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無理やり押し付けられてしまった。ドラゴンスレイヤーの称号を(涙
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次の瞬間、アリサを襲ったのは燃えるような感覚だった。
「あ、あつい・・・・」
まるで全身が炎に包まれたようだ。それだけでなく、目に鋭い痛みも走る。全身の節々が痛み、胸が苦しい。
さっき、散々摘んだ森の木の実が入った籠を失くすまいと、彼女は咄嗟に籠を抱きしめた。そのまま、地面の上に思わず膝をつき、両手を地面に着くと、一気に頭の中にエネルギーが流れ込んでくる。
そして、そのエネルギーは、こともあろうに、言葉をしゃべり始めたのだ。
「ワカキ ドラゴンスレイヤーヨ。ヨクキクガイイ。ドラゴン ノ マリョク ヤ ノウリョクハ スベテ オマエ二 イドウスル。コノ エイヨ ヲ アリガタク ウケトルガヨイ」
「はあ?」
確かに体全体が苦しくてたまらないが、聞き捨てならぬことばを耳にして、アリサは思わず、正気に戻った。
ドラゴンスレイヤーとか、魔力ってどういうこと?
「ちょっと待って?!」
体の中に流れてきていたのは、ドラゴンの力だったのか。
ドラゴンの能力や魔力なんぞ、そんなものいらないのだ。
そもそも、ドラゴンを倒したって何?
そんなのいらないから!
王宮に上がったのだって、下級貴族の一番末っ子の自分が、今よりほんの少しだけ家柄のいいお家の人と結婚して、ささやかでいいから、温かい家族と共に平々凡々と暮らせるだけでいいのだ。
そんな戦闘能力、本当に本当にいらないのだ。
ここで負けたら、大変なことになる!
それを悟ったアリサは、くっと顔を顰めて、ぐっと地面から立ち上がった。己の手を見ると、確かにメラメラと燃えるような赤い炎に包まれている。つま先から頭のてっぺんまで、ドラゴンの炎に包まれていたのだ。
あいつ、ファイヤードラゴンだったのか。
なんとなく、はめられてしまったような気がして、アリサは鬼のような形相で仁王立ちになり、歯を食いしばりながら、ぎっと空を睨みつけた。
王宮に上がって侍女になったのは、ひとえに上品な仕草や身のこなしなど身に着けるためだ。そう、いわば花嫁修業の一環!
しかし、この状況はあんまりではないだろうか。
もう淑女としてのたしなみとか、しとやかさなんてどうでもよくなって、アリサは大声で叫んだ。
「そ、そ、そんな能力、じ、辞退するっ!」
己に流れ込んでくる力を、アリサは根性でぐぐぐっと押し返すと、その力も負けじと押し返してくる。
「ああ、もうっ、だから嫌だって言ってるでしょ! いい加減にしてっ!」
流れ込んで来るエネルギーと、それを押し返す力が拮抗し、そこに強力なエネルギー溜まりが発生した。
ごごごっ
地面は恐ろしい地響きを鳴らし、森にいた鳥たちは、恐れを成して一斉に飛び立つ。
巨大な力の拮抗により、強力な静電気が発生して、あたりはばちばちっと稲妻が走った。
「くっ」、アリサは歯を食いしばって、大きな力に抵抗した。ここで負けたら、ドラゴンスレイヤーになるという大変な運命が待ち受けているのだ。稲妻が走ろうか、地響きがなろうが、絶対に、絶対に変な力をもらう訳にはいかない。
アリサの夢は可愛いお嫁さんになることだ。そして、ささやかながらも温かい家庭を設けるのだ。そう、幼馴染のジェレミーと一緒に。ジェレミーが敬愛する淑女のようになって、彼にお嫁にもらってもらうのだ。
そんな彼女の意地をあざ笑うかのうように、アリサを包んでいた炎は一層、燃え上がり、森の中は混乱の渦に巻き込まれていたのである。
◇
それから十五分後。
森は再び静寂を取り戻し、空は美しい青空へと戻っていた。
そんな森の中、ドラゴンが倒れていた場所から半径50メートルは、まるで隕石が落下したかのように、大きなクレーターが発生していた。森の木は全てなぎ倒され、全てが瓦礫と化した大きなクレーターのど真ん中に。
アリサは一人取り残されていたのである。
憔悴した表情でアリサは、クレーターのど真ん中で両手両足をついて、悔し紛れに焼けただれた土をぎゅっと掴んだ。
「・・・うう、辞退しきれなかった」
アリサは確かにがんばったのだ。流れ込むドラゴンの力を全力で拒否し、心の中では、「辞退します!」と何度叫んだろうか。
結局、意地になって力を拒むアリサの目の前に現れたのは、見るも麗しい精霊様であった。
いや、戦神の一人であると、その存在はアリサに告げた。
「悔しい……戦神に負けた……」
戦の神様は、アリサが見たことがないほど、爽やかなイケメンだったのだ。思わず、彼に見入ってしまった瞬間、どさくさに紛れて力を授けられてしまった。
相手が神様であれば、負けるのは当たり前である。嫌だと散々言っているのに、結局、神様から無理やり力を授けられてしまった。
「ずるい、ドラゴンにかこつけて神様が出てくるなんて……」
どうして、森に木の実を摘みに来ただけで、ドラゴンスレイヤーなんてものになってしまうのか。また己の不運体質が暴走したのだ。最近の自分は、なぜか不幸体質がさらに加速しているのではないかと、アリサは思う。身の不運を呪いながらも、アリサは地面からのろのろと立ち上がった。
とりあえずは、怪我はなく、どこも痛い場所はなかったので、ほっとした。
周囲は、あちこちに木の燃えカスが転がって、ぶすぶすと煙を立ててはいたが、自分の体で焦げた所はどこもない。しいて言えば、地面に転がったので多少の土埃が服についているくらい。
一生懸命に摘んだ森の木の実が入った籠は、なんとか死守したおかげで、無事であった。
それを見たアリサは、心の底からほっと安堵した。
「ああ、よかった。手ぶらで城に帰ったら女官長様になんて言われるか……」
王宮の女官長様は、アリサにとって、何より怖い人だった。真っ黒な髪を結い揚げ、眼鏡をかけた目の奥が、きらりと冷たい光を放つ。その時に、彼女が放つ叱咤が何よりも恐ろしいのだ。
とはいえ、たくさん木の実を摘めたので、今日は、叱られることなく過ごせるだろう。
アリサがほっとして、籠を握りしめ、こんな森からさっさと帰ろうと立ち上がると、ドラゴンの炎の残りがゆらりとアリサを包み込む。けれども、全く熱くないのだ。
むしろ、温かくて心地いいかも。
肝心のドラゴンは先ほどの衝撃でどこかに消えてしまった。それを確認してほっとした時、アリサの背後から鋭い声が響いた。
「お前は何者だ!」
後ろを振り向いたアリサは、女官長様に叱られた時と同じくらい背すじが凍ることになる。
戦闘用の鎧に身を固め、剣を抜いたまま、眼光鋭くこちらを睨みつけている。
流れるような銀の髪を後ろでひとくくりにした長身の男性だ。アリサはこの人に見おぼえがあった。
リュミエール・グランツ、王宮騎士団の騎士団長だ。
がっしりした体躯に精悍な顔つき。宮廷のレディー(淑女)たちが憧れのまなざしで見つめる対象ではあるが、硬派な彼は女などに目もくれない仕事の鬼だとか。
そして、アリサだって、年頃の女の子である。
他の女官たちと同じように、遠くから彼を眺めては、ため息をついていたのである。
「あ……」
そんな団長になんて言っていいものかわからず、アリサは目を剥いて立ち尽くしていた。
(ちょっと、な、なんでなんで、騎士団長様がここにいるのよ!こんな森の奥にどうしてっ?)
まさか、たった今、ドラゴンを倒して、ドラゴンスレイヤーの称号をもらったばっかりです。
嫌だって辞退したんですけど、なんか神様がどうしても、ってドラゴンの戦闘能力とか魔力だとか、絶対に今のアリサがいらないものを無理やり押し付けて帰りました。
とか、言えたらどんなにいいだろう。
もし、こんなことを、うっかり騎士団の前でげろってしまったら、きっと頭がおかしいと思って、地下牢とかにいれられるかもしれない。
「どうした、娘。口がきけぬと申すのか?」
騎士団長はさらに厳しい口調でアリサに詰め寄る。どうしたらいいのか、さっぱりわからない。
何も言わない彼女に業を煮やしたのだろうか。
リュミエールは苛ただしげに、アリサに向かって歩を進め、その距離を詰めた。
ふと見ると、彼の剣は、ドラゴンの血で塗れていた。彼があのドラゴンを手負いにしたのだ、と今悟った。
「あ、あつい・・・・」
まるで全身が炎に包まれたようだ。それだけでなく、目に鋭い痛みも走る。全身の節々が痛み、胸が苦しい。
さっき、散々摘んだ森の木の実が入った籠を失くすまいと、彼女は咄嗟に籠を抱きしめた。そのまま、地面の上に思わず膝をつき、両手を地面に着くと、一気に頭の中にエネルギーが流れ込んでくる。
そして、そのエネルギーは、こともあろうに、言葉をしゃべり始めたのだ。
「ワカキ ドラゴンスレイヤーヨ。ヨクキクガイイ。ドラゴン ノ マリョク ヤ ノウリョクハ スベテ オマエ二 イドウスル。コノ エイヨ ヲ アリガタク ウケトルガヨイ」
「はあ?」
確かに体全体が苦しくてたまらないが、聞き捨てならぬことばを耳にして、アリサは思わず、正気に戻った。
ドラゴンスレイヤーとか、魔力ってどういうこと?
「ちょっと待って?!」
体の中に流れてきていたのは、ドラゴンの力だったのか。
ドラゴンの能力や魔力なんぞ、そんなものいらないのだ。
そもそも、ドラゴンを倒したって何?
そんなのいらないから!
王宮に上がったのだって、下級貴族の一番末っ子の自分が、今よりほんの少しだけ家柄のいいお家の人と結婚して、ささやかでいいから、温かい家族と共に平々凡々と暮らせるだけでいいのだ。
そんな戦闘能力、本当に本当にいらないのだ。
ここで負けたら、大変なことになる!
それを悟ったアリサは、くっと顔を顰めて、ぐっと地面から立ち上がった。己の手を見ると、確かにメラメラと燃えるような赤い炎に包まれている。つま先から頭のてっぺんまで、ドラゴンの炎に包まれていたのだ。
あいつ、ファイヤードラゴンだったのか。
なんとなく、はめられてしまったような気がして、アリサは鬼のような形相で仁王立ちになり、歯を食いしばりながら、ぎっと空を睨みつけた。
王宮に上がって侍女になったのは、ひとえに上品な仕草や身のこなしなど身に着けるためだ。そう、いわば花嫁修業の一環!
しかし、この状況はあんまりではないだろうか。
もう淑女としてのたしなみとか、しとやかさなんてどうでもよくなって、アリサは大声で叫んだ。
「そ、そ、そんな能力、じ、辞退するっ!」
己に流れ込んでくる力を、アリサは根性でぐぐぐっと押し返すと、その力も負けじと押し返してくる。
「ああ、もうっ、だから嫌だって言ってるでしょ! いい加減にしてっ!」
流れ込んで来るエネルギーと、それを押し返す力が拮抗し、そこに強力なエネルギー溜まりが発生した。
ごごごっ
地面は恐ろしい地響きを鳴らし、森にいた鳥たちは、恐れを成して一斉に飛び立つ。
巨大な力の拮抗により、強力な静電気が発生して、あたりはばちばちっと稲妻が走った。
「くっ」、アリサは歯を食いしばって、大きな力に抵抗した。ここで負けたら、ドラゴンスレイヤーになるという大変な運命が待ち受けているのだ。稲妻が走ろうか、地響きがなろうが、絶対に、絶対に変な力をもらう訳にはいかない。
アリサの夢は可愛いお嫁さんになることだ。そして、ささやかながらも温かい家庭を設けるのだ。そう、幼馴染のジェレミーと一緒に。ジェレミーが敬愛する淑女のようになって、彼にお嫁にもらってもらうのだ。
そんな彼女の意地をあざ笑うかのうように、アリサを包んでいた炎は一層、燃え上がり、森の中は混乱の渦に巻き込まれていたのである。
◇
それから十五分後。
森は再び静寂を取り戻し、空は美しい青空へと戻っていた。
そんな森の中、ドラゴンが倒れていた場所から半径50メートルは、まるで隕石が落下したかのように、大きなクレーターが発生していた。森の木は全てなぎ倒され、全てが瓦礫と化した大きなクレーターのど真ん中に。
アリサは一人取り残されていたのである。
憔悴した表情でアリサは、クレーターのど真ん中で両手両足をついて、悔し紛れに焼けただれた土をぎゅっと掴んだ。
「・・・うう、辞退しきれなかった」
アリサは確かにがんばったのだ。流れ込むドラゴンの力を全力で拒否し、心の中では、「辞退します!」と何度叫んだろうか。
結局、意地になって力を拒むアリサの目の前に現れたのは、見るも麗しい精霊様であった。
いや、戦神の一人であると、その存在はアリサに告げた。
「悔しい……戦神に負けた……」
戦の神様は、アリサが見たことがないほど、爽やかなイケメンだったのだ。思わず、彼に見入ってしまった瞬間、どさくさに紛れて力を授けられてしまった。
相手が神様であれば、負けるのは当たり前である。嫌だと散々言っているのに、結局、神様から無理やり力を授けられてしまった。
「ずるい、ドラゴンにかこつけて神様が出てくるなんて……」
どうして、森に木の実を摘みに来ただけで、ドラゴンスレイヤーなんてものになってしまうのか。また己の不運体質が暴走したのだ。最近の自分は、なぜか不幸体質がさらに加速しているのではないかと、アリサは思う。身の不運を呪いながらも、アリサは地面からのろのろと立ち上がった。
とりあえずは、怪我はなく、どこも痛い場所はなかったので、ほっとした。
周囲は、あちこちに木の燃えカスが転がって、ぶすぶすと煙を立ててはいたが、自分の体で焦げた所はどこもない。しいて言えば、地面に転がったので多少の土埃が服についているくらい。
一生懸命に摘んだ森の木の実が入った籠は、なんとか死守したおかげで、無事であった。
それを見たアリサは、心の底からほっと安堵した。
「ああ、よかった。手ぶらで城に帰ったら女官長様になんて言われるか……」
王宮の女官長様は、アリサにとって、何より怖い人だった。真っ黒な髪を結い揚げ、眼鏡をかけた目の奥が、きらりと冷たい光を放つ。その時に、彼女が放つ叱咤が何よりも恐ろしいのだ。
とはいえ、たくさん木の実を摘めたので、今日は、叱られることなく過ごせるだろう。
アリサがほっとして、籠を握りしめ、こんな森からさっさと帰ろうと立ち上がると、ドラゴンの炎の残りがゆらりとアリサを包み込む。けれども、全く熱くないのだ。
むしろ、温かくて心地いいかも。
肝心のドラゴンは先ほどの衝撃でどこかに消えてしまった。それを確認してほっとした時、アリサの背後から鋭い声が響いた。
「お前は何者だ!」
後ろを振り向いたアリサは、女官長様に叱られた時と同じくらい背すじが凍ることになる。
戦闘用の鎧に身を固め、剣を抜いたまま、眼光鋭くこちらを睨みつけている。
流れるような銀の髪を後ろでひとくくりにした長身の男性だ。アリサはこの人に見おぼえがあった。
リュミエール・グランツ、王宮騎士団の騎士団長だ。
がっしりした体躯に精悍な顔つき。宮廷のレディー(淑女)たちが憧れのまなざしで見つめる対象ではあるが、硬派な彼は女などに目もくれない仕事の鬼だとか。
そして、アリサだって、年頃の女の子である。
他の女官たちと同じように、遠くから彼を眺めては、ため息をついていたのである。
「あ……」
そんな団長になんて言っていいものかわからず、アリサは目を剥いて立ち尽くしていた。
(ちょっと、な、なんでなんで、騎士団長様がここにいるのよ!こんな森の奥にどうしてっ?)
まさか、たった今、ドラゴンを倒して、ドラゴンスレイヤーの称号をもらったばっかりです。
嫌だって辞退したんですけど、なんか神様がどうしても、ってドラゴンの戦闘能力とか魔力だとか、絶対に今のアリサがいらないものを無理やり押し付けて帰りました。
とか、言えたらどんなにいいだろう。
もし、こんなことを、うっかり騎士団の前でげろってしまったら、きっと頭がおかしいと思って、地下牢とかにいれられるかもしれない。
「どうした、娘。口がきけぬと申すのか?」
騎士団長はさらに厳しい口調でアリサに詰め寄る。どうしたらいいのか、さっぱりわからない。
何も言わない彼女に業を煮やしたのだろうか。
リュミエールは苛ただしげに、アリサに向かって歩を進め、その距離を詰めた。
ふと見ると、彼の剣は、ドラゴンの血で塗れていた。彼があのドラゴンを手負いにしたのだ、と今悟った。
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