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第33話 ダブルデート
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リサ姉との電話を終えて、私は玲さんにも確認の電話を入れたのだけど。店は昼で閉めちゃうそう。
浴衣で玲さんとなんとしてもデートしたいって子達に、店が閉まる1時間くらい前から粘られたらたまったもんじゃないし。
「万が一店の備品を壊されたりしたら、また……お金かかるし」っと最後に行っていたのが怖かった。
とりあえず、バイトという障害はなくなった!
あとは、ショウがダブルデートに承諾してくれるだけ。
ショウと花火大会に行ったら絶対楽しい。
大きな花火大会のある日は、毎年近所の神社である地元の祭りとかぶっていた。
小学生のころから、二人で神社の祭りへ行って、箸巻き、丸々焼き、焼きそばに、ベビーカステラ、焼き鳥を買いこんである程度祭りで食べたら、家に持ち帰ってゲームを二人するというのが私達の楽しみ方だった。
ショウも私も花火大会のほうに行かないかと中学の頃は誘われたこともあったけれど、ショウは人混みが尋常じゃないからパスって参加しないもんだから。
それなら、地元の神社の祭りでもショウと行きたい私は花火大会ではなく、地元のファミリーが多い祭りにずっと行っていたのだ。
まぁ、あれこれ食べたいものを買って食べるのは、それはそれで楽しかったんだけど……
本当のところ、私はショウとは違って、混んでいても花火大会に行って、たとえ友達でも一緒に花火を見たかった。
だから、今回誘うきっかけをくれたリサ姉には感謝、当日ウィッグも可愛くしてくれるだろうし、リサ姉には足を向けて寝れない。
問題は、花火大会の日は人混みが尋常じゃないからとショウは友人の誘いを断って来ていたってこと……
今回実現すれば、それこそ最初で最後のショウの彼女として浴衣を着ての花火大会とだけあって私の意気込みが違った。
なんとしても承諾してもらわなきゃ、じゃぁどうしたらいいと考えた私の結論は。
電話やラインではなくて、直接会いに行ってかわいらしく頼もうだった。
ショウはユウの顔に恐らく弱い。あんなすんなりと恋に落ちるくらいだ。この顔でお願いしたほうが成功率が高いと踏んだのだ。
だから、私はいつもであれば、バイト終わりはつかれてるからとショウと会わなかったんだけど。
今日はバイト終わりに、ショウに電話をした。
「最近私のバイトのせいで会えてないし、ショウ君が大丈夫だったら今から少しだけでいいから会いたいんだけど……忙しいかな?」
「会える! どこにいけばいい!?」
即答だった。
「実は……もうショウ君家の最寄り駅にいるんだ」
すぐにショウは走って駅にやってきた。
私が手を小さく振ると、ショウがニカっと笑うのがたまらなかった。
「ごめん待った?」
「待ってないよ。突然きちゃってごめんね」
「あっ、家には親いるんだけど。暑いし気にならなければ家来る?」
それだと、ショウのお母さんと鉢合わせしてしまう。
夜だけど、まだ暑いしできればクーラーの聞いたところがいいけど、ショウのお母さんと鉢合わせ、『えっ? もしかしてあなたユウキちゃん?』コースは絶対に避けたい。
「こんな時間にお邪魔できないし、ジュース買って公園とかでがいいな」
ということで、二人で公園に移動して自動販売機でジュースを買って、ブランコに座る。
そういえば、前ここで座ってた時ショウが来てくれて……私に彼氏作ればって言ってきたんだけという嫌な思い出を思い出してしまう。
違う、もう今日は楽しい話をしてきたんだから。この前のはなしなしと気持ちを切り替える。
「会いに来てくれてうれしい」
ブランコを軽く揺らす私にショウがそう言った。
あぁ、ユウはいいな。私がショウから欲しかった言葉をこんなにも簡単にもらえちゃう。
「私もショウに会いたかった」
そして、私もこの姿だとユウキの時だったら絶対に言えない言葉が言えてしまう。
でも、そう言った後どうしても照れてしまうのは、ユウとユウキが同一人物で、ショウと恋人でも友達でも両方の立場で会ってしまう複雑さのせいだ多分。
「あのね、突然ごめんね。旅行台風で駄目になっちゃったでしょ。私ねバイトお休みもらえたの。だから、どうしても直接誘いたいことがあって」
ショウは私の話を遮ることなく、聞いてくれる。
「8月の最後の日曜日、大きな花火大会あるでしょ? 一緒にいきたいなって思って。私の友達にもショウのこと紹介したくてそれで……」
「あーー」
ショウが考えるように声をだした。
「その、もう予定入れちゃってたかな?」
ヤバイ、やっぱり花火大会は人が多すぎてパスだったかな、それとも日が近かったからもう別の人と予定入れちゃってるのかも。
もっと早くわかっていたら……と後悔しても遅い。
「その、予定というか。その花火大会の日って、地元の神社の祭りと日程がかぶっててさ。今年も特に、その子と約束とかしてたわけじゃないんだけど、毎年一緒に地元の祭りに行くやつがいて……確認してからでもいいかな?」
それって私《ユウキ》だ。
ユウとユウキが同一人物だったから、ショウにしたら、ユウの誘いを受けたら、ユウキといつもいく祭り念のため断わっとかなきゃみたいなのを失念してた。
ただ、ショウが私《ユウキ》に配慮してくれたことが少し嬉しかった。毎年二人でなんだかんだで行ってた祭り。
今はユウキとショウは変な空気だけど、今年も一応祭りに私と行くことを考えてくれてたんだってことがちょっと嬉しかった。
ただ、私は少しだけ意地悪な質問をショウにした。
「その子って……女の子?」と。
「…………うん。幼馴染なんだ」
少し間を置いたから、ユウキの存在を隠すのかと思えば、ショウは私の存在を認めた。
当然そんな質問をしたものだから、空気が悪くなるのをごまかすかのように私はショウと手を繋いで、関係のないことを話しだした。
思わず質問してしまったけれど、ユウでもショウと気まずくなるのは避けたくてごまかした。
それからは、私はたちは手を繋いで1時間ほど話して、軽くキスをして家まで送ると言い張るショウをなんとか説得して隣駅に移動して私は着替えて、家に帰ってきた。
疲れた……ショウと会うまでと、会ってるときはいいんだけど、駅を移動して着替えて帰ってくるのが本当に疲れるわ。
ユウキのほうのスマホを取り出してみると、ショウから後で家に行っていいか?と連絡が来ていた。
あぁ、私《ユウキ》は断られちゃうんだとすぐにわかった。
私《ユウ》が花火大会に誘ったから断られるんだけど。
浴衣で玲さんとなんとしてもデートしたいって子達に、店が閉まる1時間くらい前から粘られたらたまったもんじゃないし。
「万が一店の備品を壊されたりしたら、また……お金かかるし」っと最後に行っていたのが怖かった。
とりあえず、バイトという障害はなくなった!
あとは、ショウがダブルデートに承諾してくれるだけ。
ショウと花火大会に行ったら絶対楽しい。
大きな花火大会のある日は、毎年近所の神社である地元の祭りとかぶっていた。
小学生のころから、二人で神社の祭りへ行って、箸巻き、丸々焼き、焼きそばに、ベビーカステラ、焼き鳥を買いこんである程度祭りで食べたら、家に持ち帰ってゲームを二人するというのが私達の楽しみ方だった。
ショウも私も花火大会のほうに行かないかと中学の頃は誘われたこともあったけれど、ショウは人混みが尋常じゃないからパスって参加しないもんだから。
それなら、地元の神社の祭りでもショウと行きたい私は花火大会ではなく、地元のファミリーが多い祭りにずっと行っていたのだ。
まぁ、あれこれ食べたいものを買って食べるのは、それはそれで楽しかったんだけど……
本当のところ、私はショウとは違って、混んでいても花火大会に行って、たとえ友達でも一緒に花火を見たかった。
だから、今回誘うきっかけをくれたリサ姉には感謝、当日ウィッグも可愛くしてくれるだろうし、リサ姉には足を向けて寝れない。
問題は、花火大会の日は人混みが尋常じゃないからとショウは友人の誘いを断って来ていたってこと……
今回実現すれば、それこそ最初で最後のショウの彼女として浴衣を着ての花火大会とだけあって私の意気込みが違った。
なんとしても承諾してもらわなきゃ、じゃぁどうしたらいいと考えた私の結論は。
電話やラインではなくて、直接会いに行ってかわいらしく頼もうだった。
ショウはユウの顔に恐らく弱い。あんなすんなりと恋に落ちるくらいだ。この顔でお願いしたほうが成功率が高いと踏んだのだ。
だから、私はいつもであれば、バイト終わりはつかれてるからとショウと会わなかったんだけど。
今日はバイト終わりに、ショウに電話をした。
「最近私のバイトのせいで会えてないし、ショウ君が大丈夫だったら今から少しだけでいいから会いたいんだけど……忙しいかな?」
「会える! どこにいけばいい!?」
即答だった。
「実は……もうショウ君家の最寄り駅にいるんだ」
すぐにショウは走って駅にやってきた。
私が手を小さく振ると、ショウがニカっと笑うのがたまらなかった。
「ごめん待った?」
「待ってないよ。突然きちゃってごめんね」
「あっ、家には親いるんだけど。暑いし気にならなければ家来る?」
それだと、ショウのお母さんと鉢合わせしてしまう。
夜だけど、まだ暑いしできればクーラーの聞いたところがいいけど、ショウのお母さんと鉢合わせ、『えっ? もしかしてあなたユウキちゃん?』コースは絶対に避けたい。
「こんな時間にお邪魔できないし、ジュース買って公園とかでがいいな」
ということで、二人で公園に移動して自動販売機でジュースを買って、ブランコに座る。
そういえば、前ここで座ってた時ショウが来てくれて……私に彼氏作ればって言ってきたんだけという嫌な思い出を思い出してしまう。
違う、もう今日は楽しい話をしてきたんだから。この前のはなしなしと気持ちを切り替える。
「会いに来てくれてうれしい」
ブランコを軽く揺らす私にショウがそう言った。
あぁ、ユウはいいな。私がショウから欲しかった言葉をこんなにも簡単にもらえちゃう。
「私もショウに会いたかった」
そして、私もこの姿だとユウキの時だったら絶対に言えない言葉が言えてしまう。
でも、そう言った後どうしても照れてしまうのは、ユウとユウキが同一人物で、ショウと恋人でも友達でも両方の立場で会ってしまう複雑さのせいだ多分。
「あのね、突然ごめんね。旅行台風で駄目になっちゃったでしょ。私ねバイトお休みもらえたの。だから、どうしても直接誘いたいことがあって」
ショウは私の話を遮ることなく、聞いてくれる。
「8月の最後の日曜日、大きな花火大会あるでしょ? 一緒にいきたいなって思って。私の友達にもショウのこと紹介したくてそれで……」
「あーー」
ショウが考えるように声をだした。
「その、もう予定入れちゃってたかな?」
ヤバイ、やっぱり花火大会は人が多すぎてパスだったかな、それとも日が近かったからもう別の人と予定入れちゃってるのかも。
もっと早くわかっていたら……と後悔しても遅い。
「その、予定というか。その花火大会の日って、地元の神社の祭りと日程がかぶっててさ。今年も特に、その子と約束とかしてたわけじゃないんだけど、毎年一緒に地元の祭りに行くやつがいて……確認してからでもいいかな?」
それって私《ユウキ》だ。
ユウとユウキが同一人物だったから、ショウにしたら、ユウの誘いを受けたら、ユウキといつもいく祭り念のため断わっとかなきゃみたいなのを失念してた。
ただ、ショウが私《ユウキ》に配慮してくれたことが少し嬉しかった。毎年二人でなんだかんだで行ってた祭り。
今はユウキとショウは変な空気だけど、今年も一応祭りに私と行くことを考えてくれてたんだってことがちょっと嬉しかった。
ただ、私は少しだけ意地悪な質問をショウにした。
「その子って……女の子?」と。
「…………うん。幼馴染なんだ」
少し間を置いたから、ユウキの存在を隠すのかと思えば、ショウは私の存在を認めた。
当然そんな質問をしたものだから、空気が悪くなるのをごまかすかのように私はショウと手を繋いで、関係のないことを話しだした。
思わず質問してしまったけれど、ユウでもショウと気まずくなるのは避けたくてごまかした。
それからは、私はたちは手を繋いで1時間ほど話して、軽くキスをして家まで送ると言い張るショウをなんとか説得して隣駅に移動して私は着替えて、家に帰ってきた。
疲れた……ショウと会うまでと、会ってるときはいいんだけど、駅を移動して着替えて帰ってくるのが本当に疲れるわ。
ユウキのほうのスマホを取り出してみると、ショウから後で家に行っていいか?と連絡が来ていた。
あぁ、私《ユウキ》は断られちゃうんだとすぐにわかった。
私《ユウ》が花火大会に誘ったから断られるんだけど。
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