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六月
Mission4 神機マカミ
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マカミは早速その四足で地を蹴り進み、俺たちへと向かってきた。
今度は俺たちの横を通り過ぎるつもりはないらしく、突進してきた。
「速い……!」
その身体は機械でできているというのにも関わらず本物の獣と差異ない走りだ。
俺の隣にいる森さんは拳銃を構えると向かってくる狼の額を狙い撃った。
しかし──
「効いてない……」
装甲によって覆われた、機械の身体に銃弾が到達することはなかった。
発射された鉛玉は傷一つつけられずに虚空へと飛んでいった。
被弾したものの大したダメージを負っていない機械狼は俺たちへと肉薄し、とびかかる。
「!」
そして前肢を振り上げると鋼でできた爪を振るった。
回避する時間もないので脇差を前に出して受け止める。
「ぐっ……重い……ッ!」
マカミは高さ2メートル、全長3メートルはあろう大きさを持つ。
そんな巨躯の重量も込められた一撃だ。かなり重い。
かろうじて受け止めたがそれを嘲笑う様に左の爪を俺の側面から滑らせた。
「……ッ、しまっ──」
正面からの攻撃を受け止めているので横はガラ空きだ。
鋼鉄の爪は俺が反応するよりも速く、肉体を引き裂く──
「でやァッ!」
──前にレイが刀を振るった。
刃がマカミの顔面に叩きつけられ、機械狼は咄嗟に退いた。
「ありがとう……レイ」
「どういたしまして」
にこりと一度微笑むと刀を構え直す。
そして左耳に指を当て、無線機の向こうにいる少女へと問うた。
「千秋、それであのマカミっていう神機について……」
〈ああ。説明する〉
神崎さんはキーボードを弾いて、俺たちのコンタクトにとある画像を表示する。
それは目の前にいる狼型兵器の画像だった。
〈マカミ、先ほども言ったが神機の一種だ〉
「神機ぃ?それにしては随分小さい様な……」
これまでに遭遇した神機スサノオや神機タケミカヅチはビルほどの高さを誇っていた。
けれど目の前にいる鋼鉄の狼はそれらに比べると小さい。
〈それもそうだ。神機マカミは小型の神機だからな〉
「小型……」
〈ああ。少し前にアームズメイカー社で複数機の神機で小隊を組んで敵地に送るという計画があったんだ。そこで神機の部隊を作るために小さな神機を作る必要があったというわけだ〉
「……その結果があの神機?」
なるほど、あれだけ小型化すれば小隊を組めるだろう。
その形状も相俟って群れで狩りをする狼の様だ。
〈ああ。しかしどうやらそのマカミは通常のものよりも大きい上に機動力が高いな。GRが改造したか……〉
「迷惑な改造ね」
〈全くだ。集団で動く神機とはいえ、個々の強さはそれなりにある。油断はするな〉
「了解」
勿論油断をするつもりはない。
脇差を構えると同時にマカミは標的を変え、ベアへと迫る。
「あら、向かってきましたわね……」
彼女はそれだけ言うとなにを思ったか斧を片手に駆け出した。
「な……ッ!?」
「自分から近付くなんて……」
あの兵器に対して肉薄し、近接攻撃を仕掛けるなんて自殺行為だろう。
攻撃のタイミングを少しでも違えれば死も有り得る。
しかし彼女は躊躇を見せずに接近し、自身を爪で引き裂かれる前にマカミの身体へと斧を振り下ろした。
「どうかしら?重いでしょう」
レイの一撃を受けても、森さんの銃弾を受けても傷一つつかなかった装甲にヒビが入った。
「装甲が割れた……!?」
「喰らいなさいっ!」
彼女は狼の身体に叩き込んだ斧を持ち上げるともう一度振り下ろした。
重量のある刃はその装甲を再びまるで卵殻の様に叩き割った。
「“ジャガーノート”。対神機用として作られた斧ですわ」
「対神機用……!?そんな武器が……」
対神機用斧ジャガーノートによって装甲の一部が砕かれたマカミは一度ベアと距離を取る。
憎々しげに赤色の眼光をベアへと向けるが自身にとって厄介な存在だと判断したのか俺の方へと頭を向けた。
そして四足で地を蹴って向かってきた。
「!」
それだけならば別に驚きはしなかっただろう。
しかし目の前にいる神機は先ほどよりは素早い速度で俺へと肉薄してきたのだ。
「速い……!」
〈全身を鎧っていた装甲の一部が剥がれたことで機動力が上がったのか……〉
神崎さんはそう冷静に分析をする。
マカミを覆う装甲はとても頑丈だが同時に重くもある。
そんな鋼鉄の鎧が剥がれたため、更に素早さが増したのだろう。
「大和さん!今なら刃も通りますわ!」
ベアはそう言った。
俺の目は接近してくるマカミ……その身体の一部を捉えていた。
(そうか……ベアが割った場所……!)
彼女によって装甲も剥がされ、内部が露出している。
そこに向けて得物を振るえばきっと攻撃も通るだろう。
俺は自身に迫ってくるマカミへと駆け出した。
「はあああっ!」
そして機械狼が俺をその爪で引き裂く前に脇差を突き出した。
機械で構成されたマカミの身体に漆黒の刃が突き刺さった。
今度は俺たちの横を通り過ぎるつもりはないらしく、突進してきた。
「速い……!」
その身体は機械でできているというのにも関わらず本物の獣と差異ない走りだ。
俺の隣にいる森さんは拳銃を構えると向かってくる狼の額を狙い撃った。
しかし──
「効いてない……」
装甲によって覆われた、機械の身体に銃弾が到達することはなかった。
発射された鉛玉は傷一つつけられずに虚空へと飛んでいった。
被弾したものの大したダメージを負っていない機械狼は俺たちへと肉薄し、とびかかる。
「!」
そして前肢を振り上げると鋼でできた爪を振るった。
回避する時間もないので脇差を前に出して受け止める。
「ぐっ……重い……ッ!」
マカミは高さ2メートル、全長3メートルはあろう大きさを持つ。
そんな巨躯の重量も込められた一撃だ。かなり重い。
かろうじて受け止めたがそれを嘲笑う様に左の爪を俺の側面から滑らせた。
「……ッ、しまっ──」
正面からの攻撃を受け止めているので横はガラ空きだ。
鋼鉄の爪は俺が反応するよりも速く、肉体を引き裂く──
「でやァッ!」
──前にレイが刀を振るった。
刃がマカミの顔面に叩きつけられ、機械狼は咄嗟に退いた。
「ありがとう……レイ」
「どういたしまして」
にこりと一度微笑むと刀を構え直す。
そして左耳に指を当て、無線機の向こうにいる少女へと問うた。
「千秋、それであのマカミっていう神機について……」
〈ああ。説明する〉
神崎さんはキーボードを弾いて、俺たちのコンタクトにとある画像を表示する。
それは目の前にいる狼型兵器の画像だった。
〈マカミ、先ほども言ったが神機の一種だ〉
「神機ぃ?それにしては随分小さい様な……」
これまでに遭遇した神機スサノオや神機タケミカヅチはビルほどの高さを誇っていた。
けれど目の前にいる鋼鉄の狼はそれらに比べると小さい。
〈それもそうだ。神機マカミは小型の神機だからな〉
「小型……」
〈ああ。少し前にアームズメイカー社で複数機の神機で小隊を組んで敵地に送るという計画があったんだ。そこで神機の部隊を作るために小さな神機を作る必要があったというわけだ〉
「……その結果があの神機?」
なるほど、あれだけ小型化すれば小隊を組めるだろう。
その形状も相俟って群れで狩りをする狼の様だ。
〈ああ。しかしどうやらそのマカミは通常のものよりも大きい上に機動力が高いな。GRが改造したか……〉
「迷惑な改造ね」
〈全くだ。集団で動く神機とはいえ、個々の強さはそれなりにある。油断はするな〉
「了解」
勿論油断をするつもりはない。
脇差を構えると同時にマカミは標的を変え、ベアへと迫る。
「あら、向かってきましたわね……」
彼女はそれだけ言うとなにを思ったか斧を片手に駆け出した。
「な……ッ!?」
「自分から近付くなんて……」
あの兵器に対して肉薄し、近接攻撃を仕掛けるなんて自殺行為だろう。
攻撃のタイミングを少しでも違えれば死も有り得る。
しかし彼女は躊躇を見せずに接近し、自身を爪で引き裂かれる前にマカミの身体へと斧を振り下ろした。
「どうかしら?重いでしょう」
レイの一撃を受けても、森さんの銃弾を受けても傷一つつかなかった装甲にヒビが入った。
「装甲が割れた……!?」
「喰らいなさいっ!」
彼女は狼の身体に叩き込んだ斧を持ち上げるともう一度振り下ろした。
重量のある刃はその装甲を再びまるで卵殻の様に叩き割った。
「“ジャガーノート”。対神機用として作られた斧ですわ」
「対神機用……!?そんな武器が……」
対神機用斧ジャガーノートによって装甲の一部が砕かれたマカミは一度ベアと距離を取る。
憎々しげに赤色の眼光をベアへと向けるが自身にとって厄介な存在だと判断したのか俺の方へと頭を向けた。
そして四足で地を蹴って向かってきた。
「!」
それだけならば別に驚きはしなかっただろう。
しかし目の前にいる神機は先ほどよりは素早い速度で俺へと肉薄してきたのだ。
「速い……!」
〈全身を鎧っていた装甲の一部が剥がれたことで機動力が上がったのか……〉
神崎さんはそう冷静に分析をする。
マカミを覆う装甲はとても頑丈だが同時に重くもある。
そんな鋼鉄の鎧が剥がれたため、更に素早さが増したのだろう。
「大和さん!今なら刃も通りますわ!」
ベアはそう言った。
俺の目は接近してくるマカミ……その身体の一部を捉えていた。
(そうか……ベアが割った場所……!)
彼女によって装甲も剥がされ、内部が露出している。
そこに向けて得物を振るえばきっと攻撃も通るだろう。
俺は自身に迫ってくるマカミへと駆け出した。
「はあああっ!」
そして機械狼が俺をその爪で引き裂く前に脇差を突き出した。
機械で構成されたマカミの身体に漆黒の刃が突き刺さった。
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