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幸せのフォースステップ
66歩目 ドラルダ緊急会議
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「魔王軍の動きが活発になって来た、今日はその準備を皆にしてほしくて召集した、皆気を引き締めてくれ」
ドラルダ国王陛下が会議の最初に報告してくれましたわ、わたしはそれを聞き知ってましたわっと頷いています、でも更に陛下は言ったのです。
「既に北の人種族の国アンドアロスとツノ獣人国のアオストロスが龍神王と獣王によって攻められ落ちた・・・とても残念だ、ウンダスも攻撃を受け大打撃だそうだ、今スカイドラゴンを撃退したジョリバンが先導し他の国に知らせて回っている、それを受けても西の人種族のサンドマリアは動かないようだ」
陛下の言葉を聞きみながざわついています、あそこは自分たちの事しか考えない国なので仕方ないです、ここにいる誰もが思っていることですわね。
「では陛下、我らはどうするのですか?」
「サルトバルト伯、我々にはまだ手紙も使者も来ていない・・・14将軍を倒したと言っても、正直人種族の国と協力をするには利益を考えねば難しい、向こうから話を持ち掛けてこない限りはいつも通りだ」
陛下が自分たちだけで戦争の準備はしておくように通達しましたわ、わたしはそこでデンタルサーノの件を話します、みんなかなり暗い顔をしています。
「随分と早耳ですなアルセル伯爵殿、もしや何か掴んでいるのではないですかな?」
サルトバルト伯がちょっと嫌みっぽく言ってきましたわ、陛下を含めた皆がわたしに注目しましたのよ、サルトバルト伯はわたしをライバル視しているドワーフです、恐らく人種族であるわたしが情報を黙っていたと印象を悪くしたいのでしょう、でもわたしの思惑通りですわよ。
「わたしがそれを知ったのは偶然でしたわサルトバルト伯、娘が通っている学園で中央広場の屋台が話題になって彼らに出会ったのがきっかけでしたの、彼らは方々を旅していて色々な事が聞けました、そしてこれを有効に使う方法を編み出してくれたのです」
小さな箱を机に置くと陛下や他のメンバーは注目します、箱の扉を開け中のワイン瓶を皆さまに見せました、騎士を使ってワインを配り飲んでもらいましたの、皆さまは一口飲んで空気が一変させてもらいましたわ。
「これは素晴らしい!香りも味も段違いだ、その箱がこれを、成していると?」
「その通りですわ陛下、これはワインセラーと言います、温度を一定に保つ魔道具ですの、ある店の者が作ったのですが、予定よりも温度が下がらず失敗作でした、それを彼らが有効に使う方法を編み出したのです、彼らはとても切れる者ですの、マージョルの教師にわたしが自信をもって推薦させてもらいましたわ」
国の代表をさせたいと言ったのと同じなので皆がワインをのむ手を止めてしまいました、これだけなら反対されてお終いです、ですがこの後わたしはチーズという、すごく小さなお酒に合う食べ物を出したのです、それを食べた皆さんはまたワインを飲みます。
「いかがです皆さま、これは彼らが考案した食べ物チーズです、これだけでもお分かりでしょう」
知識だけではこれほどに合う食べ物を作る事は出来ません、それはここにいる皆が知ってる事です、お酒に負けずだからといって勝つのではなく引き立てる食べ物、わたしたちの最大のテーマですわ。
「これは素晴らしい!今後が実に楽しみだよ」
「陛下、改めて進言しますわ、これからわたしが主体で国のプロジェクト生産をしたく思います、今日はその試作品を使い彼を分かってもらう為のお披露目でした、承認してくださいますか?」
わたしは既に答えの出ている質問をしました、陛下は即決しましたわ、そして会議は滞りなく終わりを迎え、わたしは陛下の仕事部屋に招かれたのです。
「酒もそうだが、素晴らしいグラスだなアルセル伯、この透明な物はなんだ?」
仕事部屋の明かりにかざしてグラスを眺めています、わたしもこれには驚いていますわ、アユムたちを推薦したのも実はそれを見たからなの、何の躊躇もなく収納から出し昼食に使っていたのだもの、彼らの技術の高さは直ぐに感じたわ。
「陛下、それはガラスと言います、これも量産する予定でいますわ、楽しみにしていてくださいまし」
「そうか・・・うむ、楽しみにしているぞ」
陛下の言葉がとても重く感じました、きっとアユムさんたちの事を理解したんでしょう、これほどの技術者は我が国でもいないわ、ここで見過ごしたら多大な損害よ。
「これは美しい、是非ほしい物だ」
陛下がワインを一気に飲み、わたしは新たに注いで言ったんですのよ、アユムさんたちは渡せませんってね、陛下もそれは分かっています、でも言わずにはいられなかったんでしょう。
「それにしてもアルセル伯よ、そなたいつの間にその様な優秀な人材を集めたのだ?」
「彼らとはほんとに偶然出会いましたの、我が国の技術者が出会わせてくれた、それだけでも感謝しています、だから出来る限りはしたく思います」
本来ならばその技術者も城に仕えてほしいのだけどさすがに言えません、取り込みを始めたと彼らは思い旅に出てしまうでしょう、そうなったら今までの話が全て泡になって消えてしまう。
「彼らの話では、他にも変わったお酒を美味しく飲む方法があるそうですわ、それに料理も合わせて作ってくれるとも言っています、それに伴い魔道具開発も進むのです」
「分かった、ワシの名のもとに存分にやると良いぞ、出来上がった品は最初にワシの元に献上してくれ、出来栄えを確認する、良いなアルセル伯」
わたしはもちろんですって頭を下げ跪きました、陛下は短く「楽しみにしているぞ」って言ってくれたわ、そして予想外の事をわたしにお願いしてきたんです。
「アルセル伯、他国に行く前で良いのだが、その者たちに我が国の学園での指導を頼んでみてはくれないか?きっとその者たちなら今を変えられる」
「こちらの予定に支障が出ない程度なら聞いてみますわ、きっと彼らならやってくれると思います」
陛下がそれを聞いて嬉しそうです、そしてわたしにもワインのグラスを渡してくれたの、ふたりで乾杯して陛下がわたしをジッと見てきたわ。
「ワシが何を言いたいのか分かるかなマリアーノ」
陛下がわたしを名前で呼ぶのは、親友としてのお願いをする時です、きっとわたしがアユムさんたちの名前を明かさないから不安なんです、あの会議の時に人種族と伝えたら、何を言っても反対されるくらい我が国は人種族を恨んでいますからね。
「ドラルダ・・・オビール聞いてちょうだい、彼らはほんとに良い人種よ、まだ会って間もないけどそう感じるの、彼の名前はアユム、凄く綺麗な人種族の男性よ」
わたしは陛下を本名で呼び彼の名前を伝えます、国王になるとドラルダの名を継ぐことになり、本名は親しい者以外は呼ばなくなるんです、そしてそう呼ぶ時は本当に大切な時だけ、わたしはそれだけアユムさんたちを信用しています。
陛下はワインを置いてわたしの言葉を聞いて考え込んでいます、会った事が無いのだもの慎重になるのは分かるわ、でも彼に対面すれば分かるのよ、彼を見ていると心がホッとするのだからね。
「予想はしていたが、やはり人種族か」
「そうよオビール、でも元を作ったのは家の技術者だと言うのを忘れないで、それにその技術者を助けたのもアユムたちなの、しかも報酬だってなかったはずなのによ、有効に使う手を彼は見つけたけど独り占めもしなかった、取り分なんて度外視して技術者を助けてる、彼はそう言う人なの」
「だがなマリアーノ、この規模を考えればまだ分からん、技術者を助け国を乗っ取るつもりかもしれない、人種とはそう言った先を考える生き物だ、自分の利益しか考えない」
オビールにはわたしも同意見よ、人種は傲慢だわ、油断をすると全てを取られる、でも彼らはそんな事は考えず行動しているように見えたのよ、それはシャミルと話す時に見せた笑顔を見れば分かるわ、あの笑顔は全てを物語っている。
「オビール、相手を見極めるのは大事よ、軍を集結させているジョリバンも同じ、彼とは違うけど何かが動こうとしているのよ」
「分かっているさ・・・だがなマリアーノ、どうせ奴らは変わらんよ、そのアユムとやらが特別なんだ、ワシはもう奪われるのは嫌だ」
オビールは昔、人種を信じて心に深い傷を負ってしまったわ、それはわたしも同じ、人種族寄りのハーフドワーフのわたしはあの戦争後、散々な目にあったわ、アユムを屋敷に招いたのは逆に奪ってやろうと思ったからなの、手伝うと言って油断させ、今後ドラルダに来ない様にしたかった、でも彼の要求を聞いて考えを変えたわ。
「そうね彼は特別よオビール、だって利益のほとんどを技術者に渡すように契約をしてきたもの、そんな人種はいないわ・・・いえ、商人って言った方が良いわね、魔道具とグラスの権利も彼は求めていないしね」
商人はお金を稼ぐ者たち、利益を出すことを第一に考えているわ、でも彼は技術者の獣人の暮らしを心配した、わたしたちでもそれが出来たか分からないわ。
「そんな風にジョリバンが変わっていることを願うよ、ワシはもう間違うわけにはいかんのだ」
「そうよねオビール、わたしたちは生き残らなければいけないわ」
魔王軍は強大よ、でもそれ以上に味方の軍に国を乗っ取られるなんて、もう二度と体験したくないわ。
「そうだ!軍は派遣しても数は半分の2万が限界だ、それ以外はここを死守する」
オビールがワインを一気に飲み、あの時の事を思い出しているわ、わたしはオビールのグラスにワインを注いで頷いたわ、これが最善だと無言で伝えたのよ。
ドラルダ国王陛下が会議の最初に報告してくれましたわ、わたしはそれを聞き知ってましたわっと頷いています、でも更に陛下は言ったのです。
「既に北の人種族の国アンドアロスとツノ獣人国のアオストロスが龍神王と獣王によって攻められ落ちた・・・とても残念だ、ウンダスも攻撃を受け大打撃だそうだ、今スカイドラゴンを撃退したジョリバンが先導し他の国に知らせて回っている、それを受けても西の人種族のサンドマリアは動かないようだ」
陛下の言葉を聞きみながざわついています、あそこは自分たちの事しか考えない国なので仕方ないです、ここにいる誰もが思っていることですわね。
「では陛下、我らはどうするのですか?」
「サルトバルト伯、我々にはまだ手紙も使者も来ていない・・・14将軍を倒したと言っても、正直人種族の国と協力をするには利益を考えねば難しい、向こうから話を持ち掛けてこない限りはいつも通りだ」
陛下が自分たちだけで戦争の準備はしておくように通達しましたわ、わたしはそこでデンタルサーノの件を話します、みんなかなり暗い顔をしています。
「随分と早耳ですなアルセル伯爵殿、もしや何か掴んでいるのではないですかな?」
サルトバルト伯がちょっと嫌みっぽく言ってきましたわ、陛下を含めた皆がわたしに注目しましたのよ、サルトバルト伯はわたしをライバル視しているドワーフです、恐らく人種族であるわたしが情報を黙っていたと印象を悪くしたいのでしょう、でもわたしの思惑通りですわよ。
「わたしがそれを知ったのは偶然でしたわサルトバルト伯、娘が通っている学園で中央広場の屋台が話題になって彼らに出会ったのがきっかけでしたの、彼らは方々を旅していて色々な事が聞けました、そしてこれを有効に使う方法を編み出してくれたのです」
小さな箱を机に置くと陛下や他のメンバーは注目します、箱の扉を開け中のワイン瓶を皆さまに見せました、騎士を使ってワインを配り飲んでもらいましたの、皆さまは一口飲んで空気が一変させてもらいましたわ。
「これは素晴らしい!香りも味も段違いだ、その箱がこれを、成していると?」
「その通りですわ陛下、これはワインセラーと言います、温度を一定に保つ魔道具ですの、ある店の者が作ったのですが、予定よりも温度が下がらず失敗作でした、それを彼らが有効に使う方法を編み出したのです、彼らはとても切れる者ですの、マージョルの教師にわたしが自信をもって推薦させてもらいましたわ」
国の代表をさせたいと言ったのと同じなので皆がワインをのむ手を止めてしまいました、これだけなら反対されてお終いです、ですがこの後わたしはチーズという、すごく小さなお酒に合う食べ物を出したのです、それを食べた皆さんはまたワインを飲みます。
「いかがです皆さま、これは彼らが考案した食べ物チーズです、これだけでもお分かりでしょう」
知識だけではこれほどに合う食べ物を作る事は出来ません、それはここにいる皆が知ってる事です、お酒に負けずだからといって勝つのではなく引き立てる食べ物、わたしたちの最大のテーマですわ。
「これは素晴らしい!今後が実に楽しみだよ」
「陛下、改めて進言しますわ、これからわたしが主体で国のプロジェクト生産をしたく思います、今日はその試作品を使い彼を分かってもらう為のお披露目でした、承認してくださいますか?」
わたしは既に答えの出ている質問をしました、陛下は即決しましたわ、そして会議は滞りなく終わりを迎え、わたしは陛下の仕事部屋に招かれたのです。
「酒もそうだが、素晴らしいグラスだなアルセル伯、この透明な物はなんだ?」
仕事部屋の明かりにかざしてグラスを眺めています、わたしもこれには驚いていますわ、アユムたちを推薦したのも実はそれを見たからなの、何の躊躇もなく収納から出し昼食に使っていたのだもの、彼らの技術の高さは直ぐに感じたわ。
「陛下、それはガラスと言います、これも量産する予定でいますわ、楽しみにしていてくださいまし」
「そうか・・・うむ、楽しみにしているぞ」
陛下の言葉がとても重く感じました、きっとアユムさんたちの事を理解したんでしょう、これほどの技術者は我が国でもいないわ、ここで見過ごしたら多大な損害よ。
「これは美しい、是非ほしい物だ」
陛下がワインを一気に飲み、わたしは新たに注いで言ったんですのよ、アユムさんたちは渡せませんってね、陛下もそれは分かっています、でも言わずにはいられなかったんでしょう。
「それにしてもアルセル伯よ、そなたいつの間にその様な優秀な人材を集めたのだ?」
「彼らとはほんとに偶然出会いましたの、我が国の技術者が出会わせてくれた、それだけでも感謝しています、だから出来る限りはしたく思います」
本来ならばその技術者も城に仕えてほしいのだけどさすがに言えません、取り込みを始めたと彼らは思い旅に出てしまうでしょう、そうなったら今までの話が全て泡になって消えてしまう。
「彼らの話では、他にも変わったお酒を美味しく飲む方法があるそうですわ、それに料理も合わせて作ってくれるとも言っています、それに伴い魔道具開発も進むのです」
「分かった、ワシの名のもとに存分にやると良いぞ、出来上がった品は最初にワシの元に献上してくれ、出来栄えを確認する、良いなアルセル伯」
わたしはもちろんですって頭を下げ跪きました、陛下は短く「楽しみにしているぞ」って言ってくれたわ、そして予想外の事をわたしにお願いしてきたんです。
「アルセル伯、他国に行く前で良いのだが、その者たちに我が国の学園での指導を頼んでみてはくれないか?きっとその者たちなら今を変えられる」
「こちらの予定に支障が出ない程度なら聞いてみますわ、きっと彼らならやってくれると思います」
陛下がそれを聞いて嬉しそうです、そしてわたしにもワインのグラスを渡してくれたの、ふたりで乾杯して陛下がわたしをジッと見てきたわ。
「ワシが何を言いたいのか分かるかなマリアーノ」
陛下がわたしを名前で呼ぶのは、親友としてのお願いをする時です、きっとわたしがアユムさんたちの名前を明かさないから不安なんです、あの会議の時に人種族と伝えたら、何を言っても反対されるくらい我が国は人種族を恨んでいますからね。
「ドラルダ・・・オビール聞いてちょうだい、彼らはほんとに良い人種よ、まだ会って間もないけどそう感じるの、彼の名前はアユム、凄く綺麗な人種族の男性よ」
わたしは陛下を本名で呼び彼の名前を伝えます、国王になるとドラルダの名を継ぐことになり、本名は親しい者以外は呼ばなくなるんです、そしてそう呼ぶ時は本当に大切な時だけ、わたしはそれだけアユムさんたちを信用しています。
陛下はワインを置いてわたしの言葉を聞いて考え込んでいます、会った事が無いのだもの慎重になるのは分かるわ、でも彼に対面すれば分かるのよ、彼を見ていると心がホッとするのだからね。
「予想はしていたが、やはり人種族か」
「そうよオビール、でも元を作ったのは家の技術者だと言うのを忘れないで、それにその技術者を助けたのもアユムたちなの、しかも報酬だってなかったはずなのによ、有効に使う手を彼は見つけたけど独り占めもしなかった、取り分なんて度外視して技術者を助けてる、彼はそう言う人なの」
「だがなマリアーノ、この規模を考えればまだ分からん、技術者を助け国を乗っ取るつもりかもしれない、人種とはそう言った先を考える生き物だ、自分の利益しか考えない」
オビールにはわたしも同意見よ、人種は傲慢だわ、油断をすると全てを取られる、でも彼らはそんな事は考えず行動しているように見えたのよ、それはシャミルと話す時に見せた笑顔を見れば分かるわ、あの笑顔は全てを物語っている。
「オビール、相手を見極めるのは大事よ、軍を集結させているジョリバンも同じ、彼とは違うけど何かが動こうとしているのよ」
「分かっているさ・・・だがなマリアーノ、どうせ奴らは変わらんよ、そのアユムとやらが特別なんだ、ワシはもう奪われるのは嫌だ」
オビールは昔、人種を信じて心に深い傷を負ってしまったわ、それはわたしも同じ、人種族寄りのハーフドワーフのわたしはあの戦争後、散々な目にあったわ、アユムを屋敷に招いたのは逆に奪ってやろうと思ったからなの、手伝うと言って油断させ、今後ドラルダに来ない様にしたかった、でも彼の要求を聞いて考えを変えたわ。
「そうね彼は特別よオビール、だって利益のほとんどを技術者に渡すように契約をしてきたもの、そんな人種はいないわ・・・いえ、商人って言った方が良いわね、魔道具とグラスの権利も彼は求めていないしね」
商人はお金を稼ぐ者たち、利益を出すことを第一に考えているわ、でも彼は技術者の獣人の暮らしを心配した、わたしたちでもそれが出来たか分からないわ。
「そんな風にジョリバンが変わっていることを願うよ、ワシはもう間違うわけにはいかんのだ」
「そうよねオビール、わたしたちは生き残らなければいけないわ」
魔王軍は強大よ、でもそれ以上に味方の軍に国を乗っ取られるなんて、もう二度と体験したくないわ。
「そうだ!軍は派遣しても数は半分の2万が限界だ、それ以外はここを死守する」
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