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レイノルズの悪魔 社交界をあるく
公爵令嬢の密談
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オックスは時間どおりに公爵邸にやってきた。ここからはレイノルズ公爵家の馬車で晩餐会の会場となる王城へむかう。
オックスには予め王都で略礼装を仕立てられるよう、トリスに頼んでおいた。
クロード少年の言い方ではないけど、オックスにそんなお金はないものね。
「いいわね、いっぱしの子爵みたいだわ」
馬車をまつあいだ、私はオックスとボールルームにいた。
「ああ。トリスは口は悪いが仕事のできる良い衣装係だな」
「あら、素直ね」
私とオックスにお茶を淹れていたトリスが咳払いをした。
「お褒めいただいたわよトリスタン。ご褒美にお菓子でも買いなさいな?」
そう声をかけて、ポケットから銀貨をひとつ出して引きかけたお盆にのせてやると、トリスは一瞬表情に喜色をうかべたが、ちらりとほかの使用人たちに目をやり、取り澄まして
「勿体無いお言葉、衣装部屋に伝えます」
と膝を折って美しく頭をさげ立ち去った。
お金で釣るみたいなのはよくないけれど、これはこの部屋にいるレンブラント配下の侍従やメイドたちへのデモンストレーションだ。私の味方につけば、いいことがあると思わせるための。特に、うちにはほぼ無償で働かされている者がいるらしいので、これはわりと効果がある。
最近ではレンブラントさえみていなければ、私も食事やお茶を出してもらえるようになってきたし、洗濯などもトリスたちがせずともこっそり請け負うメイドもでてきた。
そのつどお小遣いが減るので、そろそろおじいさまにもらう以外の収入が必要かもしれないけど。
「お嬢様はトリスタンがことのほかお気に入りのようで…孤児にも施しを与える、聖女のようなお方だ」
客用の大扉からノックもなしに入ってきた
レンブラントが、片手をウエストコートの腰に当てたまま言う。
「レンブラント、クララベル子爵の前ですよ、ひかえなさい」
私が言うと、レンブラントは鼻で笑い、
「クララベル子爵ね、南領の片田舎のかたでしたかねえ?領地のあるかたじゃあなさそうだが。姫君には婚約者があるというのに、すこし火遊びが過ぎますよ?」
そう言うと、前髪をかきあげて首をかしげ、大袈裟にため息をついてみせた。
「ああ、出すぎた事を申し上げました。わが主君にあらせられては男と見ると媚びるとこがありましてね……誤解なきように…いい上着だ。トリスタンは見る目が有りますな、流石に腐っても公爵家の衣装係だ」
エスコートする女性にスーツを買わせるなんて、と暗にバカにしている。オックスを苛立たせようとしているのが分かる言い回しだ。しかし、
「……馬車の用意ができたのかな」
オックスはレンブラントの声が聞こえなかったかのように、私に尋ねた。思わず吹き出してしまう。
「クララベル子爵、彼は馬丁ではありませんのよ?」
「そうか、まあ、いいよ」
そう言うとトリスタンの淹れたお茶を飲み干し、私の手を掴んで立ち上がった。
「そろそろだろう」
私は慌てて茶器をテーブルに戻そうとしたけれど、それより前にオックスがそれをとりあげ、無理やりレンブラントにわたす。
「私が片付けるので?」
部屋を出て行く私たちに、レンブラントはまた何か言っていたけれど、オックスに引っ張られている私には聞き取れなかった。
馬車のなかで、オックスは肩をすくめて笑った。
「ちっとは貴族らしく見えただろう?」
「いやね、お年寄りみたいでしたわよ?」
私もオックスも、本物の貴族ってものがどんなものか、そんなにわかってやしない。でも、あんな風に従僕を扱う年配の貴族はわりとよく目にしていた。侍従を家具のように感じてるみたいなのだ…おじいさまもそうだけど。
「そうそう、耳のとおーい頑固じじいみたいでしたよ」
馬車の前窓を勝手にあけて、トリスが顔をしかめた。馭者とならんで、外に座るトリスを見るのは珍しい。
「トリス、寒くない?」
「なんともないよ、トリスタンはとても頑丈だからね」
オックスがすかさずこたえると、トリスはすかさず
「失礼なかたですね!」
と叫んで前窓を叩きつけるように閉めた。
「冗談が通じないな、公爵家の侍女は」
とオックスがにやにや笑っている。このところ、オックスのスーツを作ったり、私とオックスの書面のやりとりをてつだったりしていたからか、オックスとトリスのやりとりはずいぶん打ち解けた雰囲気になってきた。身分差はあるけれど、同じように市井でそだち、身寄りを喪ったふたりには、どこか似通ったものがあるのかもしれない。
「どうかしたか」
口元がわらっていたのか、オックスに尋ねられた。
「あなたとトリスタン、いい取り合わせだと思って」
私が笑うと、オックスは被っていた山高帽子を脱いで顔を扇いだ。
「…そん、な、つもりでは…」
いいよどむ表情はけして嫌そうではない。いつも何か苦いものでも噛んだような顔のオックスにしては、かなり珍しい。
あら、あらあらあら。かなりいいのではなくて?どうかしら?トリスは少し若いけど元気だし、あの田舎家のおかみさんにはぴったりだわ。いいえ…オックスが男爵になっても、今のトリスならやっていけるだけの技量があるのでは?
「トリスタンは、可愛いわよね」
「…!まあ、そう、だな」
面白い。こんなおもしろいことははじめてだわ。馬車に乗っている間じゅうこの話をしていたいくらいだけれど、私には他にオックスと相談しておかなくてはならないことがある。こほん、と咳払いして座り直し、少しのあいだオックスが自分を取り戻すのを待った。
北領は広い。高地や、谷川や、農地や村々。公爵家のマナーハウスの辺りはのどかながらも美しい町になっていて、学術都市ほどではないけど、学校や図書館、博物館、裁判所や役所、にぎやかな商店のたちならぶ地区もある。
市井のものも、身分のあるものも、暮らしやすくと曾祖父より前の時代から作られてきたものだ。
だけど、その広大な領土はおじいさまのものだ。さまざまな産業から入ってくる莫大な税収は領民と、王家と、レイノルズ家で分配される。私が自由にできるのはおじいさまが渡して下さるお小遣いだけ。
しかし、私はレンブラントから公爵邸での秩序を取り戻さなくてはならないし、オックスとの契約もある。だいいち、貴族令嬢ってものは、目茶苦茶お金かかる。先立つものはいくらあっても足りないくらいだ。
それに、と外の景色を眺めた。
「毛織物はどうかしら?今は、海外から輸入していると聞いたけど」
つい口に出していた。
「…成る程、北領は広いが気温は低い。綿羊にはいい気候だろうな」
オックスは帽子をかぶり直し、ふむ、と口元に手をやった。
今も食用の牛は飼っているけど、あの広大な酪農地区に沢山の羊を飼うのはどうだろう。
「しかし羊毛を採って、服や小物を作るぐらいは、今もしているはずだろう」
「ホームスパンではなくて、もっと大規模なものよ、大型の織機を使って生地を作るの。細く固く撚って槌でたたいて、光沢をだしたものはとても高価よね」
トリスの影響で、生地やその製法にはちょっと詳しい。
「成る程ね、だが、大がかりな織機や職人を入れるには、元手になるまとまった資金が必要になるだろう」
「…そうなのよ、私のお小遣いや衣装代では、どうにもならないの、それで貴方にお願いがあるのだけど」
ぼそぼそと話していると、ガタンと音をたてて馬車がとまった。
「お嬢様、子爵さま、つきましたよ」
トリスがドアを開けて知らせてきた。オックスが降りて私に手を貸してくれる。
「王城に来たのはこれが二度めだよ。トリスタン、案内してくれるかい?」
緊張する、とオックスがタイを緩めようとするのを、トリスが手で止めて、
「しっかりなさいませ。お嬢様を頼みますよ、私は大扉からは入れませんので」
他の客に聞こえないほど小さな声で囁き、御者とともに馬車に乗って行ってしまった。
「参りましょう、か」
私に促されたオックスは、これは大ごとだな、と肩を竦めてみせた。
オックスには予め王都で略礼装を仕立てられるよう、トリスに頼んでおいた。
クロード少年の言い方ではないけど、オックスにそんなお金はないものね。
「いいわね、いっぱしの子爵みたいだわ」
馬車をまつあいだ、私はオックスとボールルームにいた。
「ああ。トリスは口は悪いが仕事のできる良い衣装係だな」
「あら、素直ね」
私とオックスにお茶を淹れていたトリスが咳払いをした。
「お褒めいただいたわよトリスタン。ご褒美にお菓子でも買いなさいな?」
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「勿体無いお言葉、衣装部屋に伝えます」
と膝を折って美しく頭をさげ立ち去った。
お金で釣るみたいなのはよくないけれど、これはこの部屋にいるレンブラント配下の侍従やメイドたちへのデモンストレーションだ。私の味方につけば、いいことがあると思わせるための。特に、うちにはほぼ無償で働かされている者がいるらしいので、これはわりと効果がある。
最近ではレンブラントさえみていなければ、私も食事やお茶を出してもらえるようになってきたし、洗濯などもトリスたちがせずともこっそり請け負うメイドもでてきた。
そのつどお小遣いが減るので、そろそろおじいさまにもらう以外の収入が必要かもしれないけど。
「お嬢様はトリスタンがことのほかお気に入りのようで…孤児にも施しを与える、聖女のようなお方だ」
客用の大扉からノックもなしに入ってきた
レンブラントが、片手をウエストコートの腰に当てたまま言う。
「レンブラント、クララベル子爵の前ですよ、ひかえなさい」
私が言うと、レンブラントは鼻で笑い、
「クララベル子爵ね、南領の片田舎のかたでしたかねえ?領地のあるかたじゃあなさそうだが。姫君には婚約者があるというのに、すこし火遊びが過ぎますよ?」
そう言うと、前髪をかきあげて首をかしげ、大袈裟にため息をついてみせた。
「ああ、出すぎた事を申し上げました。わが主君にあらせられては男と見ると媚びるとこがありましてね……誤解なきように…いい上着だ。トリスタンは見る目が有りますな、流石に腐っても公爵家の衣装係だ」
エスコートする女性にスーツを買わせるなんて、と暗にバカにしている。オックスを苛立たせようとしているのが分かる言い回しだ。しかし、
「……馬車の用意ができたのかな」
オックスはレンブラントの声が聞こえなかったかのように、私に尋ねた。思わず吹き出してしまう。
「クララベル子爵、彼は馬丁ではありませんのよ?」
「そうか、まあ、いいよ」
そう言うとトリスタンの淹れたお茶を飲み干し、私の手を掴んで立ち上がった。
「そろそろだろう」
私は慌てて茶器をテーブルに戻そうとしたけれど、それより前にオックスがそれをとりあげ、無理やりレンブラントにわたす。
「私が片付けるので?」
部屋を出て行く私たちに、レンブラントはまた何か言っていたけれど、オックスに引っ張られている私には聞き取れなかった。
馬車のなかで、オックスは肩をすくめて笑った。
「ちっとは貴族らしく見えただろう?」
「いやね、お年寄りみたいでしたわよ?」
私もオックスも、本物の貴族ってものがどんなものか、そんなにわかってやしない。でも、あんな風に従僕を扱う年配の貴族はわりとよく目にしていた。侍従を家具のように感じてるみたいなのだ…おじいさまもそうだけど。
「そうそう、耳のとおーい頑固じじいみたいでしたよ」
馬車の前窓を勝手にあけて、トリスが顔をしかめた。馭者とならんで、外に座るトリスを見るのは珍しい。
「トリス、寒くない?」
「なんともないよ、トリスタンはとても頑丈だからね」
オックスがすかさずこたえると、トリスはすかさず
「失礼なかたですね!」
と叫んで前窓を叩きつけるように閉めた。
「冗談が通じないな、公爵家の侍女は」
とオックスがにやにや笑っている。このところ、オックスのスーツを作ったり、私とオックスの書面のやりとりをてつだったりしていたからか、オックスとトリスのやりとりはずいぶん打ち解けた雰囲気になってきた。身分差はあるけれど、同じように市井でそだち、身寄りを喪ったふたりには、どこか似通ったものがあるのかもしれない。
「どうかしたか」
口元がわらっていたのか、オックスに尋ねられた。
「あなたとトリスタン、いい取り合わせだと思って」
私が笑うと、オックスは被っていた山高帽子を脱いで顔を扇いだ。
「…そん、な、つもりでは…」
いいよどむ表情はけして嫌そうではない。いつも何か苦いものでも噛んだような顔のオックスにしては、かなり珍しい。
あら、あらあらあら。かなりいいのではなくて?どうかしら?トリスは少し若いけど元気だし、あの田舎家のおかみさんにはぴったりだわ。いいえ…オックスが男爵になっても、今のトリスならやっていけるだけの技量があるのでは?
「トリスタンは、可愛いわよね」
「…!まあ、そう、だな」
面白い。こんなおもしろいことははじめてだわ。馬車に乗っている間じゅうこの話をしていたいくらいだけれど、私には他にオックスと相談しておかなくてはならないことがある。こほん、と咳払いして座り直し、少しのあいだオックスが自分を取り戻すのを待った。
北領は広い。高地や、谷川や、農地や村々。公爵家のマナーハウスの辺りはのどかながらも美しい町になっていて、学術都市ほどではないけど、学校や図書館、博物館、裁判所や役所、にぎやかな商店のたちならぶ地区もある。
市井のものも、身分のあるものも、暮らしやすくと曾祖父より前の時代から作られてきたものだ。
だけど、その広大な領土はおじいさまのものだ。さまざまな産業から入ってくる莫大な税収は領民と、王家と、レイノルズ家で分配される。私が自由にできるのはおじいさまが渡して下さるお小遣いだけ。
しかし、私はレンブラントから公爵邸での秩序を取り戻さなくてはならないし、オックスとの契約もある。だいいち、貴族令嬢ってものは、目茶苦茶お金かかる。先立つものはいくらあっても足りないくらいだ。
それに、と外の景色を眺めた。
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オックスは帽子をかぶり直し、ふむ、と口元に手をやった。
今も食用の牛は飼っているけど、あの広大な酪農地区に沢山の羊を飼うのはどうだろう。
「しかし羊毛を採って、服や小物を作るぐらいは、今もしているはずだろう」
「ホームスパンではなくて、もっと大規模なものよ、大型の織機を使って生地を作るの。細く固く撚って槌でたたいて、光沢をだしたものはとても高価よね」
トリスの影響で、生地やその製法にはちょっと詳しい。
「成る程ね、だが、大がかりな織機や職人を入れるには、元手になるまとまった資金が必要になるだろう」
「…そうなのよ、私のお小遣いや衣装代では、どうにもならないの、それで貴方にお願いがあるのだけど」
ぼそぼそと話していると、ガタンと音をたてて馬車がとまった。
「お嬢様、子爵さま、つきましたよ」
トリスがドアを開けて知らせてきた。オックスが降りて私に手を貸してくれる。
「王城に来たのはこれが二度めだよ。トリスタン、案内してくれるかい?」
緊張する、とオックスがタイを緩めようとするのを、トリスが手で止めて、
「しっかりなさいませ。お嬢様を頼みますよ、私は大扉からは入れませんので」
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