守りたい、君のこと

SNOW❄️

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エピローグ①「再会の夕陽と新たな約束」

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都会のビル街に夕陽が差し込む午後、
ユアトは少し緊張しながら
オフィス街のカフェに入った。
「……本当に来るのか、ユズホ」

心の中で何度も自分に問いかける。
卒業以来、四年が経ち、
それぞれ別の会社に就職した二人は、
自然な形で距離ができていた。
だが、今日の約束は違う。

仕事の打ち合わせではなく、
ただ久しぶりに会う、ただそれだけなのに、
胸が高鳴るのを抑えられなかった。

店内の奥の席に座ると、
ユアトはふと窓の外を見た。
街を行き交う人々の中、
見覚えのある髪の毛の動きと姿勢。
まさか……と思った瞬間、声が飛び込んできた。

「ユアト!久しぶり!」

その声は、
かつての静かなユズホとはまったく違っていた。
明るく、元気で、そして自信に満ちている。
ユアトは思わず息を呑む。

「……ユズホ……!」

目の前に座る彼女は、
大学時代や社会人になってからの日々で
磨かれたように、ハキハキと笑顔で話していた。
顔の表情も豊かで、
話すリズムや仕草はどこか以前よりも
軽やかで生き生きしている。
ユアトは驚きと共に、
嬉しさが胸の奥から湧き上がった。

「えっと……まず最初に気づいたこと言っていい?」
ユズホは笑顔のまま、少し首をかしげて聞いた。

「もちろん」

「ユアトくん、少し丸くなった?
優しくなったのかな、
なんか安心するっていうか
……前より落ち着いて、でも頼りがいがある感じ」

ユアトは照れくさそうに苦笑いする。
四年間でお互い少しずつ変わったのだと
実感する。

彼もまた、社会人になってから
少しずつ大人になった自覚がある。
だが、ユズホにそう言われると、
まるで過去の自分と
今の自分が一つにつながる瞬間のようで、
胸の奥が熱くなった。

「……ありがとう。ユズホも、
すごく変わったね。
前よりずっと元気で、話しやすくなった」

ユズホは笑い、
手を軽くテーブルの上に置く。
「ふふ、そうでしょ!でもね、
これはユアトに会うために
頑張ってハキハキになったのかもね」

その言葉にユアトは思わず笑う。
笑顔の彼女は、
まるで太陽のように周囲を
明るく照らす存在だった。

学校時代、渡り廊下で見守った
あの頃のユズホも覚えているが、
今の彼女は、その静かな強さと
明るさが同居していた。

「今日は、少し特別な話をしたくて……」
ユアトは勇気を振り絞り、
バッグから小さな箱を取り出す。

ユズホの目が一瞬見開かれる。
「な、何それ?」

「ずっと……言いたかったことがある。
……ユズホ、俺と結婚してくれないか?」

ユズホは息を呑む。
机に置かれた小さな指輪の箱、
夕陽に反射してキラリと光る。
それを見つめる彼女の瞳には
驚きと幸福が混ざる。
手が少し震え、心臓が早鐘のように打つ。

「……えっ、ユアト……本気?」

「もちろんだ」
ユアトは真剣な目で彼女を見つめ、
少し頭を下げた。

「ずっと、君のことを大切にしたいって思ってた。
これからもずっと、一緒にいたい」

ユズホの胸に暖かい何かが広がる。
言葉にならない感情が込み上げ、
涙が少し目に浮かぶ。
けれど、笑顔は消えない。
「…うん!喜んで…!ずっと一緒にいたい」

彼女が小さく手を伸ばすと、
ユアトはそっとその手を取り、
指輪を彼女の指にはめる。

「ありがとう……ユアト」

二人の手が触れ合い、
夕陽の光がガラスに
反射して二人を包む。

都会の喧騒の中でも、
二人だけの時間がゆっくりと
流れているようだった。

ユズホは笑顔を輝かせ、
少しはしゃぎながら話し始める。
「ねぇ、ユアト、これからの私たち
……楽しみすぎるよね!」

ユアトも笑い返す。
「もちろんだ。これからもずっと、
一緒に色んなことを経験しよう」

二人の心は、
過去の思い出と未来の希望で
満たされていた。

学校時代の渡り廊下、
放課後の廊下、
笑いあった日々――すべてが今、
この瞬間に繋がっているように感じられた。

夕陽は街を赤橙色に染め、
二人の影を長く伸ばしていた。
その影の中で、ユアトとユズホは手を握り合い、
新しい生活と人生への第一歩を
静かに踏み出したのだった。
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