114 / 132
4章 1年3学期
114話 秘密の共有
しおりを挟む
「なによお母様ったら!」
いじけたわたしは、ベッドに顔を埋めて怒ったのよ。
だって、わたしだけのけ者で、わたしだけが自室に閉じ込められたのよ。
「シャルティル様、そんなに落ち込まないでください」
「ウサウサ~」
ふたりが慰めてくれるけど、そんな事じゃわたしの機嫌は治らないわ。
月見が、わたしの顔にすり寄ってきてくれたけど、余計枕に顔を埋めたのよ。
「シャルティル様」
「なによぉ~エミリーだって気になるでしょ、わたしたちを助けてくれた白騎士は、子供だったのよ」
お母様の演説が終わった時、そんな話をしていました。
身長を考えても、きっとわたしとそう変わらないと、エミリーに言ったのよ。
「お母さまの隠し子かもしれないのよ!どこの誰なのよ」
「顔を隠しているんですから、分かりませんよ。それに、そちらのモンスターは平気なんですか?」
興奮したわたしの腕の中には、ラビットの月見がいつの間にかいたわ。わたしがぎゅって抱きしめてるから、とても苦しそうにしていたの。
エミリーが、触りたそうにしていたから、貸してあげると、フワフワですねと返事が返ってきて、素っ気ないのにずっと撫でてるわよ。
「お母さまの子供だとしたら、ダンジョン貴族であることは確かなんだけど、旅をしてるって話だから、学園にはいないでしょうし、わたしと同じで、来年入学って線もないわ」
「ダンジョン貴族なんですか?どうしてそんな人が旅をしてるんですかね」
月見を撫でていた手を止めて、エミリーが驚いてたけど、わたしは口を滑らせたと、口を押さえたわ。
でも、わたしにはそこは関係ないわ、問題はどこのだれかと言う事ね。
「旅が好きとか、ふざけた返事を貰ったけどさ、きっとお母様みたいに冒険者でもやってるんでしょ。わたしは、いつも一緒だったのに、あんな人知らないけどね」
わたしはそれもあって怒ってるの、お母様と一緒にいた冒険者は、全員知っているわ。
仲良くもなってて、そんな知らない人がお母様と仲良くしてるの、わたしに秘密にしていたって事なのよ。
「そんなにわたしって信用ないのかしら?それとも、子供だと思ってるから、教えてくれないの?」
そう考えると、余計わたしは悔しくて泣きそうになります。
お母様は、わたしを大切にしてくれていたけど、それは勘違いだったのよ。
「冒険者の中にいるはずのお父様が、いったい誰なのかも教えてくれなかったし、きっとわたしなんて」
枕をぎゅっと抱きしめて、わたしはもう泣きそうです。
そんな時、ドアがノックされたの。エミリーが、わたしを見たから、許可を出して扉を開けたのだけど、そこには白騎士が立っていたわ、わたしは白騎士を睨んでやったわ。
「なんの用かしら?白騎士様」
「あらら、拗ねてますねぇシャルティル様」
顔は見えませんけど、白騎士の声は呆れた感じだったわ。
だからわたしは、持っていた枕を投げつけてやろうと構えたの、だけど止まったわ。
「あ、あなた仮面を!?」
白騎士は、わたしたちの前で仮面を取っていたのよ。
仮面の下には、わたしと同じくらいの年頃に見える、男の子の顔がありました。
わたしは、突然すぎて構えたまま固まってしまったわよ。
「どうかな、これで少しは機嫌が治った?」
「どど、どうせお母様に言われたからでしょ!女帝様だものね、断れないだけじゃないのよ!!」
心にもない事を、わたしは叫んでしまったわ。
お母様が、わたしの為にお願いをしたのなら、それはすごくうれしい事だったの。でも、今は正直な気持ちは出せないんですよ。
「シャルティル様の言う通り、それを命令できるのは、君の母親のマリア様だけだよ・・・でもね、命令することにしたのもマリア様だ、君の事を想ってのことだよ」
「もうっ!分かってるわよ」
わたしの心内を言われ、恥ずかしくなって枕を彼に投げつけました。
彼は、飛んでくると思ってなかったのか、まともに顔に受けていましたよ。
「意地悪だったかな?ごめんね・・・僕の名前はアレシャス。ダンジョン学園の1年生だよ」
枕を持って、横から顔を出して、彼は自己紹介をしてくれました。
そして、わたしは彼の顔を思い出しのよ。
「あなた!?クレープ屋をやってた学生ね!」
「覚えててくれたんだね、僕もあの時の子がお姫様だとは思わなかったよ、良いとこの子供ってのは、そこの彼女がいたから分かったけどさ」
エミリーを見て彼は言いました。エミリーは気づかれていたのかと、びっくりしていたわね。
月見も知っていたのか、エミリーの肩をトントン叩いているわ。
「でもおかしいわ、演説で旅をしているって言ってたけど、あなた学生なのよね?」
「それは世間定の設定だよ。秘境を旅してる冒険者ってことにすれば、ダンジョンヒューマンって思う人はいないからね」
それを聞き、わたしは冒険者ではないのか、緊張して質問しました。
もしも冒険者でなかったのなら、お母様は隠し事をしていないと思えるからなのよ。
「僕は冒険者じゃないね」
「じゃあ、最近知り合ったって言ったのも」
「そうだよ、今日初めてお会いしたんだ。あそこには、中ボスの使い方の切っ掛けを作ったから呼ばれたんだよ」
「そ、そうだったの」
わたしはそれしか言えなくて、彼が凄いのだと直ぐに理解したわ。
彼は簡単に言ってるけど、お母様と旅をしている時、お母様は中ボスやボスの使い方が分からないっと、口癖の様に言っていたのよ。
「そうだよ・・・ほんとならさ、僕があそこに行く予定はなかったんだ。切っ掛けとは言っても、実験したわけじゃなかったからね」
彼はそう言うけれど、わたしはその難しさを知っています。
お母様は、その使い方を見つける事ができなかったの。モンスターの生態を調べてなにが足りないのか、冒険者になってお母様は必死だったわ。
そうしている内に、女帝になるくらいダンジョンが評価された。
「女帝になったお母さまと似てるわ。研究していたら、誰よりもすごいダンジョンを作ってて、困ってたわ」
「そうだったんだね。それにしても僕も驚いたよ、屋台でジャール金貨を出してきたお嬢様が、まさかマリア様の子供だとはね」
「子供ってだけよ、わたしはお母さまみたいに凄くないわ」
「またそうやっていじけないでよ、マリア様は自分の護衛を断ってまで、君を助けたんだよ」
アレシャスは、笑顔でわたしを助けに来るまでの事を話してくれました。
彼のしゃべり方は、親しみを感じる優しい物で、お母さまが冒険者をしていた頃の懐かしさを感じました。
お母様が女帝になって、誰もがわたしにしてこなくなった物の1つだったの。
「なんだか久しぶりだわ、お母様以外とこんなにお話ししたのなんて、いつぶりかしら?」
「僕も経験あるけど、身分が変わると相手が態度を改めちゃうからね、今まで親しくしてたのに、ちょっと寂しいよね」
とても暗い顔で、寂しいのが良く分かったの。わたしはそれを見て、冒険者を辞めて女帝になった時の、お母様を思いだしたわ。
きっと、王位争奪戦の結果を知った冒険者たちの中に、今までの対応ではない人がいたのよね。
「身分なんて関係ないわ、今まで仲良くしていたのだもの」
「そうだよね!?」
ボソッと口にした言葉に、彼はすごく反応して顔を近づけて来たわ。
顔が近いと思ったのだけど、彼は気にせず話し始め、その顔が可愛く見えてしまったわ。
「表情は年相応なのね」
さっきと同じくらいの声量だったのに、彼は反応しないで、ちょっと興奮していたわ。
あんなに強いのに、ほんとに子供なんだと、少しホッとしたんです。
「貴族は、平民と話しちゃいけないなんておかしいんだよ。僕は絶対、普通に話すのを止めないよ、みんなは変だって言うけどさ、仲良く話していた方が楽しいでしょ」
その通りだとわたしも思ったけど、そこで分かってしまったの。
お母様が何故、冒険者を辞めたのか、そしてお父様が誰なのかを言わない理由は、わたしにあったんです。
「態度を変えてしまったのは、お父様だったのね」
彼がずっと話しているから、わたしは一人で呟いたの。
わたしにつらい思いをさせない為に、冒険者を辞め、研究も打ち切ったんだわ。
「わたし、お母さまに愛されていたわ・・・ねぇアレシャス、わたしと友達になってくれない。こうやって話のできる人って、今のわたしは、お母様しかいなくてつまらないの」
「もちろんだよ・・・というか、僕は既に友達だと思ってたけどね」
アレシャスが、ちょっとテレた感じで言ってきて、その顔がとてもかわいかったから、わたしはドキッとしましたよ。
横を向いて誤魔化すように、感謝の言葉をつぶやいたけど、顔が熱くて仕方ないわ。
「反則級の笑顔ね」
「ん?なにか言ったシャルティル」
アレシャスが顔をのぞき込んできから、わたしは手で押して防ぎました。
それでも見て来るから、わたしは恥ずかくて、彼の持っていた枕を奪い、顔に押しつけてやったんです。
「もうっ!乙女の顔をのぞくなんてマナー違反よ、罰として、何か秘密を話しなさい!」
「ええー!?」
アレシャスは、横暴だと言ってとても困っていて、わたしはしてやったりと思って胸を張ります。
でも、冗談ではなくて、ほんとに知りたいのよ。
「う~ん、秘密かぁ」
「さぁ早くしなさいよアレシャス、言っておくけど、すごい秘密じゃないとだめだからね、誰も知らない事じゃないと許さないわよ」
「誰も知らないことかぁ~・・・僕が一度死んで、違う人に生まれ変わった、とかかな?」
ボソッと言った秘密を聞いて、わたしはしばらく思考が止まったわね。
いじけたわたしは、ベッドに顔を埋めて怒ったのよ。
だって、わたしだけのけ者で、わたしだけが自室に閉じ込められたのよ。
「シャルティル様、そんなに落ち込まないでください」
「ウサウサ~」
ふたりが慰めてくれるけど、そんな事じゃわたしの機嫌は治らないわ。
月見が、わたしの顔にすり寄ってきてくれたけど、余計枕に顔を埋めたのよ。
「シャルティル様」
「なによぉ~エミリーだって気になるでしょ、わたしたちを助けてくれた白騎士は、子供だったのよ」
お母様の演説が終わった時、そんな話をしていました。
身長を考えても、きっとわたしとそう変わらないと、エミリーに言ったのよ。
「お母さまの隠し子かもしれないのよ!どこの誰なのよ」
「顔を隠しているんですから、分かりませんよ。それに、そちらのモンスターは平気なんですか?」
興奮したわたしの腕の中には、ラビットの月見がいつの間にかいたわ。わたしがぎゅって抱きしめてるから、とても苦しそうにしていたの。
エミリーが、触りたそうにしていたから、貸してあげると、フワフワですねと返事が返ってきて、素っ気ないのにずっと撫でてるわよ。
「お母さまの子供だとしたら、ダンジョン貴族であることは確かなんだけど、旅をしてるって話だから、学園にはいないでしょうし、わたしと同じで、来年入学って線もないわ」
「ダンジョン貴族なんですか?どうしてそんな人が旅をしてるんですかね」
月見を撫でていた手を止めて、エミリーが驚いてたけど、わたしは口を滑らせたと、口を押さえたわ。
でも、わたしにはそこは関係ないわ、問題はどこのだれかと言う事ね。
「旅が好きとか、ふざけた返事を貰ったけどさ、きっとお母様みたいに冒険者でもやってるんでしょ。わたしは、いつも一緒だったのに、あんな人知らないけどね」
わたしはそれもあって怒ってるの、お母様と一緒にいた冒険者は、全員知っているわ。
仲良くもなってて、そんな知らない人がお母様と仲良くしてるの、わたしに秘密にしていたって事なのよ。
「そんなにわたしって信用ないのかしら?それとも、子供だと思ってるから、教えてくれないの?」
そう考えると、余計わたしは悔しくて泣きそうになります。
お母様は、わたしを大切にしてくれていたけど、それは勘違いだったのよ。
「冒険者の中にいるはずのお父様が、いったい誰なのかも教えてくれなかったし、きっとわたしなんて」
枕をぎゅっと抱きしめて、わたしはもう泣きそうです。
そんな時、ドアがノックされたの。エミリーが、わたしを見たから、許可を出して扉を開けたのだけど、そこには白騎士が立っていたわ、わたしは白騎士を睨んでやったわ。
「なんの用かしら?白騎士様」
「あらら、拗ねてますねぇシャルティル様」
顔は見えませんけど、白騎士の声は呆れた感じだったわ。
だからわたしは、持っていた枕を投げつけてやろうと構えたの、だけど止まったわ。
「あ、あなた仮面を!?」
白騎士は、わたしたちの前で仮面を取っていたのよ。
仮面の下には、わたしと同じくらいの年頃に見える、男の子の顔がありました。
わたしは、突然すぎて構えたまま固まってしまったわよ。
「どうかな、これで少しは機嫌が治った?」
「どど、どうせお母様に言われたからでしょ!女帝様だものね、断れないだけじゃないのよ!!」
心にもない事を、わたしは叫んでしまったわ。
お母様が、わたしの為にお願いをしたのなら、それはすごくうれしい事だったの。でも、今は正直な気持ちは出せないんですよ。
「シャルティル様の言う通り、それを命令できるのは、君の母親のマリア様だけだよ・・・でもね、命令することにしたのもマリア様だ、君の事を想ってのことだよ」
「もうっ!分かってるわよ」
わたしの心内を言われ、恥ずかしくなって枕を彼に投げつけました。
彼は、飛んでくると思ってなかったのか、まともに顔に受けていましたよ。
「意地悪だったかな?ごめんね・・・僕の名前はアレシャス。ダンジョン学園の1年生だよ」
枕を持って、横から顔を出して、彼は自己紹介をしてくれました。
そして、わたしは彼の顔を思い出しのよ。
「あなた!?クレープ屋をやってた学生ね!」
「覚えててくれたんだね、僕もあの時の子がお姫様だとは思わなかったよ、良いとこの子供ってのは、そこの彼女がいたから分かったけどさ」
エミリーを見て彼は言いました。エミリーは気づかれていたのかと、びっくりしていたわね。
月見も知っていたのか、エミリーの肩をトントン叩いているわ。
「でもおかしいわ、演説で旅をしているって言ってたけど、あなた学生なのよね?」
「それは世間定の設定だよ。秘境を旅してる冒険者ってことにすれば、ダンジョンヒューマンって思う人はいないからね」
それを聞き、わたしは冒険者ではないのか、緊張して質問しました。
もしも冒険者でなかったのなら、お母様は隠し事をしていないと思えるからなのよ。
「僕は冒険者じゃないね」
「じゃあ、最近知り合ったって言ったのも」
「そうだよ、今日初めてお会いしたんだ。あそこには、中ボスの使い方の切っ掛けを作ったから呼ばれたんだよ」
「そ、そうだったの」
わたしはそれしか言えなくて、彼が凄いのだと直ぐに理解したわ。
彼は簡単に言ってるけど、お母様と旅をしている時、お母様は中ボスやボスの使い方が分からないっと、口癖の様に言っていたのよ。
「そうだよ・・・ほんとならさ、僕があそこに行く予定はなかったんだ。切っ掛けとは言っても、実験したわけじゃなかったからね」
彼はそう言うけれど、わたしはその難しさを知っています。
お母様は、その使い方を見つける事ができなかったの。モンスターの生態を調べてなにが足りないのか、冒険者になってお母様は必死だったわ。
そうしている内に、女帝になるくらいダンジョンが評価された。
「女帝になったお母さまと似てるわ。研究していたら、誰よりもすごいダンジョンを作ってて、困ってたわ」
「そうだったんだね。それにしても僕も驚いたよ、屋台でジャール金貨を出してきたお嬢様が、まさかマリア様の子供だとはね」
「子供ってだけよ、わたしはお母さまみたいに凄くないわ」
「またそうやっていじけないでよ、マリア様は自分の護衛を断ってまで、君を助けたんだよ」
アレシャスは、笑顔でわたしを助けに来るまでの事を話してくれました。
彼のしゃべり方は、親しみを感じる優しい物で、お母さまが冒険者をしていた頃の懐かしさを感じました。
お母様が女帝になって、誰もがわたしにしてこなくなった物の1つだったの。
「なんだか久しぶりだわ、お母様以外とこんなにお話ししたのなんて、いつぶりかしら?」
「僕も経験あるけど、身分が変わると相手が態度を改めちゃうからね、今まで親しくしてたのに、ちょっと寂しいよね」
とても暗い顔で、寂しいのが良く分かったの。わたしはそれを見て、冒険者を辞めて女帝になった時の、お母様を思いだしたわ。
きっと、王位争奪戦の結果を知った冒険者たちの中に、今までの対応ではない人がいたのよね。
「身分なんて関係ないわ、今まで仲良くしていたのだもの」
「そうだよね!?」
ボソッと口にした言葉に、彼はすごく反応して顔を近づけて来たわ。
顔が近いと思ったのだけど、彼は気にせず話し始め、その顔が可愛く見えてしまったわ。
「表情は年相応なのね」
さっきと同じくらいの声量だったのに、彼は反応しないで、ちょっと興奮していたわ。
あんなに強いのに、ほんとに子供なんだと、少しホッとしたんです。
「貴族は、平民と話しちゃいけないなんておかしいんだよ。僕は絶対、普通に話すのを止めないよ、みんなは変だって言うけどさ、仲良く話していた方が楽しいでしょ」
その通りだとわたしも思ったけど、そこで分かってしまったの。
お母様が何故、冒険者を辞めたのか、そしてお父様が誰なのかを言わない理由は、わたしにあったんです。
「態度を変えてしまったのは、お父様だったのね」
彼がずっと話しているから、わたしは一人で呟いたの。
わたしにつらい思いをさせない為に、冒険者を辞め、研究も打ち切ったんだわ。
「わたし、お母さまに愛されていたわ・・・ねぇアレシャス、わたしと友達になってくれない。こうやって話のできる人って、今のわたしは、お母様しかいなくてつまらないの」
「もちろんだよ・・・というか、僕は既に友達だと思ってたけどね」
アレシャスが、ちょっとテレた感じで言ってきて、その顔がとてもかわいかったから、わたしはドキッとしましたよ。
横を向いて誤魔化すように、感謝の言葉をつぶやいたけど、顔が熱くて仕方ないわ。
「反則級の笑顔ね」
「ん?なにか言ったシャルティル」
アレシャスが顔をのぞき込んできから、わたしは手で押して防ぎました。
それでも見て来るから、わたしは恥ずかくて、彼の持っていた枕を奪い、顔に押しつけてやったんです。
「もうっ!乙女の顔をのぞくなんてマナー違反よ、罰として、何か秘密を話しなさい!」
「ええー!?」
アレシャスは、横暴だと言ってとても困っていて、わたしはしてやったりと思って胸を張ります。
でも、冗談ではなくて、ほんとに知りたいのよ。
「う~ん、秘密かぁ」
「さぁ早くしなさいよアレシャス、言っておくけど、すごい秘密じゃないとだめだからね、誰も知らない事じゃないと許さないわよ」
「誰も知らないことかぁ~・・・僕が一度死んで、違う人に生まれ変わった、とかかな?」
ボソッと言った秘密を聞いて、わたしはしばらく思考が止まったわね。
0
あなたにおすすめの小説
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
「お前と居るとつまんねぇ」〜俺を追放したチームが世界最高のチームになった理由(わけ)〜
大好き丸
ファンタジー
異世界「エデンズガーデン」。
広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。
ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。
彼の名はレッド=カーマイン。
最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。
※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる