異世界召喚に巻き込まれたのでダンジョンマスターにしてもらいました

まったりー

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12章学園大会

308話 魔力比べ

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私の名前はバニラ・ローバル




バニラ
「くぅぅ~!たっはー」


私は今、学園でミキさんと魔力の押し合いをしています。


バニラ
「負けたぁー」

ミキ
「随分魔力が上がったわねバニラ、これならヘキルにだって勝てるかもねぇ~」


ミキさんが言ってきました、ニヤニヤして、ヘキルとはずっと一緒ですからそんな気持ちはありません・・・だって弟みたいだし(弟いないけど)、弱いし頼りないし。


兎に角そんな気持ちはなかったんです・・・ヘキルが強くなるまでは。


ヘキル
「もう!ミキさんみんなには言わないくださいよ」


私は王都から少し離れたサイスって領の領主の一人娘で領から離れた王都で暮らしていて、実は領には行った事がありません。

一人娘ですからいつかは領に行くことになります、その時までは言わないつもりです。


ミキ
「わかってるわよぉ~」


もう!そんな顔したらみんなに気付かれちゃうじゃないですかー。

王都での練習中、部屋に戻ると父からの手紙が届いていました。

読むと学園を卒業したら領に来て、領運営の勉強をする為に帰ってきなさいっと書いてありました。


バニラ
「はぁ~どうしようかな」


領に行けばみんなとも離れる事になります、ヘキルにももう会えないかも。


もやもやしながら大会が始まり予選でそのもやもやを晴らそうと魔力を飛ばしたのですが。


対戦相手の男の子
「ぐはぁー」

司会者
「おおーっと⁉︎開始直後にバニラ選手、凄まじい魔力でハルマ君を吹き飛びましたー」


とても弱くて晴らすことが出来ませんでしたよ。


ヘキル
「なんだよ!バニラもやり過ぎてるじゃないかー」

バニラ
「わ、私はいいのよ、魔道具壊してないし」

ヘキル
「ぐっ、それを言われると言い返せない」


一回戦を突破してヘキルが言ってきました、人の気も知らないで。


バニラ
「まあいいわ、帰ったら相手してよヘキル」

ヘキル
「いいけど、今日は今後の対策を話し合わなくちゃいけないからあまり時間ないよ」


そう言えばそうでしたね。


バニラ
「そうだったわね、じゃあそれが終わってから軽くしましょ」


約束をしてみんなで作戦会議をしました。


ケイイチ
「ケイトとジルチは決勝まで時間があるから前座を違うのに変えて行こう、ヘキルとサリィーは次に備えて魔法の練習だね、魔力はこれ以上レベルが上がらないと無理だから」


ケイイチさんの話を聞き終わり私は約束通りヘキルと練習場所に行って魔力をぶつけ合いました。


ヘキル
「くぅー!バニラ随分魔力を練るのうまくなったね」

バニラ
「えへへ、そうでしょ!でもまだまだよ」

ヘキル
「僕だって負けないよー」


しばらく互角の押し合いになりましたが段々私は押され始め、場外に飛ばされました。


バニラ
「いたたぁー!まだ勝てないかー」

ヘキル
「そりゃそうだよ、これで負けたらバニラに勝てるもの無くなっちゃうじゃん」


生意気にも何か言ってます。

それからしばらくお喋りをしてヘキルが言ってきました。


ヘキル
「決勝でうまく魔法使えるかな」

バニラ
「何よ自信ないの?」


ヘキルが頭を振っています。


ヘキル
「そうじゃないけど、本番になったら緊張するだろ、だから制御できるかなってさ」

バニラ
「何だそんなことか」

ヘキル
「なんだよー!僕は真剣だよ」

バニラ
「だから平気なんじゃない、あれだけ練習してるのよ、失敗するわけないわ」

ヘキル
「そうかな?・・・うんそうだね!」


ヘキルにはそう言いましたが確かに緊張したら心配です、後でケイイチさんに相談してみましょう。


ヘキル
「バニラありがと、僕頑張るよ」


笑顔でそう言われて私は顔が赤くなるのが分かりました・・・良かったです夜で、わたしたちは部屋に向かいそれぞれ休みました。


次の日二回戦を軽く突破して私はケイイチさんに相談しました。


ケイイチ
「なるほどね、だったらこれを覚えよう」


ケイイチさんがスクロールを出してくれました、書いてあるのは生活魔法の中級『鎮静』でした。


バニラ
「私に出来ますかね」

ケイイチ
「出来るさ、ヘキルと互角に魔力を飛ばしてるだろ、それに」


私の耳の近くでケイイチさんが言ってきました、すぐに私は顔を赤くしてミキさんを見ましたが顔を逸らしてきました、言ったのね、もう!


ケイイチ
「さあ、自分の練習と誰かさんの為に頑張ろうバニラ」


私はそれから必死で練習し鎮静を使えるようになり、気が付いたら予選を通過して決勝でした・・・そして。


ミキ
「何だ結局使わなくて済んだのね」

バニラ
「まあ、はい」

ミキ
「そして何も言わないままここにいると」

バニラ
「そうですね」

ミキ
「告白しないの?」

バニラ
「解りませんよそんなの」


私は頭を抱えました、どうすればいいんでしょう。


ミキ
「まあ、卒業までは先があるけど、うかうかしてられないと思うわよ、ほら」


ヒクウテイの甲板から下を見るとヘキルと知らない女の子が一緒に歩いていました。


バニラ
「な!?」

ミキ
「あれだけの力を見せたんだものそりゃーね、ケイトたちもそうだったわよ、見てなかったの?」


自分の事でいっぱいいっぱいでした。


バニラ
「もう!どうしてよー」


決勝相手の男の子
「ぐはぁー」


私はモヤモヤ、イライラした気持ちのまま決勝に出て、気が付いたら対戦相手が吹き飛んでいました。


司会者
「バニラ選手必殺の一撃でキャロル君が吹き飛びましたー優勝はバニラ選手でーす」

解説者
「いやーすごい迫力でしたねー」
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