失われた賢人島の宝

碧猫 

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7話 泊まり

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 何しても割れなかった。なんなのあのお皿。

 割る方法知りたい。

「割ろうとしてないで調査」
「分かってる」

 割るのは後にして調査を続ける。

「今日はこのくらいにしておこ」
「今日は泊まっていくか?」
「良いの?ありがとう」

 マークルって男の人らしいけど、どう見てもクマのぬいぐるみにしか見えないから泊まる事に抵抗がないの。

 それに、推定年齢数千歳だから。

 本人には聞いた事ないけど、こんな昔のものに詳しいというか見てきたように話している時点であの家の持ち主かどうかに関わらずそのくらいはあるかと。

「でも、今日は服持ってきてない」
「いつも脱いだまま持って帰ってないのがあるだろう。洗って閉まってあるからそれ着れば良い」
「えっ、そこまでしてくれてたの?」
「自慢の弟子だからな」

 色々と教えてくれるだけじゃなくて影でそんな事をしてくれていたなんて。

「じゃあお風呂入ってくる」
「片付け」
「もう終わってる」
「そんなわけ……本当に終わってる。うん、早いんだ、片付け」

 寝落ちじゃなくて片付けできない説浮上。というかもうそれでしょ。

 話しながら片付けやっていたのに気づいてすらいなかったなんて。

「……お風呂入ってくる」
「のぼせる前に上がってくるクマ」

 なんか変な語尾ついてる。なんなの一体。クマのぬいぐるみだから何考えてるのか分からない。気まずいのかな。
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