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3rd Impact
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「かんぱーい!(×6)」
賑わう居酒屋の店内でも、僕たちのグループの声は野郎が6人も集まれば、一際きわ立つものだった。
「今日は皆さん、僕なんかのために時間を割いてくれてありがとうございます」
僕は最初から感激して涙声になってしまった。
「なーに感動しているんだよ、皆んな、お前が好きだから集まっているだけなんだから!」
あぁ、黒田の口からこんな優しい言葉が聞けるなんて、中学の頃には想像もできなかったな。
皆んなが口々に黒田の言葉に賛同する。
「ところで、詳しい事を聞いていないんだけど、これって何の集まりなの?」
江崎君が口にしたことで、その場にいた全員の動きが止まった。
あれ?皆んな、事情を知らずに集まったってこと?
「えっ?皆んな、菅野君から何も聞いてないの?」
一同、沈黙。
すーがーのー!
「あぁ、そういえば、森田君からも何も聞かずにセッティングしてたわ。で、何があったの?」
菅野ー!何をすっとぼけているんだ!?
その場にいた全員の関心が、僕に集中する。堀田にフラれたかもしれない、なんてことくらいでこんな飲みの席をセッティングされて呼び出されたとわかったら、皆んなにどう思われるのだろうか?
「いや、その・・・彼氏と別れ」
「マジか!?やったーー!!」
僕が全てを言い終わる前に、その場はえらい盛り上がりようとなった。別れてはいないのに、早く否定しないと。
「それでそれで、どういうことなの?」
江崎君、今日はいつにも増してグイグイ来るな・・・。
「いや、彼が実家に帰ってから1ヶ月経っても連絡なくて」
「なんだと!?そいつは酷いな、そんな奴は俺がぶっ飛ばしてやる!」
ニコニコしながら怒っている黒田は、いつにも増して気持ち悪い。
「1ヶ月という区切りを迎えても帰って来ないということは、やはり彼の気持ちは固まっているものと思った方がいいだろうね」
檜山の分析に道端先生も大きく頷く。
「これで晴れて森田君もフリーってことだなぁ!なんて日だ!」
菅野、相変わらず調子のいい奴。
「ちょっと待って、まだ正式には」
「じゃあさー、いっそのこと、この中から新しい彼氏決めちゃえば?」
江崎君が爆弾を投下した。
いやいやいや、誰かと付き合うとかって、そんな軽いものじゃないから。
「それもありかもしれないね。失恋の痛手には、新しい恋がいちばんいい薬だからね」
道端先生が江崎君の言葉に大きく頷いて賛同する。
先生、しっかりしてください、この中でいちばんの大人なんですから!
「そうと決まれば善は急げだ!さぁ、誰と付き合うんだ!?」
少なくとも黒田、お前の可能性は無いと思うわ。
「さぁ!さぁ!!さぁ!!!さぁ!!!!」(×5)
やばい・・・今さら正式にはまだ別れてない、なんて凄く言いづらい雰囲気。でも、今きちんと言わなければ。
「えっと、皆さん・・・」
「そうだ!こうなったら1人づつ持ち回りでデートして選んでもらおう!」
「菅野君、いいアイディアだよ。先生はそのアイディアに一票」
「まぁ、選ばれるのはどうせ俺だからな、俺も賛成だ」
「何を言うか、森田君は僕と同じく知的レベルの高い人間を選ぶものなのさ。だから僕もその提案に一票」
「僕もいいよ。森田君も異存は無いよね?」
いや、ありありだよ!ていうか江崎君、君には事務所の社長という彼氏がいるではないか!?
「あぁ、あの人ならここに来る前に別れたよ。新人君に手を出したからね。だから僕、今度は森田君と付き合いたいんだ」
「そうと決まれば話しは早い。順番は、ジャンケン1発勝負だ!」
こうして、僕とのデートを巡るジャンケン大会が始まった。
あーぁ、もうどうにでもして。
賑わう居酒屋の店内でも、僕たちのグループの声は野郎が6人も集まれば、一際きわ立つものだった。
「今日は皆さん、僕なんかのために時間を割いてくれてありがとうございます」
僕は最初から感激して涙声になってしまった。
「なーに感動しているんだよ、皆んな、お前が好きだから集まっているだけなんだから!」
あぁ、黒田の口からこんな優しい言葉が聞けるなんて、中学の頃には想像もできなかったな。
皆んなが口々に黒田の言葉に賛同する。
「ところで、詳しい事を聞いていないんだけど、これって何の集まりなの?」
江崎君が口にしたことで、その場にいた全員の動きが止まった。
あれ?皆んな、事情を知らずに集まったってこと?
「えっ?皆んな、菅野君から何も聞いてないの?」
一同、沈黙。
すーがーのー!
「あぁ、そういえば、森田君からも何も聞かずにセッティングしてたわ。で、何があったの?」
菅野ー!何をすっとぼけているんだ!?
その場にいた全員の関心が、僕に集中する。堀田にフラれたかもしれない、なんてことくらいでこんな飲みの席をセッティングされて呼び出されたとわかったら、皆んなにどう思われるのだろうか?
「いや、その・・・彼氏と別れ」
「マジか!?やったーー!!」
僕が全てを言い終わる前に、その場はえらい盛り上がりようとなった。別れてはいないのに、早く否定しないと。
「それでそれで、どういうことなの?」
江崎君、今日はいつにも増してグイグイ来るな・・・。
「いや、彼が実家に帰ってから1ヶ月経っても連絡なくて」
「なんだと!?そいつは酷いな、そんな奴は俺がぶっ飛ばしてやる!」
ニコニコしながら怒っている黒田は、いつにも増して気持ち悪い。
「1ヶ月という区切りを迎えても帰って来ないということは、やはり彼の気持ちは固まっているものと思った方がいいだろうね」
檜山の分析に道端先生も大きく頷く。
「これで晴れて森田君もフリーってことだなぁ!なんて日だ!」
菅野、相変わらず調子のいい奴。
「ちょっと待って、まだ正式には」
「じゃあさー、いっそのこと、この中から新しい彼氏決めちゃえば?」
江崎君が爆弾を投下した。
いやいやいや、誰かと付き合うとかって、そんな軽いものじゃないから。
「それもありかもしれないね。失恋の痛手には、新しい恋がいちばんいい薬だからね」
道端先生が江崎君の言葉に大きく頷いて賛同する。
先生、しっかりしてください、この中でいちばんの大人なんですから!
「そうと決まれば善は急げだ!さぁ、誰と付き合うんだ!?」
少なくとも黒田、お前の可能性は無いと思うわ。
「さぁ!さぁ!!さぁ!!!さぁ!!!!」(×5)
やばい・・・今さら正式にはまだ別れてない、なんて凄く言いづらい雰囲気。でも、今きちんと言わなければ。
「えっと、皆さん・・・」
「そうだ!こうなったら1人づつ持ち回りでデートして選んでもらおう!」
「菅野君、いいアイディアだよ。先生はそのアイディアに一票」
「まぁ、選ばれるのはどうせ俺だからな、俺も賛成だ」
「何を言うか、森田君は僕と同じく知的レベルの高い人間を選ぶものなのさ。だから僕もその提案に一票」
「僕もいいよ。森田君も異存は無いよね?」
いや、ありありだよ!ていうか江崎君、君には事務所の社長という彼氏がいるではないか!?
「あぁ、あの人ならここに来る前に別れたよ。新人君に手を出したからね。だから僕、今度は森田君と付き合いたいんだ」
「そうと決まれば話しは早い。順番は、ジャンケン1発勝負だ!」
こうして、僕とのデートを巡るジャンケン大会が始まった。
あーぁ、もうどうにでもして。
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