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レイノルズの悪魔 南領へ行く
雨の日の訪問者
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雨だと流星号には乗れないので、ダンスホールのバルコニーに座って、ルーファスが拾ってきた雨樋の切れはしを外へ出し、雨覆いから落ちてきた雨で、流れを作ってそこに外から拾ってきた、わりときれいな丸石とか、葉っぱなんかを流して遊ぶ。
ダンスホールのバルコニーは、近年全然使われなくなってしまっているらしく、長い間開けられたことのない雨覆いから僅かに雫が垂れてくるけれど、銅製の長椅子とテーブルが置かれていて、大人がそんなに大勢しては出入りしないので、私の雨の日の遊び場になっていた。まあ、ルーファスやトリスはいたのだけど。
「これ、何処まで落ちてくんだ?」
クロード少年が雨樋の先を指差して言う。
「ここからなら、前庭に転がって行くはずですよ。元々小石は前庭から拾った物なので、元の場所へ返るってことですね」
ルーファスはそういって座っていた椅子から立ちあがり、雨樋の先を指した。
「ふうん……なあ、それ、もっと勢いよくしたら屋根で弾いてもっと大きな音がなるんじゃないか?」
良いことを思い付いた、とクロード少年が雨樋の角度を調整し始める。
「殿下、しかしこのバルコニーの向こうには、正面玄関の小屋根がありますので」
ルーファスが止めにはいるけど、
「大丈夫、もしうまくいかなかったら僕が謝ってあげるよ」
この子、絶対友達とイタズラしたときもこうやって押し通してるんだわ。と思った。
「でもお客様にあたったら」
「司祭は午後だろ?心配いらないさ」
あら午後になったのかしら、とクロード少年の言ったことに首をかしげている間に、クロード少年は小石をいくつか雨樋に投げ込む。先ほどまでは微かだった転がる音が、がらがらと勢いよくなっている。
雨音を凌ぐほどの、屋根をうつ音が響いた。銅板と瓦で拭いてある屋根に、小石があたると、鐘のような、不思議な音色になる。
「これはおもしろい、そうだろアイリス」
クロード少年は得意満面だ。
「ええ、本当にそうですね」
私もバルコニーの向こうへ延びている雨樋を見た。まあ、小石くらいなら午前中のうちに拾いにいけばいいかしら?クロード少年がこんなに楽しそうだし。
「アイリス、やってみろ」
私の手にも小石を幾つも握らせてくる。
「では、1度だけ…」
私は手に持たされた小石をそろそろっと雨樋へ転がした。からんころんとかわいらしい音をたてて、小石が瓦を打った。
「なんだ、蚊の鳴くみたいな音だな、もっと大きな音にしよう」
そういうと、クロード少年はいちどバルコニーから屋内へ入って行く。
「…ルーファス、クロードさまはホントに変わった方だと思わない?」
私は屋根をつたってゆく雨粒を目で追いながら言った。
「そうですね、しかし、身分の違いはあれ、男子というものは往々にしてあのようかと」
ルーファスが苦笑いするのが、視界の端に見えた。
「ルーファスも?」
「そうですね、あれほど元気いっぱいではなかったかも知れませんが」
話をしていると、またクロード少年が何か抱えて戻ってきた。
「クロードさま、それは?」
「僕の従者が持ってきたガラス瓶だ!」
そういうなり雨樋へ投げ込む。がしゃん、パリン、からんからんと派手な音がして、それからなにか人の声がした気がする。
私はサッと血の気がひいた。嫌な予感がしたので、長椅子の背中に登って小屋根の向こうを覗きこんだ。
「殿下、あの瓶の中身は何ですか」
私が尋ねると、
「しらないが、僕の従者が僕に吹き付けるのに持ってきた何か匂うものだね」
何か匂うもの…多分香油かなにか。私は玄関へと駆け出した。
「なんだ!どうしたのさアイリス!」
かけ降りて、玄関へ行くと一人の紳士が、なにか、べたべたしたもの……オイルづけになった帽子をもって、困りきった表情で立ち尽くしていた。その脇に、リディアおば様が眼を丸くして立っている。
「お怪我はありませんか!?」
近づいていくと、リディアおばさまは
「これは、何事です?」
低くて凄みのある声だった。
「あの、これは……大変なことを…」
もう、レイノルズ邸へ戻されても仕方がない。とにかく頭を低く下げ、ごめんなさいと小さく謝った。
「アイリス・マリアンナ・レイノルズ。やはりあなたにはちゃんとした教育が必要のようですね」
凍りつくような声だった。
「すぐに部屋に戻り、今日はそこで過ごしなさい」
私はただただ頷き、膝をおって司祭様に謝罪して、踵をかえした。
「アイリス」
マリアテレサおば様が声をかけてくださったけれど、話をすると涙が零れそうで、ひたすら頭を下げて、その場を立ち去ろうとした。
「レディ・レイノルズ…」
ルーファスが息をきらせてエントランスで声をかけてきたけれど、
「ルーファス・オリバー。貴方にも少しうかがいたいことがありますよ、バートと一緒にあとで私の部屋へくるように」
リディアおばさまに言われて、ルーファスは慌てて頭を下げた。ずっとリディアおばさまの側に控えているバートも、一緒に頭を下げた。
私は、言葉もなく、涙がこぼれ落ちないよう急いで部屋まで戻った。部屋にはトリスはいなくて、私は目茶苦茶にドレスを脱ぎ、ベッドへ飛び込んで声をあげて泣いた。わあわあ言ってたと思うけど、そんなの構わない。明日かその後の日には私はまたあの、埃と煤と、黴の匂いのするレイノルズ邸でレンブラントや使用人たちと、なんとか食いつなぐ為だけの攻防をしなくちゃならないんだから。
やっぱり、運命なんて簡単には変わらないんだわ、と私は嘆いた。
今はあんなかわいいクロード少年も、いつかは以前のクロード様に成長する。けれど結局は私の事なんて見向きもしないし、きっとあと何年かのうちにレミと出会う。ほんとうは私が選ばれるくらいの令嬢になっていたかった。あんな噂を吹き飛ばすくらいの、完璧な令嬢になりたかった。
けど、そうできないなら、せめてこのリディアおばさまの屋敷でだけは、かわいらしい少女として、ひと夏だけでも他の令嬢達とおなじように、誰かに庇護され愛された思い出が欲しかった。
それすら、もう、できない。私はひたすらいい香りのする枕に頭をうめて、声をあげて泣き続けた。
いつのまにか眠っていたようだ。あたりはもう夜の闇にしずんでいて、部屋にはあかりのひとつもない。トリスはどうしただろう、と頭をあげた。まだ司祭さまやクロード少年の接待で忙しいのかしら?
窓にかかったカーテンはひらいていて、外に何列もの松明の灯りがみえた。あれはなんだろう、と目を凝らし、それが厩のほうへと消えて行くのを見た。
賊だわ、とすぐに思った。この国で馬はとても貴重な生き物だ。農耕にも、移動にも必需品だし、高級な競走馬はとんでもない高値で売り買いされる。だから、競走馬を貴族の農場から盗んでそれをかたに、莫大な身代金を要求する、とか、あるいは政治的に対立している相手を追い落とすために厩に火を放つ、なんてことも聞き及んでいた。…もちろん、19だった私の話だ。
「トリス、いないの?」
震える手で衣装部屋の戸を開いてはみたが、やはり居ないようだ。ここは貴族の屋敷だけれど、老婦人と使用人だけで騎士や護衛は少ない。国境と接していないし、近隣の貴族も似たようなものだから。
廊下を歩くうち、クロード様の護衛騎士のことを思い出した。流石というか、クロード様には何人もの護衛がついてきていた。
彼らなら、もしかしたら流星号を助けてくれるかもしれない。
私は離れへ急ごうと扉をひらいた。
離れと母屋とは、少しだけ距離がある。
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「ここからなら、前庭に転がって行くはずですよ。元々小石は前庭から拾った物なので、元の場所へ返るってことですね」
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「ふうん……なあ、それ、もっと勢いよくしたら屋根で弾いてもっと大きな音がなるんじゃないか?」
良いことを思い付いた、とクロード少年が雨樋の角度を調整し始める。
「殿下、しかしこのバルコニーの向こうには、正面玄関の小屋根がありますので」
ルーファスが止めにはいるけど、
「大丈夫、もしうまくいかなかったら僕が謝ってあげるよ」
この子、絶対友達とイタズラしたときもこうやって押し通してるんだわ。と思った。
「でもお客様にあたったら」
「司祭は午後だろ?心配いらないさ」
あら午後になったのかしら、とクロード少年の言ったことに首をかしげている間に、クロード少年は小石をいくつか雨樋に投げ込む。先ほどまでは微かだった転がる音が、がらがらと勢いよくなっている。
雨音を凌ぐほどの、屋根をうつ音が響いた。銅板と瓦で拭いてある屋根に、小石があたると、鐘のような、不思議な音色になる。
「これはおもしろい、そうだろアイリス」
クロード少年は得意満面だ。
「ええ、本当にそうですね」
私もバルコニーの向こうへ延びている雨樋を見た。まあ、小石くらいなら午前中のうちに拾いにいけばいいかしら?クロード少年がこんなに楽しそうだし。
「アイリス、やってみろ」
私の手にも小石を幾つも握らせてくる。
「では、1度だけ…」
私は手に持たされた小石をそろそろっと雨樋へ転がした。からんころんとかわいらしい音をたてて、小石が瓦を打った。
「なんだ、蚊の鳴くみたいな音だな、もっと大きな音にしよう」
そういうと、クロード少年はいちどバルコニーから屋内へ入って行く。
「…ルーファス、クロードさまはホントに変わった方だと思わない?」
私は屋根をつたってゆく雨粒を目で追いながら言った。
「そうですね、しかし、身分の違いはあれ、男子というものは往々にしてあのようかと」
ルーファスが苦笑いするのが、視界の端に見えた。
「ルーファスも?」
「そうですね、あれほど元気いっぱいではなかったかも知れませんが」
話をしていると、またクロード少年が何か抱えて戻ってきた。
「クロードさま、それは?」
「僕の従者が持ってきたガラス瓶だ!」
そういうなり雨樋へ投げ込む。がしゃん、パリン、からんからんと派手な音がして、それからなにか人の声がした気がする。
私はサッと血の気がひいた。嫌な予感がしたので、長椅子の背中に登って小屋根の向こうを覗きこんだ。
「殿下、あの瓶の中身は何ですか」
私が尋ねると、
「しらないが、僕の従者が僕に吹き付けるのに持ってきた何か匂うものだね」
何か匂うもの…多分香油かなにか。私は玄関へと駆け出した。
「なんだ!どうしたのさアイリス!」
かけ降りて、玄関へ行くと一人の紳士が、なにか、べたべたしたもの……オイルづけになった帽子をもって、困りきった表情で立ち尽くしていた。その脇に、リディアおば様が眼を丸くして立っている。
「お怪我はありませんか!?」
近づいていくと、リディアおばさまは
「これは、何事です?」
低くて凄みのある声だった。
「あの、これは……大変なことを…」
もう、レイノルズ邸へ戻されても仕方がない。とにかく頭を低く下げ、ごめんなさいと小さく謝った。
「アイリス・マリアンナ・レイノルズ。やはりあなたにはちゃんとした教育が必要のようですね」
凍りつくような声だった。
「すぐに部屋に戻り、今日はそこで過ごしなさい」
私はただただ頷き、膝をおって司祭様に謝罪して、踵をかえした。
「アイリス」
マリアテレサおば様が声をかけてくださったけれど、話をすると涙が零れそうで、ひたすら頭を下げて、その場を立ち去ろうとした。
「レディ・レイノルズ…」
ルーファスが息をきらせてエントランスで声をかけてきたけれど、
「ルーファス・オリバー。貴方にも少しうかがいたいことがありますよ、バートと一緒にあとで私の部屋へくるように」
リディアおばさまに言われて、ルーファスは慌てて頭を下げた。ずっとリディアおばさまの側に控えているバートも、一緒に頭を下げた。
私は、言葉もなく、涙がこぼれ落ちないよう急いで部屋まで戻った。部屋にはトリスはいなくて、私は目茶苦茶にドレスを脱ぎ、ベッドへ飛び込んで声をあげて泣いた。わあわあ言ってたと思うけど、そんなの構わない。明日かその後の日には私はまたあの、埃と煤と、黴の匂いのするレイノルズ邸でレンブラントや使用人たちと、なんとか食いつなぐ為だけの攻防をしなくちゃならないんだから。
やっぱり、運命なんて簡単には変わらないんだわ、と私は嘆いた。
今はあんなかわいいクロード少年も、いつかは以前のクロード様に成長する。けれど結局は私の事なんて見向きもしないし、きっとあと何年かのうちにレミと出会う。ほんとうは私が選ばれるくらいの令嬢になっていたかった。あんな噂を吹き飛ばすくらいの、完璧な令嬢になりたかった。
けど、そうできないなら、せめてこのリディアおばさまの屋敷でだけは、かわいらしい少女として、ひと夏だけでも他の令嬢達とおなじように、誰かに庇護され愛された思い出が欲しかった。
それすら、もう、できない。私はひたすらいい香りのする枕に頭をうめて、声をあげて泣き続けた。
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