SAD GAME

琉生

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第1章:はじまり

ゲーム

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「う゛ぅ…う゛……」

目が覚めると俺は、知らない部屋にいた。

周りを見てみると、男女混合で10人の同い歳くらいの人達がいた。

知っている顔は…ないか…。

そんなことを考えていると…

「ど、どうして私こんなところに…?ここはどこ!私は…死のうって…それで………なのにどうして…?」

一人の少女が泣き出した。

彼女は、お下げ髪でとても気の弱そうな感じの女の子だ。

「泣くんじゃねーよ、相澤」

と、ボブで気の強そうな少女が相澤という少女を怒鳴った。

名前を知っているということは、彼女たちは知り合いなのだろうか…?

俺はもう一度辺りを見渡してみるが、知り合いはいないみたいだ。

ここに集められた人間にどんな関係があるんだろうか。

一体どうして、こんな場所にいるんだ?

ここは何処なんだ?

そんな多くの疑問が俺の頭に落ちてきた。

しばらく考えて俺はあることに気づく。

今、相澤って人は「死のうと」と口にした。

相澤さんも自殺行為をしていた…?

もしかしたら、ここにいる全員…

死のうとした奴だってことか!

いやでも、そうなると自殺希望者ってことだよな…?

あいつはどうしてだ…?

あのガタイのいいどうみてもヤンキーやってますよ感のある、あの男は…

どうも自殺するようには見えないが…

人を見た目で判断してはいけないな…



"ジジッ……ジィ……"

静かな部屋に、機械音のような砂嵐のような音が響いた。

「皆さん、いきなりこんなところに集められて驚いていることでしょう。『自分は死のうとしただけなのに。』『なぜ、自分が生きているのか。』と。ただ、安心してください。ここでは皆さんの「死」という、運命が変わるわけではありません。1人を除いては…ね。」

少し半笑いの状態で、放送が続けられた。

「…ここでは皆さん10人で、生き残りをかけたゲームをしてもらいます。」


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