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幸せのフォースステップ
73歩目 噂を見に行こう
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「ほ、ほんとに気を付けてねアケミ姉ちゃん」
私たちは子供たちと村を作って1月が経ちました、ティルバーナ先生の持っていたアイテムのおかげで村の形にするのに3日しか掛かりませんでした、そこから作物を作ったり新たな子供たちを見つけたりと色々やってきました、そして今日は、ある情報を聞いたので私たちは調査に行こうとしています。
「平気よガルータ、ちょっとその村を見に行くだけ、もしほんとに子供たちだけで暮らしていたらすごいじゃない、仲良く出来ればきっと良い事があるわ」
「そうだけど、気を付けてね」
ガルータが心配しているので私はしゃがんで頭を撫でたわ、ティルバーナ先生はここの事をウンダスに報告に行ってていないし、ここに残るのはロクハだけだからきっと心配なのよ、でも自信が無いだけでしっかりしてるのよ。
「ガルータ自信を持ちなさい、少しはモンスターを倒しているでしょ」
「うん・・・でも、姉ちゃんたちがいたからだよ」
ガルータたちと私たちはレベルがかなり上がっています、ティルバーナ先生が持っていたストラップで驚異的に上げる事が出来たんです、凛がステータスを見た時、なんで今まで使わなかったんだって怒っていたくらいね。
「ロクハもいるし、そんなに心配しないのガルータ、頼んだわよロクハ」
「はいアケミ様、悪者が来たら返り討ちにしてやります」
ロクハもたくましくなったと、私はよろしくって出発したわ、乗り物はティルバーナ先生が乗らないで走って行ったので、私たちが空飛ぶ船です。
「う~ん、快適」
「どうなってるんですかね、帰ったら解体して良いですか明美さん」
莉希が甲板でそよ風を受けて寝そうです、結月は危ない事を言っています、麦の袋も分解して壊したのよ、その時は先生にすごく怒られていたわ。
運転は恵で楽しそうにしてハンドルを握ってます、目的地には30分で着くそうなのでもう見えて来たわ、ちょっと離れて着陸して歩いて近づいたのよ。
「そこで止まってもらえるか」
私たちが村に近づくと、村の門の所で子供たちがおもちゃを持っているわ、私たちの良く知ってる物でけん玉や竹とんぼです、みんなが見てどういう事って顔していますよ。
「私たちは交渉に来ました、ここは子供たちで作っていると言う噂の村ですか?」
私はちょっと大きめな声で呼びかけます、向こうは見る限り子供しかいません、向こうの答えは肯定だったので私たちは目的の村だと頷いたんです。
「私たちも遠くに村を作っています、そこには北で行くところの無くなった子供たちが暮らしているんです、出来たら助言を貰えないかしら?」
子供たちは話し合っていたようで丸くなっています、しばらくして警戒しながらも門の横に集まり入って良いと手招きをしてくれました、私たちは門まで行きましたがそこは普通の村でしたね。
「なんか、ぱっとしない村だね」
「そうね凛、でもそれが普通じゃない?」
建物を見ても普通です、私たちが王都で見た家が建っています、ちょっと目を引くのは壁と川の堤防ですね。
「ここが村長の家だ、変なマネはするなよ」
けん玉を持った男の子が注意して先に入りました、私たちはどうしてそんなおもちゃを構えてるの?と、不思議に思って後を追います、家の中には女の子が木の椅子に座ってお茶を飲んでいました。
「ようこそロンゾ村へ、私は村長のローナと言います、歓迎しますよ」
少女の最初の言葉は歓迎でした、男の子たちは警戒していますがこの子は落ち着いた感じです、村長をするだけはあるって事だと、向かいの椅子に私たちも座ったんです。
「それで、ご用件は何でしょうかアケミさん」
「簡単に言うと技術提供ね、私たちも村を作ってるんだけど、こんなに立派じゃないわ、だから助けてほしいの」
少女に自己紹介をして私は正直に言いました、回りくどく交渉している時間は無いんです、それを聞いてローナちゃんは考えています、私はその間に周りを見回しています、家は普通の作りですね、フローリングも綺麗だし椅子やテーブルは子供が作ったとは思えませんよ。
「良いですが条件があります、ここにはどうやって来たか教えてください」
「え!?・・・普通に歩いてだけど?」
私がそう言ったら少女は「嘘はいけません」ってお茶を飲みながら言ってきます、そして続けて来れない理由を言ってきたんです、私たちは驚いています。
「も、モンスターが来れなくしているって・・・ほんとなの?」
「そうですよリンさん、ここはある人の助けで安全なんです、モンスターたちに守られていると言った方が良いですね、だから私たちは子供だけでも暮らしていけます、まぁ少数の大人もいますけど、私たちが村を統治しているのでいなくても変わりません」
少女がすらすらと話てくれています、それだけ余裕があると言う事だと私は悟り、直ぐに本当の事を言いました、さすがの少女も驚いています。
「空を飛ぶ乗り物ですか」
「そうよ、近くまで来てそこから歩いたの、だからモンスターの包囲網を抜けて来たんでしょうね」
「なるほど良く分かりました」
少女が納得をすると、胸元からヨーヨーを出しテーブルに置きました、それは武器を置いた仕草だと思い聞いてみたんです。
「ここの子供たちは変わった武器を持ってるのね」
「そうですね、これもある人が作ったんです、とても強力で頼りになる武器です、皆さんは私たちにどんな利益をいただけますか?」
ローナちゃんが探りを入れてきたと感じて少し緊張します、自分たちに有益だと示せって言ってきてるんですよ。
「申し訳ないけど、ここに渡せるものは正直無いわ、出来たばかりだし余裕もない、生産は麦を作ってるけどまだ実ってもいないのよ」
私は包み隠さずに言いました、これでここに協力を求めに来たと分かるはずです、ティルバーナ先生の魔道具の事はこちらの切り札なので言えません。
「なるほど、ほんとに助けてほしいって事ですね」
私は頷き続けます、子供だけで暮らしていける方法を教えて貰う為です、でも少女はそれを聞いて唸っています。
「報酬は私が何とかして渡すわ、多少の金銭なら出せるの、時間を貰えれば私の国にも要請する」
「国に知らせるのは止めてください、ちょっとこちらも事情がありますからね・・・でも技術提供は難しいです、何せこちらの技術はここだけのモノなんです、他に渡すわけには行きません」
少女の答えはかなり否定的です、ここだけの特許の様な物なんでしょう、国に知らせられないのはモンスターが守っているからかもしれません。
「分かったわ、じゃあ私たちの魔道具の情報を渡す、だからそちらも教えて」
わたしの答えに少女はニッコリしています、分かってるって感じかしらね。
「では、ここに来た空飛ぶ乗り物の情報を下さい、あれはここに来れる唯一の方法ですからね、正直困ります」
私は飛空艇の事を話しました、それは一隻のみで他にはない事も付け足します、ティルバーナ先生に渡した歩くんなら持っているかもしれませんけど、今はどこにいるのかさえ分からないわ。
「一隻のみですか、それを信じるのは難しいですね」
「私たちもそれは分からないわ、国が知らないって言うのは信じてほしい所ね、何せ持っていた人は城を追い出された人なの、きっと呼んでも来てくれないわよ」
ローナちゃんは何とか納得してくれているようです、でもまだちょっと不満そう、ここは信じてもらう為にもう少し話さないとダメね。
「私たちが使ってる魔道具だってそうなのよ、私たちの先生が個人で持ってるだけで国は知らないの、これだってレベルが上がる変わった道具だけど、最近やっと信用されたから貰えたの」
「「そ、それは!?」」
私が胸元から出したストラップを見て、ローナちゃんと兵士の子が驚いて見てきたわ、これを知ってる感じね。
「それを誰から貰いましたか?それともまさか、奪ったとかじゃないですよね」
急にローナちゃんが慎重になった感じで手がヨーヨーに届きそうです、私はその空気を感じて本当の事を話したわ、今までのいきさつを全てね、途中で男の子がお茶とかを私たちに配ってくれたけど、とても美味しい芋ようかんだったわ。
「そうですか、アユムさんと同じ召喚された人達なんですね」
「ええ、歩くんに会ったら謝ろうとも思っているわ、許してくれるとは思えないけどね」
「きっと平気ですよアケミさん、アユムお兄ちゃんならそんな事気にしません、それよりも支援のお話は全面的に協力します、村の場所を教えてください」
ローナちゃんが打って変わっての返答をしてくれました、私はその顔を見て歩くんに謝る以外にもお礼を言う事が増えたって思いました。
私たちは子供たちと村を作って1月が経ちました、ティルバーナ先生の持っていたアイテムのおかげで村の形にするのに3日しか掛かりませんでした、そこから作物を作ったり新たな子供たちを見つけたりと色々やってきました、そして今日は、ある情報を聞いたので私たちは調査に行こうとしています。
「平気よガルータ、ちょっとその村を見に行くだけ、もしほんとに子供たちだけで暮らしていたらすごいじゃない、仲良く出来ればきっと良い事があるわ」
「そうだけど、気を付けてね」
ガルータが心配しているので私はしゃがんで頭を撫でたわ、ティルバーナ先生はここの事をウンダスに報告に行ってていないし、ここに残るのはロクハだけだからきっと心配なのよ、でも自信が無いだけでしっかりしてるのよ。
「ガルータ自信を持ちなさい、少しはモンスターを倒しているでしょ」
「うん・・・でも、姉ちゃんたちがいたからだよ」
ガルータたちと私たちはレベルがかなり上がっています、ティルバーナ先生が持っていたストラップで驚異的に上げる事が出来たんです、凛がステータスを見た時、なんで今まで使わなかったんだって怒っていたくらいね。
「ロクハもいるし、そんなに心配しないのガルータ、頼んだわよロクハ」
「はいアケミ様、悪者が来たら返り討ちにしてやります」
ロクハもたくましくなったと、私はよろしくって出発したわ、乗り物はティルバーナ先生が乗らないで走って行ったので、私たちが空飛ぶ船です。
「う~ん、快適」
「どうなってるんですかね、帰ったら解体して良いですか明美さん」
莉希が甲板でそよ風を受けて寝そうです、結月は危ない事を言っています、麦の袋も分解して壊したのよ、その時は先生にすごく怒られていたわ。
運転は恵で楽しそうにしてハンドルを握ってます、目的地には30分で着くそうなのでもう見えて来たわ、ちょっと離れて着陸して歩いて近づいたのよ。
「そこで止まってもらえるか」
私たちが村に近づくと、村の門の所で子供たちがおもちゃを持っているわ、私たちの良く知ってる物でけん玉や竹とんぼです、みんなが見てどういう事って顔していますよ。
「私たちは交渉に来ました、ここは子供たちで作っていると言う噂の村ですか?」
私はちょっと大きめな声で呼びかけます、向こうは見る限り子供しかいません、向こうの答えは肯定だったので私たちは目的の村だと頷いたんです。
「私たちも遠くに村を作っています、そこには北で行くところの無くなった子供たちが暮らしているんです、出来たら助言を貰えないかしら?」
子供たちは話し合っていたようで丸くなっています、しばらくして警戒しながらも門の横に集まり入って良いと手招きをしてくれました、私たちは門まで行きましたがそこは普通の村でしたね。
「なんか、ぱっとしない村だね」
「そうね凛、でもそれが普通じゃない?」
建物を見ても普通です、私たちが王都で見た家が建っています、ちょっと目を引くのは壁と川の堤防ですね。
「ここが村長の家だ、変なマネはするなよ」
けん玉を持った男の子が注意して先に入りました、私たちはどうしてそんなおもちゃを構えてるの?と、不思議に思って後を追います、家の中には女の子が木の椅子に座ってお茶を飲んでいました。
「ようこそロンゾ村へ、私は村長のローナと言います、歓迎しますよ」
少女の最初の言葉は歓迎でした、男の子たちは警戒していますがこの子は落ち着いた感じです、村長をするだけはあるって事だと、向かいの椅子に私たちも座ったんです。
「それで、ご用件は何でしょうかアケミさん」
「簡単に言うと技術提供ね、私たちも村を作ってるんだけど、こんなに立派じゃないわ、だから助けてほしいの」
少女に自己紹介をして私は正直に言いました、回りくどく交渉している時間は無いんです、それを聞いてローナちゃんは考えています、私はその間に周りを見回しています、家は普通の作りですね、フローリングも綺麗だし椅子やテーブルは子供が作ったとは思えませんよ。
「良いですが条件があります、ここにはどうやって来たか教えてください」
「え!?・・・普通に歩いてだけど?」
私がそう言ったら少女は「嘘はいけません」ってお茶を飲みながら言ってきます、そして続けて来れない理由を言ってきたんです、私たちは驚いています。
「も、モンスターが来れなくしているって・・・ほんとなの?」
「そうですよリンさん、ここはある人の助けで安全なんです、モンスターたちに守られていると言った方が良いですね、だから私たちは子供だけでも暮らしていけます、まぁ少数の大人もいますけど、私たちが村を統治しているのでいなくても変わりません」
少女がすらすらと話てくれています、それだけ余裕があると言う事だと私は悟り、直ぐに本当の事を言いました、さすがの少女も驚いています。
「空を飛ぶ乗り物ですか」
「そうよ、近くまで来てそこから歩いたの、だからモンスターの包囲網を抜けて来たんでしょうね」
「なるほど良く分かりました」
少女が納得をすると、胸元からヨーヨーを出しテーブルに置きました、それは武器を置いた仕草だと思い聞いてみたんです。
「ここの子供たちは変わった武器を持ってるのね」
「そうですね、これもある人が作ったんです、とても強力で頼りになる武器です、皆さんは私たちにどんな利益をいただけますか?」
ローナちゃんが探りを入れてきたと感じて少し緊張します、自分たちに有益だと示せって言ってきてるんですよ。
「申し訳ないけど、ここに渡せるものは正直無いわ、出来たばかりだし余裕もない、生産は麦を作ってるけどまだ実ってもいないのよ」
私は包み隠さずに言いました、これでここに協力を求めに来たと分かるはずです、ティルバーナ先生の魔道具の事はこちらの切り札なので言えません。
「なるほど、ほんとに助けてほしいって事ですね」
私は頷き続けます、子供だけで暮らしていける方法を教えて貰う為です、でも少女はそれを聞いて唸っています。
「報酬は私が何とかして渡すわ、多少の金銭なら出せるの、時間を貰えれば私の国にも要請する」
「国に知らせるのは止めてください、ちょっとこちらも事情がありますからね・・・でも技術提供は難しいです、何せこちらの技術はここだけのモノなんです、他に渡すわけには行きません」
少女の答えはかなり否定的です、ここだけの特許の様な物なんでしょう、国に知らせられないのはモンスターが守っているからかもしれません。
「分かったわ、じゃあ私たちの魔道具の情報を渡す、だからそちらも教えて」
わたしの答えに少女はニッコリしています、分かってるって感じかしらね。
「では、ここに来た空飛ぶ乗り物の情報を下さい、あれはここに来れる唯一の方法ですからね、正直困ります」
私は飛空艇の事を話しました、それは一隻のみで他にはない事も付け足します、ティルバーナ先生に渡した歩くんなら持っているかもしれませんけど、今はどこにいるのかさえ分からないわ。
「一隻のみですか、それを信じるのは難しいですね」
「私たちもそれは分からないわ、国が知らないって言うのは信じてほしい所ね、何せ持っていた人は城を追い出された人なの、きっと呼んでも来てくれないわよ」
ローナちゃんは何とか納得してくれているようです、でもまだちょっと不満そう、ここは信じてもらう為にもう少し話さないとダメね。
「私たちが使ってる魔道具だってそうなのよ、私たちの先生が個人で持ってるだけで国は知らないの、これだってレベルが上がる変わった道具だけど、最近やっと信用されたから貰えたの」
「「そ、それは!?」」
私が胸元から出したストラップを見て、ローナちゃんと兵士の子が驚いて見てきたわ、これを知ってる感じね。
「それを誰から貰いましたか?それともまさか、奪ったとかじゃないですよね」
急にローナちゃんが慎重になった感じで手がヨーヨーに届きそうです、私はその空気を感じて本当の事を話したわ、今までのいきさつを全てね、途中で男の子がお茶とかを私たちに配ってくれたけど、とても美味しい芋ようかんだったわ。
「そうですか、アユムさんと同じ召喚された人達なんですね」
「ええ、歩くんに会ったら謝ろうとも思っているわ、許してくれるとは思えないけどね」
「きっと平気ですよアケミさん、アユムお兄ちゃんならそんな事気にしません、それよりも支援のお話は全面的に協力します、村の場所を教えてください」
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