心が激しく荒ぶっている様子が遠くからも伺えた。
祐宗
「むっ、あの軍勢は…もしや…」
祐宗は軍勢を見つめて静かにそう言った。
しかし、崇数はその状況をものともせず景綱を挑発。
挑戦的な態度に腹を立てた景綱は、怒りをあらわにしていた。
崇数
「さぁ、どこからでもかかってくるが良い。」
なおも崇数は景綱を挑発している。
景綱
「良かろう、我が軍勢の力を思い知らせてやろうぞ!」
そう言うと景綱の軍勢は口羽軍目掛けて一斉に突撃を開始した。
そうしてまもなく景綱の軍勢は口羽軍と衝突。
両軍入り乱れての戦いが始まった。
景綱
「我が鳥居家の滅亡に加担した口羽崇数は許すまじ…覚悟致すが良い!」
そう言うと景綱の兵たちは、凄まじい勢いで口羽軍の兵たちを次々となぎ倒していった。
しかし、相手は百戦錬磨の口羽崇数率いる軍勢。
口羽軍の攻撃を受けて倒れる景綱の兵たちも少なくは無かった。
戦況としては両軍共にほぼ互角の戦いと言えよう。
差があるとするならば、景綱の軍勢の士気は口羽軍に比べて遥かに高かった。
景綱の号令により、兵たちが一眼となって口羽軍の殲滅と言う一つの目標を達成させようと必死になっていた為であろうか。
この様子を見た口羽軍の武将たちは、皆が口々に感嘆の声をあげていた。
崇冬
「鳥居景綱、なかなか隙がござらぬ男よな…拙者もかくありたいものよ。」
崇冬は景綱の戦いぶりを見て自身を振り直そうと感じていた。
貞道
「これは意外と手強き相手かも知れぬな…侮れぬわい…」
景綱とその軍勢による無双を目の当たりにした貞道は、想像以上の出来事に言葉を詰まらせかけていた。
義道
「どうやら景綱殿は怨みを凄まじいまでの力に変えたようじゃな。」
義道は、「怨み」という感情を糧に成長した景綱の底知れぬ能力に気付き始めていた。
崇数
「ほう、なかなか骨のある奴ではないか。先代の景望殿らとはえらい違いじゃな。」
崇数だけは相変わらず落ち着いた様子でそう言った。
崇数は、景綱の平常心を崩す為にあえて挑発的な態度を見せていたという。
どうやら景綱が崇数の挑発に怒り狂い、我を忘れて無謀な攻撃を仕掛ける事を期待していた。
しかし、結果としてはかえって景綱の軍勢の士気や統率力は向上するなど予想外とも言える状況を作り出してしまったようである。
だが、この事が崇数の闘争心を更に燃え上がらせる原因となった。
やはり「武闘派」と名高い口羽家の家柄の出身と言うだけの事はあろう。
景綱
「拙者がどのような思いで志太家に対して怨みを積もらせていたか分かったか!」
景綱は崇数を睨みつけながらそう叫んでいた。
崇数
「それにしても怨みと申す力は凄いのぅ。ここまで我が軍を押すとは…真に天晴である。」
崇数は景綱の戦いぶりを高く評価していた。
その器量や、鳥居家の大名であった景望と景経親子を凌駕するほどであったと言う。
一方その頃、志太軍の本陣では祐宗らが口羽軍の戦いぶりを見ていた。
祐宗
「いやはや真に凄まじき戦いじゃな…」
祐宗は両軍が入り乱れて一進一退の攻防となっている様子にそう言った。
祐永
「まさに天下分け目の戦いと申しても過言ではござらぬな。」
そう言うと二人は真剣な表情で口羽軍の戦いを見守っていた。
しばらくして、祐永がふと周りを見渡した後に大慌てで祐宗に対して声をかけた。
祐永
「兄者!兄者!向こうから何やら軍勢が押し寄せて来ますぞ!」
祐永が指差した方向には、多数の兵を率いた軍勢が本陣を目指して向かっている様子が確認できた。
いずれも祐宗の布陣する本陣と口羽軍が景綱の軍勢と応戦している場からは逆の方角である。
兵たちは皆、闘争心が激しく荒ぶっている様子が遠くからも伺えた。
祐宗
「むっ、あの軍勢は…もしや…」
祐宗は軍勢を見つめて静かにそう言った。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
江戸の夕映え
大麦 ふみ
歴史・時代
江戸時代にはたくさんの随筆が書かれました。
「のどやかな気分が漲っていて、読んでいると、己れもその時代に生きているような気持ちになる」(森 銑三)
そういったものを選んで、小説としてお届けしたく思います。
同じ江戸時代を生きていても、その暮らしぶり、境遇、ライフコース、そして考え方には、たいへんな幅、違いがあったことでしょう。
しかし、夕焼けがみなにひとしく差し込んでくるような、そんな目線であの時代の人々を描ければと存じます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる