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六月
Mission5 撃破、そして再会
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鋭い刃で貫かれた機械狼はその場で動きを止めた。
そして軋む様な音を立て、地に倒れた。
「ふーっ、これで終わり……かな」
鉄くずと化した狼から得物を抜き取り、鞘に戻す。
そしてくるりとマカミに背を向け、皆の方へと歩み寄る。
「ありがとう、ベア」
「どういたしまして、ですわ」
彼女は微かに笑みを浮かべると斧を担いだ。それも軽々しく。
ベアはとてもその細腕からは想像もできない様な膂力を持っている。
「これで神機は倒したし……ミッションは終わり?」
動かなくなったマカミを一瞥し、レイは言った。
「いや、大穴の調査も残ってる」
「調査……そういや大穴の調査ってまだされてないんだっけ」
「ああ。でももう神機も片付いたことだし、すぐ終わらせて帰ろう」
まさかこんなすぐに神機と出会うとは思っていなかったがある意味ラッキーだ。早くミッションの内容の一つが片付けられたのだから。
俺たちは単なる鉄の塊であるマカミをその場に残し、大穴へと走って向かった。
「!」
そんな時だった。
突然視界の端からなにかが高速で飛んできた。
咄嗟に身体を後ろに引くと同時に鞘から刃を抜いた。
「……大した反射神経だぜ」
神速で飛んできた人物は俺が脇差を構えたのを見て、嬉しそうに言った。
そして手に持ったマチェットを一度虚空に向けて振るうと切っ先を俺に突き付けた。
「よぉ、一ヶ月振りだな」
「速水沙々……!」
目の前で得物を構える少女の名を呼んだ。
彼女は早速俺の方を見て、
「少しはチップの能力を使える様になったか?」
と聞いてきた。
その問いに俺は無言になってしまう。
「……その感じだとまだ使えねえみたいだな。まあいいや、五人もいるんだ。少しは楽しませてくれよ?」
彼女は早速地を蹴り飛ばすと目に止まらぬ速さで飛んできた。
まるで銃弾だ。その状態でマチェットを大きく振るった。
「……っと」
まず狙われたのはベアだった。
彼女は斧の柄で刃を受け止め、そのまま速水沙々と睨み合う。
「……へぇ、オレの攻撃を受け止めるなんてやるな」
「あら、どういたしまし……てッ!」
呈された賛辞に対して、彼女は礼を言うと速水沙々をマチェットごと押し切った。
大した膂力だ。彼女は身体をサイボーグ化しているだけあって凄まじい力を持っているというのに。
押し切られた速水沙々は一度後ろに下がると標的を変え、俺へと切り掛かってきた。
「中々強そうなヤツを仲間にしたじゃねえか、隊長サンよ」
彼女は刃をあらゆる角度から振りながらそう言ってきた。
振られた刃を避け、俺は言う。
「ああ。『強そう』じゃなくて『強い』よ、ベアは」
「そうかよ。……の割には隊長サンはチップの真価を発揮できてねえんだよな」
彼女はそう挑発気味に嗤った。
しかし俺は彼女の煽りを冷静に受け流した。
「……だから?」
「まあ別にいいんだけどさ。できねえなら今ここで本気を出したオレに殺られるだけだし」
彼女は一度ぴたりと動きを止めると刃を太虚に向けて振るう。
するとまるで血に染まったかの様にその刀身が紅に色付いていく。
「“神殺しの少女”も居ねえみたいだしな。前回は凛華がいたから勝てたっぽいが……オマエが真価を引き出せなけりゃ、こないだみたいにまぐれで勝てねえぜ!」
紅の刃を手に、速水沙々は駆けていく。
彼女が神速で向かった先にはレイがいる。
「オラァッ!」
「……ッ!重っ……」
サイボーグの少女は先ほど以上の速さでレイに鋭い一撃を与える。
彼女は速水沙々のマチェットを己の身体に当たる前に刀で受け止めた。
ジリジリと刃が交じり合う音が響く。
「レイちゃん、避けて!」
二人が鉄と鉄をぶつけ合う中、一人がそう叫んだ。
森さんだ。彼女は拳銃をもう一挺抜き取るとやや内側に傾ける様にして構えた。
そしてレイが右に身体を逸らすと同時に二つの銃口から弾丸を放った。
「ちっ……」
速水沙々は一度飛び退くと得物で空中に丹紅の軌跡を描いた。
すると放たれた灼熱の銃弾が音を立てて、床に落ちていった。
「冗談でしょう……?!」
ベアは彼女の見せた芸当が信じられない様子だった。
それもそうだろう。自身に向けて放たれた弾を叩き落とすだなんて。
〈まさか基本的な身体能力以外に動体視力も強化されているのか……〉
「ああ。拳銃の銃弾程度なら弾けるぜ」
どうやら無線の声を傍受しているらしく、神崎さんに対してそう返した。
「さてと、行くぜ」
彼女はそう言って、再び俺たちへと向かってきた。
そして軋む様な音を立て、地に倒れた。
「ふーっ、これで終わり……かな」
鉄くずと化した狼から得物を抜き取り、鞘に戻す。
そしてくるりとマカミに背を向け、皆の方へと歩み寄る。
「ありがとう、ベア」
「どういたしまして、ですわ」
彼女は微かに笑みを浮かべると斧を担いだ。それも軽々しく。
ベアはとてもその細腕からは想像もできない様な膂力を持っている。
「これで神機は倒したし……ミッションは終わり?」
動かなくなったマカミを一瞥し、レイは言った。
「いや、大穴の調査も残ってる」
「調査……そういや大穴の調査ってまだされてないんだっけ」
「ああ。でももう神機も片付いたことだし、すぐ終わらせて帰ろう」
まさかこんなすぐに神機と出会うとは思っていなかったがある意味ラッキーだ。早くミッションの内容の一つが片付けられたのだから。
俺たちは単なる鉄の塊であるマカミをその場に残し、大穴へと走って向かった。
「!」
そんな時だった。
突然視界の端からなにかが高速で飛んできた。
咄嗟に身体を後ろに引くと同時に鞘から刃を抜いた。
「……大した反射神経だぜ」
神速で飛んできた人物は俺が脇差を構えたのを見て、嬉しそうに言った。
そして手に持ったマチェットを一度虚空に向けて振るうと切っ先を俺に突き付けた。
「よぉ、一ヶ月振りだな」
「速水沙々……!」
目の前で得物を構える少女の名を呼んだ。
彼女は早速俺の方を見て、
「少しはチップの能力を使える様になったか?」
と聞いてきた。
その問いに俺は無言になってしまう。
「……その感じだとまだ使えねえみたいだな。まあいいや、五人もいるんだ。少しは楽しませてくれよ?」
彼女は早速地を蹴り飛ばすと目に止まらぬ速さで飛んできた。
まるで銃弾だ。その状態でマチェットを大きく振るった。
「……っと」
まず狙われたのはベアだった。
彼女は斧の柄で刃を受け止め、そのまま速水沙々と睨み合う。
「……へぇ、オレの攻撃を受け止めるなんてやるな」
「あら、どういたしまし……てッ!」
呈された賛辞に対して、彼女は礼を言うと速水沙々をマチェットごと押し切った。
大した膂力だ。彼女は身体をサイボーグ化しているだけあって凄まじい力を持っているというのに。
押し切られた速水沙々は一度後ろに下がると標的を変え、俺へと切り掛かってきた。
「中々強そうなヤツを仲間にしたじゃねえか、隊長サンよ」
彼女は刃をあらゆる角度から振りながらそう言ってきた。
振られた刃を避け、俺は言う。
「ああ。『強そう』じゃなくて『強い』よ、ベアは」
「そうかよ。……の割には隊長サンはチップの真価を発揮できてねえんだよな」
彼女はそう挑発気味に嗤った。
しかし俺は彼女の煽りを冷静に受け流した。
「……だから?」
「まあ別にいいんだけどさ。できねえなら今ここで本気を出したオレに殺られるだけだし」
彼女は一度ぴたりと動きを止めると刃を太虚に向けて振るう。
するとまるで血に染まったかの様にその刀身が紅に色付いていく。
「“神殺しの少女”も居ねえみたいだしな。前回は凛華がいたから勝てたっぽいが……オマエが真価を引き出せなけりゃ、こないだみたいにまぐれで勝てねえぜ!」
紅の刃を手に、速水沙々は駆けていく。
彼女が神速で向かった先にはレイがいる。
「オラァッ!」
「……ッ!重っ……」
サイボーグの少女は先ほど以上の速さでレイに鋭い一撃を与える。
彼女は速水沙々のマチェットを己の身体に当たる前に刀で受け止めた。
ジリジリと刃が交じり合う音が響く。
「レイちゃん、避けて!」
二人が鉄と鉄をぶつけ合う中、一人がそう叫んだ。
森さんだ。彼女は拳銃をもう一挺抜き取るとやや内側に傾ける様にして構えた。
そしてレイが右に身体を逸らすと同時に二つの銃口から弾丸を放った。
「ちっ……」
速水沙々は一度飛び退くと得物で空中に丹紅の軌跡を描いた。
すると放たれた灼熱の銃弾が音を立てて、床に落ちていった。
「冗談でしょう……?!」
ベアは彼女の見せた芸当が信じられない様子だった。
それもそうだろう。自身に向けて放たれた弾を叩き落とすだなんて。
〈まさか基本的な身体能力以外に動体視力も強化されているのか……〉
「ああ。拳銃の銃弾程度なら弾けるぜ」
どうやら無線の声を傍受しているらしく、神崎さんに対してそう返した。
「さてと、行くぜ」
彼女はそう言って、再び俺たちへと向かってきた。
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