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第5章:冬
カイル 〜信じたいもの〜
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冬の空気は、窓越しでもわかるほど澄んでいる。
しかし王立学園の食堂には料理の香ばしい匂いと、人々の笑い声が混じり合って、暖かな空気を生んでいた。
今、学園での話題の中心は“星霊祭”だ。
この世界では一年の終わりに“星霊祭”と呼ばれる祭典がある。
人々を見守ってくれると言われている存在、星霊様に一年の感謝を伝える儀式。“星霊樹”と呼ばれる大きな木に灯りをともし、色鮮やかな飾りをするのが習わしだという。
そしてその木のてっぺんには星の飾りが置かれる。それは皆が「ここで感謝を捧げています」と知らせるものだ。星霊様が空の上から人々を見つけられるように。
食堂でも立派な星霊樹が置かれ、有志の生徒たちがお喋りに花を咲かせながら、飾り付けをしていた。
(……って、どう見ても、クリスマスツリーだよね)
リディアは食堂の隅にひっそりと腰を下ろし、手元のホットココアをゆっくり口に運んでいた。マシュマロ入りのそれは一口飲むだけで、身体中に甘さが駆け巡る。
彼女の頭の中には前世のクリスマスソングが流れていた。
(そういえば、冬って、なんか好感度イベント多かった気がするなぁ)
ゲームの記憶をたどる。この時期は、攻略対象との関係を深める最後のチャンスだったはずだ。星霊祭、将来に向けた話、秘密の告白。どれも、恋愛イベントとして用意された“攻略”の一環。
(でも……なんかもう、“攻略”って思いたくないなぁ……。ここはゲームの世界かもしれない。でも、ここで皆、実際に生きている)
そう心の中で呟いた瞬間、ふっと笑みがこぼれた。胸の奥が、ほんの少しだけ軽くなった気がした。
そのとき、彼女の目の前の椅子が音を立てて引かれた。
「よ、リディ」
カイルだった。手には湯気の立つカップ。香ばしいコーヒーの香りが漂ってくる。
「ぼんやりして、どうしたんだ?」
「……考えごと、してただけ」
「ふーん」
カイルは気の抜けた返事をして、黙ってコーヒーをすする。リディアの苦手なブラックコーヒー。
(昔、背伸びして一緒に飲んだ時は「にがっ!」って言っていたのに。いつから普通に飲めるようになったのかしら)
幼い頃の記憶が蘇る。あの頃のカイルと今のカイル。笑い顔は何も変わってないのに。ふとしたときに知らない表情でリディアを見ている。
(ゲームをクリアしてたって、わからないことだらけだ。幼馴染のカイルのことも、私は知らないことばかり)
「何か、用?」
モヤモヤした気持ちから、ぶっきらぼうな言い方になってしまった。でもカイルは気にせず返答する。
「用、っていうか、お前が姿見せないから、探してたんだよ。アーニャさんが心配してたぞ。下校時間になっても戻らないって」
「……ごめんなさい」
素直に謝ると、カイルは軽く笑った。
「責めてるわけじゃねぇよ。ただ……あんまり、避けないでくれってだけ」
(……ばれてた)
彼の気持ちが見え始めてから、距離をとっていた。それは、ほんの少しずつのはずだったのに。今日も彼と下校のタイミングがかち合わないように食堂で時間を潰していた。
けれどカイルは気づいていたのだ。それがなんだか気恥ずかしくて無意識にココアのカップを回していた。
「なぁ、リディ」
名前を呼ばれて、手が止まる。
「なに?」
カイルは自身のカップを揺らしながら問いかける。視線はしっかりリディアに向けられていた。
「お前さ……なんで、そんなに遠く行こうとしてんだ?」
「……遠く?」
「うん。俺からだけじゃなくて……全部から、って感じ。たまに、お前、一人でどっか消えてっちまうような顔すんだよな」
その問いに答えられなかった。けれど、それはおそらく図星だ。
選択肢、好感度、ルート分岐。
この世界は、乙女ゲームの構造で成り立っていることをリディアは知っている。だからこそ、誰か一人に近づくことを、怖がっている。
(私が誰かに惹かれてしまえば、誰かのルートに入る。それは“ハッピーエンドの前の悲劇”への道。自分が選ぶことで、皆をそんな世界に引きずりこむわけにはいかない。そうならないように、すべてを遠ざけている……)
これまで、“トゥルーエンド”のために走ってきたリディア。でもそれが正しいのか、今の彼女には、わからない。自信もない。
「……目に見えないものって、信じられる?」
不意に出た自分の言葉に、リディアは自分自身で驚いた。突然の話題に不思議そうな顔をするカイル。
「……私にはどうしてもやり遂げなきゃいけないことがあるの。でもそれは目に見えない、曖昧なもので。信じていいのかも、正しいのかもわからない。でも、信じないと進めない」
気がついたらココアのカップを強く包み込んでいた。その熱が手のひらに沁みてくる。リディアはそのまま話した。
「怖いの。このまま進んでいいのか。誰かに好かれるのも、誰かを好きになるのも……私が私でなくなっちゃう気がする」
我ながら何を言っているのか、わからない。
思わずため息が漏れた。
そのとき、カイルがぽつりと呟いた。
「お前はお前だよ。誰が何と言おうと。俺が知ってる“リディ”は、強くて、弱くて、素直で、無茶苦茶な奴」
静かに、それでいて真っ直ぐに。彼は言葉を続けた。
「リディってさ、たまにすごい変なことで悩むよな。そこまでぐるぐる悩めるの、ある意味才能だわ」
その言い方に少し笑いが込み上げてくる。
「……それ、褒めてる? けなしてる?」
「七:三くらいで褒めてる」
思わず苦笑を漏らすと、カイルも笑った。
「やっと笑ったな」
そして星霊樹の方をカップで指しながら言う。
「でもさ、星霊祭の星霊様だって、誰も見たことねぇのに、みんな信じてんだぜ? すごくね? 俺思うんだけど、それはたぶん“信じたいから”だろ。信じたいものを信じれば、きっとその先に何が起こっても、大丈夫だよ」
その言葉が、胸にゆっくりと沁み込んでいく。
優しく、そして確かに。
「リディ」
再び、名前を呼ばれる。
カイルはリディアから視線を逸らさなかった。
「お前がどこに進もうと、俺は……ついてくよ。もし、お前が……主君になるなら。そのときは……」
そこで彼は言い淀んだ。一泊置いてから、少し低い声でその先を続ける。
「……そのときは、俺が一生守ってやる。だから、信じたいものを信じろ。怖がんなくていい」
「カイル……」
彼の優しい黒い瞳が細められた。
「深く踏み込む気はねぇし、俺の言葉をそこまで深刻に捉えなくてもいい。たださ、お前がしんどいときくらい、支えたいと思うだけだ。そう思うくらいは……、それくらいは許してくれよ」
彼の言葉が、ゆっくり沁みこんできた。胸の奥がじんわりと温かくなる。それは恋なのか安心なのかは、リディアには分からない。
(正直、まだ迷ってる。でも今は……自分の信じたいものを信じてみても、いいのかもしれない)
そう思えた自分に、リディアは少し驚いていた。
ココアはもう冷めていた。けれど、心の奥には、星霊樹の星が温かく光っている気がした。
まるで「お前の道はここにある」と言われている、そんな気がした。
しかし王立学園の食堂には料理の香ばしい匂いと、人々の笑い声が混じり合って、暖かな空気を生んでいた。
今、学園での話題の中心は“星霊祭”だ。
この世界では一年の終わりに“星霊祭”と呼ばれる祭典がある。
人々を見守ってくれると言われている存在、星霊様に一年の感謝を伝える儀式。“星霊樹”と呼ばれる大きな木に灯りをともし、色鮮やかな飾りをするのが習わしだという。
そしてその木のてっぺんには星の飾りが置かれる。それは皆が「ここで感謝を捧げています」と知らせるものだ。星霊様が空の上から人々を見つけられるように。
食堂でも立派な星霊樹が置かれ、有志の生徒たちがお喋りに花を咲かせながら、飾り付けをしていた。
(……って、どう見ても、クリスマスツリーだよね)
リディアは食堂の隅にひっそりと腰を下ろし、手元のホットココアをゆっくり口に運んでいた。マシュマロ入りのそれは一口飲むだけで、身体中に甘さが駆け巡る。
彼女の頭の中には前世のクリスマスソングが流れていた。
(そういえば、冬って、なんか好感度イベント多かった気がするなぁ)
ゲームの記憶をたどる。この時期は、攻略対象との関係を深める最後のチャンスだったはずだ。星霊祭、将来に向けた話、秘密の告白。どれも、恋愛イベントとして用意された“攻略”の一環。
(でも……なんかもう、“攻略”って思いたくないなぁ……。ここはゲームの世界かもしれない。でも、ここで皆、実際に生きている)
そう心の中で呟いた瞬間、ふっと笑みがこぼれた。胸の奥が、ほんの少しだけ軽くなった気がした。
そのとき、彼女の目の前の椅子が音を立てて引かれた。
「よ、リディ」
カイルだった。手には湯気の立つカップ。香ばしいコーヒーの香りが漂ってくる。
「ぼんやりして、どうしたんだ?」
「……考えごと、してただけ」
「ふーん」
カイルは気の抜けた返事をして、黙ってコーヒーをすする。リディアの苦手なブラックコーヒー。
(昔、背伸びして一緒に飲んだ時は「にがっ!」って言っていたのに。いつから普通に飲めるようになったのかしら)
幼い頃の記憶が蘇る。あの頃のカイルと今のカイル。笑い顔は何も変わってないのに。ふとしたときに知らない表情でリディアを見ている。
(ゲームをクリアしてたって、わからないことだらけだ。幼馴染のカイルのことも、私は知らないことばかり)
「何か、用?」
モヤモヤした気持ちから、ぶっきらぼうな言い方になってしまった。でもカイルは気にせず返答する。
「用、っていうか、お前が姿見せないから、探してたんだよ。アーニャさんが心配してたぞ。下校時間になっても戻らないって」
「……ごめんなさい」
素直に謝ると、カイルは軽く笑った。
「責めてるわけじゃねぇよ。ただ……あんまり、避けないでくれってだけ」
(……ばれてた)
彼の気持ちが見え始めてから、距離をとっていた。それは、ほんの少しずつのはずだったのに。今日も彼と下校のタイミングがかち合わないように食堂で時間を潰していた。
けれどカイルは気づいていたのだ。それがなんだか気恥ずかしくて無意識にココアのカップを回していた。
「なぁ、リディ」
名前を呼ばれて、手が止まる。
「なに?」
カイルは自身のカップを揺らしながら問いかける。視線はしっかりリディアに向けられていた。
「お前さ……なんで、そんなに遠く行こうとしてんだ?」
「……遠く?」
「うん。俺からだけじゃなくて……全部から、って感じ。たまに、お前、一人でどっか消えてっちまうような顔すんだよな」
その問いに答えられなかった。けれど、それはおそらく図星だ。
選択肢、好感度、ルート分岐。
この世界は、乙女ゲームの構造で成り立っていることをリディアは知っている。だからこそ、誰か一人に近づくことを、怖がっている。
(私が誰かに惹かれてしまえば、誰かのルートに入る。それは“ハッピーエンドの前の悲劇”への道。自分が選ぶことで、皆をそんな世界に引きずりこむわけにはいかない。そうならないように、すべてを遠ざけている……)
これまで、“トゥルーエンド”のために走ってきたリディア。でもそれが正しいのか、今の彼女には、わからない。自信もない。
「……目に見えないものって、信じられる?」
不意に出た自分の言葉に、リディアは自分自身で驚いた。突然の話題に不思議そうな顔をするカイル。
「……私にはどうしてもやり遂げなきゃいけないことがあるの。でもそれは目に見えない、曖昧なもので。信じていいのかも、正しいのかもわからない。でも、信じないと進めない」
気がついたらココアのカップを強く包み込んでいた。その熱が手のひらに沁みてくる。リディアはそのまま話した。
「怖いの。このまま進んでいいのか。誰かに好かれるのも、誰かを好きになるのも……私が私でなくなっちゃう気がする」
我ながら何を言っているのか、わからない。
思わずため息が漏れた。
そのとき、カイルがぽつりと呟いた。
「お前はお前だよ。誰が何と言おうと。俺が知ってる“リディ”は、強くて、弱くて、素直で、無茶苦茶な奴」
静かに、それでいて真っ直ぐに。彼は言葉を続けた。
「リディってさ、たまにすごい変なことで悩むよな。そこまでぐるぐる悩めるの、ある意味才能だわ」
その言い方に少し笑いが込み上げてくる。
「……それ、褒めてる? けなしてる?」
「七:三くらいで褒めてる」
思わず苦笑を漏らすと、カイルも笑った。
「やっと笑ったな」
そして星霊樹の方をカップで指しながら言う。
「でもさ、星霊祭の星霊様だって、誰も見たことねぇのに、みんな信じてんだぜ? すごくね? 俺思うんだけど、それはたぶん“信じたいから”だろ。信じたいものを信じれば、きっとその先に何が起こっても、大丈夫だよ」
その言葉が、胸にゆっくりと沁み込んでいく。
優しく、そして確かに。
「リディ」
再び、名前を呼ばれる。
カイルはリディアから視線を逸らさなかった。
「お前がどこに進もうと、俺は……ついてくよ。もし、お前が……主君になるなら。そのときは……」
そこで彼は言い淀んだ。一泊置いてから、少し低い声でその先を続ける。
「……そのときは、俺が一生守ってやる。だから、信じたいものを信じろ。怖がんなくていい」
「カイル……」
彼の優しい黒い瞳が細められた。
「深く踏み込む気はねぇし、俺の言葉をそこまで深刻に捉えなくてもいい。たださ、お前がしんどいときくらい、支えたいと思うだけだ。そう思うくらいは……、それくらいは許してくれよ」
彼の言葉が、ゆっくり沁みこんできた。胸の奥がじんわりと温かくなる。それは恋なのか安心なのかは、リディアには分からない。
(正直、まだ迷ってる。でも今は……自分の信じたいものを信じてみても、いいのかもしれない)
そう思えた自分に、リディアは少し驚いていた。
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