失われた賢人島の宝

碧猫 

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8話 島の秘密に繋がる場所

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 ベッドに入ってもまだ眠くないからって持ってきた本を読んでいた。

 この島の成り立ちが書かれている本。

 この島は人工島。この島の地下に繋がる場所がどこかに存在している。
 この島で積み重ねてきた智が眠る場所が存在している。

 それとその地図が載っていた。

 これが本当の事だとすれば大発見よ。

 明日、早速行ってみよう。

「もう寝るクマよ」
「まだそれやってるの?」
「クマはクマだから片付けなんてできないクマよ」

 まだ気にしてる。片付け苦手な人だからって何も思わないのに。クマのぬいぐるみを言い訳に使う方がどうかと思う。

      ******

 起きてから準備をして地図に載っていた場所へ向かった。

「何もない」

 地図の場所はあっているけど、昔のだからかな。今は何もない場所になっている。

「ここっく」
「キャラブレブレなんだけど」
「……ここに地下の入り口がある」

 地下の入り口ってただの地面なんだけど。

「扉でもあるの?」
「この水を垂らすと開く」
「へー」

 昔のあの水ってこんな使い道まであったなんて。

 この水がなくなれば自然と地下へ行く事ができなくなるって事よね。

「暗い。明かり」
「意味ない」
「えっ?」
「ここで明かりは意味ない」

 目が慣れてくれば見えるから少しここで待っていれば良いね。

「目を鳴らすのも無駄だから真っ直ぐ進め」

 真っ直ぐ進んでいると、扉を見つけた。ここにこの島の全てがあるのかも知れない。

 この扉を開けようとするけど、鍵がかかっているようで開かなかった。

「どうすれば開くの?」
「水」
「ここでも使うんだ」

 この水貴重なのにこんなに使わないといけないなんて。

 一滴とはいえ直ぐに無くなりそう。予備があれば良いけど、今はもうないよね。
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