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4. バッグの中身 ☆
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「もっと……もっとさわってぇ……」
頬を撫でるだけで乱れる高大のむせ返る匂いに、横峯は理性を失いそうになり、頭を振る。
ようやく、付き合えることになったのだから、優しく、ぐずぐずに甘やかして、ずっと一緒にいたいって言わせたいのに、壊れるくらい自分のものにしたい衝動が同時にこみ上げてきて、横峯は、つい高大の首筋に視線を向けてしまう。
(今じゃない、今じゃ……)
首筋から気を逸らし、高大の唇にむさぼりつくようにキスをする。
普段全然スキンシップには縁がないような高大も発情期の欲望には抗えないのか、横峯の激しいキスに応えるようにあぐあぐと舌が動く。
「んっ……おねがい……おねがいだから……入れてぇ……」
懇願するように高大が横峯に縋りつく。
「待って……ゴム取ってくる……」
ハッとして横峯が言うと、高大は「俺のバッグに入ってるからぁ……早くぅ……」と言いながら、自分が家から持ってきたバッグに手を伸ばす。しかし興奮して乱れて息も上がっているためか、バッグの中身を上手く出せず、バッグの中身がそこら辺に散乱した。
横峯は自分の頭が真っ白になるのがわかった。
高大のバッグの中からは、毒々しい色をした大人のおもちゃが出てきた。
「え、これ……」
「ん、いつもヒートの時使ってるやつ……わかんないから持ってきた……」
高大は大人のおもちゃのことは気にせず、バッグの中からコンドームを取り出し、「あったぁ……」と言っている。
次の瞬間、横峯は高大が取り出したコンドームを無視し、高大の腰をぐいっと掴むと、自らのものを高大の中に埋め込んだ。
「……っやっ……ゴム、あったのに……んっ!! あっ! まってぇ……」
高大は連なったコンドームを右手に掲げたまま、前後に揺さぶられる。
「……んっ……ふぁっ……」
気持ちいいのが強すぎて、何も考えられていない高大は、横峯のものを奥へ奥へと誘い込む。
こんな一時の衝動に身を任せては駄目だと思いながらも、横峯は高大の中に夢中になり、結果的に高大の中に果てた。
息も絶え絶えな高大に、バッグからこぼれ落ちていたアフターピルを飲ませると、高大は素直に飲んで、ふわっと笑うと意識を失った。高大の身体を拭くと、横峯は落ち込んだ。
高大のバッグの中から出てきた凶悪な大人のおもちゃを見た瞬間、理性が飛んだのが横峯自身にもわかっていた。
発情期のたびにそんなものを中に咥え込んでいたのかと思ったら、もう、何も考えられなかった。
自分自身で高大の中を埋め尽くしたい独占欲しかわかず、結果的に高大の望まぬことをしてしまった。
アフターピルをちゃんと飲ませたことがわかるように、横峯はベッドサイドのボードに空のシートを見えるように置いておいた。
「好きだよ、高大……」
横峯は寝入っている高大の頬をそっと撫でた。
ようやくこんなに近くで高大と触れ合うことができる。それなのに、自分でふいにしてこれっきりで終わってしまうかもしれない。
大事に大事にしたかったのに。
発情期を一緒に過ごすことを約束してから、横峯は楽しみすぎて、馬鹿だと思いつつも、高大のために服を洗わないで取っておいたり、高大が来た時に少しでもいいなと思って欲しくて、ベッドを大きいものに替えたりした。
まさか高大が服の山を見た途端に洗濯しようとし始めるとは思いもよらなかった。
横峯の匂いは高大にとって巣作りするに値しないものだったのかと思って、ちょっと落ち込んだが、その場で発情期が来たということは、少なくとも少しは刺激される匂いだったのかも知れないと、ポジティブにとらえて、欲しい入れてという言葉を真に受けてしまった。
本当は、無理矢理にでも番ってしまいたかった。「そのうち番う」なんて口約束だけでは嫌だった。
でも、高大がちゃんと番うつもりでいることがわかったから我慢した。
「はぁ……起きたら何て言われるんだろ……」
横峯は髪をかき混ぜて、それから慌てて整える。
「ずっと、話してみたいと思ってたんだけどな……欲張ったから、バチが当たったかな……」
寝ている高大をそっと抱きしめて、横峯は高大の匂いに顔を埋めて眠りについた。
頬を撫でるだけで乱れる高大のむせ返る匂いに、横峯は理性を失いそうになり、頭を振る。
ようやく、付き合えることになったのだから、優しく、ぐずぐずに甘やかして、ずっと一緒にいたいって言わせたいのに、壊れるくらい自分のものにしたい衝動が同時にこみ上げてきて、横峯は、つい高大の首筋に視線を向けてしまう。
(今じゃない、今じゃ……)
首筋から気を逸らし、高大の唇にむさぼりつくようにキスをする。
普段全然スキンシップには縁がないような高大も発情期の欲望には抗えないのか、横峯の激しいキスに応えるようにあぐあぐと舌が動く。
「んっ……おねがい……おねがいだから……入れてぇ……」
懇願するように高大が横峯に縋りつく。
「待って……ゴム取ってくる……」
ハッとして横峯が言うと、高大は「俺のバッグに入ってるからぁ……早くぅ……」と言いながら、自分が家から持ってきたバッグに手を伸ばす。しかし興奮して乱れて息も上がっているためか、バッグの中身を上手く出せず、バッグの中身がそこら辺に散乱した。
横峯は自分の頭が真っ白になるのがわかった。
高大のバッグの中からは、毒々しい色をした大人のおもちゃが出てきた。
「え、これ……」
「ん、いつもヒートの時使ってるやつ……わかんないから持ってきた……」
高大は大人のおもちゃのことは気にせず、バッグの中からコンドームを取り出し、「あったぁ……」と言っている。
次の瞬間、横峯は高大が取り出したコンドームを無視し、高大の腰をぐいっと掴むと、自らのものを高大の中に埋め込んだ。
「……っやっ……ゴム、あったのに……んっ!! あっ! まってぇ……」
高大は連なったコンドームを右手に掲げたまま、前後に揺さぶられる。
「……んっ……ふぁっ……」
気持ちいいのが強すぎて、何も考えられていない高大は、横峯のものを奥へ奥へと誘い込む。
こんな一時の衝動に身を任せては駄目だと思いながらも、横峯は高大の中に夢中になり、結果的に高大の中に果てた。
息も絶え絶えな高大に、バッグからこぼれ落ちていたアフターピルを飲ませると、高大は素直に飲んで、ふわっと笑うと意識を失った。高大の身体を拭くと、横峯は落ち込んだ。
高大のバッグの中から出てきた凶悪な大人のおもちゃを見た瞬間、理性が飛んだのが横峯自身にもわかっていた。
発情期のたびにそんなものを中に咥え込んでいたのかと思ったら、もう、何も考えられなかった。
自分自身で高大の中を埋め尽くしたい独占欲しかわかず、結果的に高大の望まぬことをしてしまった。
アフターピルをちゃんと飲ませたことがわかるように、横峯はベッドサイドのボードに空のシートを見えるように置いておいた。
「好きだよ、高大……」
横峯は寝入っている高大の頬をそっと撫でた。
ようやくこんなに近くで高大と触れ合うことができる。それなのに、自分でふいにしてこれっきりで終わってしまうかもしれない。
大事に大事にしたかったのに。
発情期を一緒に過ごすことを約束してから、横峯は楽しみすぎて、馬鹿だと思いつつも、高大のために服を洗わないで取っておいたり、高大が来た時に少しでもいいなと思って欲しくて、ベッドを大きいものに替えたりした。
まさか高大が服の山を見た途端に洗濯しようとし始めるとは思いもよらなかった。
横峯の匂いは高大にとって巣作りするに値しないものだったのかと思って、ちょっと落ち込んだが、その場で発情期が来たということは、少なくとも少しは刺激される匂いだったのかも知れないと、ポジティブにとらえて、欲しい入れてという言葉を真に受けてしまった。
本当は、無理矢理にでも番ってしまいたかった。「そのうち番う」なんて口約束だけでは嫌だった。
でも、高大がちゃんと番うつもりでいることがわかったから我慢した。
「はぁ……起きたら何て言われるんだろ……」
横峯は髪をかき混ぜて、それから慌てて整える。
「ずっと、話してみたいと思ってたんだけどな……欲張ったから、バチが当たったかな……」
寝ている高大をそっと抱きしめて、横峯は高大の匂いに顔を埋めて眠りについた。
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