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2章 成果
27話 カードゲームは人生である
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ウサミナル様は、今日もアレシュ様の為にお勉強していて、自分も一緒ではありますが足りないと思っているんです。
「ウシャミナ、あなたまだ気にしてるウサね」
「ウサミナル様・・・はい」
「まったく、あの戦いで相手があんな作戦を取るなんて誰も気づかないウサ」
「ですが、アレシュ様が来なければウサミナル様はあいつらに辱められていました」
アレシュ様が動くと言う事は、最後の手段を取ると言う事で、自分がウサミナル様を守れなかったと言う事でした。
だからこそ、自分自身が許せずにいて、もっと努力しなくてはいけないと焦っていました。
「もっとカードの強さを理解して、コンボを多数使えなくては」
「ウシャミナ、そんなに追い詰めてはダメウサ」
「ですが、アレシュ様が王都に出かけてしまわれた今こそ」
「それこそ焦ってはいけないウサ、ここは力を抜いて落ち着くウサ」
王都からアレシュ様が戻ってくれば、みんなも安心します。
不測の事態が起きれば、自分が命に代えてもやらなければならないと思っていたけど、そんな自分はウサミナル様に止められたわ。
「アレシュ様が言っていたウサ、カードは本来遊ぶ物ウサよ」
「そうは言いますが、この力は戦う為にあります」
「それはアレシュ様が出せるからで、本来はこうしてテーブルに並べて遊ぶモノウサよ」
やってみようと言われ、自分は50枚を選んで束にして置きました。
そのカードから6枚を手元に引き、その中からモンスターカードをセットしたんです。
「グリーンスライムウサね、じゃあこっちも同じウサ」
「ウサミナル様、攻撃はされないのですか?」
「1ターン目はお互い攻撃をしないんだウサ、だから攻撃はウシャミナからだウサよ」
「そ、そうでした」
最初に教わった事で、本来の戦い方を忘れるほどに自分は焦っていて、一度深呼吸をしてしっかりと場を見る事にしたんです。
そして、モンスターカードだけを見るのではなく、相手が握っているカードも予想する事を思い出しました。
「相手の動きをよく見る、そういう事ですかアレシュ様」
「ウシャミナ?」
50枚と決められたカード枚数では、それぞれ種類の割合を決めなくてはなりません。
だから、同じカードを入れる事はあるけど、ウサミナル様が置いたモンスターはそれとは別の何かが違うと思ったわ。
「アレシュ様が言っていた事、分かった気がしますね」
「ウシャミナ、どうしたウサ?」
「ウサミナル様、カードの割合ミスりましたね」
「ななな、何の事ウサ」
すっごく動揺したウサミナル様は、自分と目を合わせてくれなくて、これは確定と思いました。
カードを1枚引いて、魔法カードを場に1枚伏せてからグリーンスライムに攻撃させたわ。
「これで、同じカードだから相殺ですねウサミナル様」
「な、何をするつもりウサ?」
「これで自分のターンは終わりですが、次にウサミナル様がモンスターを召喚しなければ、自分のライフは3000から減る事はありません」
それはそうだとウサミナル様が返してきますが、それには数値よりも重要な要因があり、ウサミナル様がモンスターカードの割合を減らしている事を意味しました。
アレシュ様の教えでは、モンスターカードは25枚入れる事が基本と教わっていて、その割合を変えるとバランスが悪くなると言われていたんです。
「その場合は、他のカードで補わなければなりませんが、ウサミナル様はモンスターを召喚しますよね?」
「と、当然ウサ」
とても焦ったウサミナル様は、カードを1枚引いて青い顔をしましたよ。
これで確定して、モンスターカードは場に出ず、ウサミナル様はガッカリしてターンを終了させました。
「お、おわりウサ」
「良いんですかウサミナル様、手元の魔法カードを使っても良いんですよ?」
「あ、あははウサ~」
「そういう事ですか、相手を妨害するカードもないんですね」
つまり、ウサミナル様のデッキは食材系で、言い当てたら青くなってしまいました。
食材重視で魔法カードも少ないから何も置けず、何も出来ずに終了してしまったわけです。
「ウサミナル様、アレシュ様が言っていたではないですか、限られた枚数ではバランスが大切だって」
「そうウサが、4割にしたってあまり変わらないと思ったウサ」
「少ないモンスターで食材を揃えようとしたんですね」
「そうウサ、食材コンボは最強ウサ」
それはそうだけど、それを使うにはいくつもの段階を踏まないといけなくて、ウサミナル様はそこで間違ってしまったわ。
そんな失敗を見て、自分が焦って同じようになる事に気づいてしまったわ。
「ありがとうございますウサミナル様、自分はもう大丈夫です」
「どういう事ウサ?」
「失敗をしても、次に生かす事が出来なければもっと悪くなるんですね」
ウサミナル様は、最初の失敗から自分に感づかれ、どんどんと失敗を重ねてしまいました。
今の自分がまさにそれで、守らなければならないウサミナル様にまで心配されてしまっていた事を理解したんです。
「最初だけなら良かったのに、自分もどんどん失敗を重ねていました、でもダメなんですね」
「そうウサ、良かったウサね」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ、このゲームは終わりウサね」
負ける事の決まったゲームだったので、ウサミナル様はホッとしていましたが、これがゲームだったからやり直しが出来る事も分かったわ。
自分の失敗は変えられないけど、ここで止めればやり直しの出来ない現実が待っていたんです。
「ウサミナル様、ゲームってここまで奥が深かったんですね」
「そうじゃなかったらアレシュ様が勧めないウサ」
「そうですね、もう一度遊びましょう」
遊びとして楽しむだけでなく、頭をフル回転させて戦略を作り戦う、それが今の自分には必要なのが分かりました。
それを学ぶため、デッキをウサミナル様と一緒に組み直し、戦い方を話し合ったわ。
「楽しいウサねウシャミナ」
「本当に楽しいです・・・それにアレシュ様が強いのも分かりました」
「そうウサね、これだけのカードに戦略も深いウサ」
今持っているカードだけでも50種類の戦略が考えられ、アレシュ様はもっと深く使っていました。
自分に余裕がなかったのは、そんな50種程度の戦略も使いこなせなかったからで、もっと精進しようと心に決めたんです。
「ウシャミナ、一人ではダメウサよ」
「ウサミナル様・・・そうでしたね」
50枚のカード限定ならそうでしたが、今の戦いはそうではなく無限に考えられました。
だからアレシュ様はみんなを集めていて、自分はそこも分かってなかったんです。
「一緒に強くなりましょうウサミナル様」
「そうウサ・・・後、抜け駆けもダメウサよ」
「分かっています、アレシュ様に抱いてもらうのは、ウサミナル様が先ですよ」
何処までも先に行ってるアレシュ様は、これからも進んでいきますが、自分たちはそれを追いかけていく事を止めません。
そして、いつか隣を歩くのだと誓い合ったんです。
「ウシャミナ、あなたまだ気にしてるウサね」
「ウサミナル様・・・はい」
「まったく、あの戦いで相手があんな作戦を取るなんて誰も気づかないウサ」
「ですが、アレシュ様が来なければウサミナル様はあいつらに辱められていました」
アレシュ様が動くと言う事は、最後の手段を取ると言う事で、自分がウサミナル様を守れなかったと言う事でした。
だからこそ、自分自身が許せずにいて、もっと努力しなくてはいけないと焦っていました。
「もっとカードの強さを理解して、コンボを多数使えなくては」
「ウシャミナ、そんなに追い詰めてはダメウサ」
「ですが、アレシュ様が王都に出かけてしまわれた今こそ」
「それこそ焦ってはいけないウサ、ここは力を抜いて落ち着くウサ」
王都からアレシュ様が戻ってくれば、みんなも安心します。
不測の事態が起きれば、自分が命に代えてもやらなければならないと思っていたけど、そんな自分はウサミナル様に止められたわ。
「アレシュ様が言っていたウサ、カードは本来遊ぶ物ウサよ」
「そうは言いますが、この力は戦う為にあります」
「それはアレシュ様が出せるからで、本来はこうしてテーブルに並べて遊ぶモノウサよ」
やってみようと言われ、自分は50枚を選んで束にして置きました。
そのカードから6枚を手元に引き、その中からモンスターカードをセットしたんです。
「グリーンスライムウサね、じゃあこっちも同じウサ」
「ウサミナル様、攻撃はされないのですか?」
「1ターン目はお互い攻撃をしないんだウサ、だから攻撃はウシャミナからだウサよ」
「そ、そうでした」
最初に教わった事で、本来の戦い方を忘れるほどに自分は焦っていて、一度深呼吸をしてしっかりと場を見る事にしたんです。
そして、モンスターカードだけを見るのではなく、相手が握っているカードも予想する事を思い出しました。
「相手の動きをよく見る、そういう事ですかアレシュ様」
「ウシャミナ?」
50枚と決められたカード枚数では、それぞれ種類の割合を決めなくてはなりません。
だから、同じカードを入れる事はあるけど、ウサミナル様が置いたモンスターはそれとは別の何かが違うと思ったわ。
「アレシュ様が言っていた事、分かった気がしますね」
「ウシャミナ、どうしたウサ?」
「ウサミナル様、カードの割合ミスりましたね」
「ななな、何の事ウサ」
すっごく動揺したウサミナル様は、自分と目を合わせてくれなくて、これは確定と思いました。
カードを1枚引いて、魔法カードを場に1枚伏せてからグリーンスライムに攻撃させたわ。
「これで、同じカードだから相殺ですねウサミナル様」
「な、何をするつもりウサ?」
「これで自分のターンは終わりですが、次にウサミナル様がモンスターを召喚しなければ、自分のライフは3000から減る事はありません」
それはそうだとウサミナル様が返してきますが、それには数値よりも重要な要因があり、ウサミナル様がモンスターカードの割合を減らしている事を意味しました。
アレシュ様の教えでは、モンスターカードは25枚入れる事が基本と教わっていて、その割合を変えるとバランスが悪くなると言われていたんです。
「その場合は、他のカードで補わなければなりませんが、ウサミナル様はモンスターを召喚しますよね?」
「と、当然ウサ」
とても焦ったウサミナル様は、カードを1枚引いて青い顔をしましたよ。
これで確定して、モンスターカードは場に出ず、ウサミナル様はガッカリしてターンを終了させました。
「お、おわりウサ」
「良いんですかウサミナル様、手元の魔法カードを使っても良いんですよ?」
「あ、あははウサ~」
「そういう事ですか、相手を妨害するカードもないんですね」
つまり、ウサミナル様のデッキは食材系で、言い当てたら青くなってしまいました。
食材重視で魔法カードも少ないから何も置けず、何も出来ずに終了してしまったわけです。
「ウサミナル様、アレシュ様が言っていたではないですか、限られた枚数ではバランスが大切だって」
「そうウサが、4割にしたってあまり変わらないと思ったウサ」
「少ないモンスターで食材を揃えようとしたんですね」
「そうウサ、食材コンボは最強ウサ」
それはそうだけど、それを使うにはいくつもの段階を踏まないといけなくて、ウサミナル様はそこで間違ってしまったわ。
そんな失敗を見て、自分が焦って同じようになる事に気づいてしまったわ。
「ありがとうございますウサミナル様、自分はもう大丈夫です」
「どういう事ウサ?」
「失敗をしても、次に生かす事が出来なければもっと悪くなるんですね」
ウサミナル様は、最初の失敗から自分に感づかれ、どんどんと失敗を重ねてしまいました。
今の自分がまさにそれで、守らなければならないウサミナル様にまで心配されてしまっていた事を理解したんです。
「最初だけなら良かったのに、自分もどんどん失敗を重ねていました、でもダメなんですね」
「そうウサ、良かったウサね」
「はい、ありがとうございます」
「じゃあ、このゲームは終わりウサね」
負ける事の決まったゲームだったので、ウサミナル様はホッとしていましたが、これがゲームだったからやり直しが出来る事も分かったわ。
自分の失敗は変えられないけど、ここで止めればやり直しの出来ない現実が待っていたんです。
「ウサミナル様、ゲームってここまで奥が深かったんですね」
「そうじゃなかったらアレシュ様が勧めないウサ」
「そうですね、もう一度遊びましょう」
遊びとして楽しむだけでなく、頭をフル回転させて戦略を作り戦う、それが今の自分には必要なのが分かりました。
それを学ぶため、デッキをウサミナル様と一緒に組み直し、戦い方を話し合ったわ。
「楽しいウサねウシャミナ」
「本当に楽しいです・・・それにアレシュ様が強いのも分かりました」
「そうウサね、これだけのカードに戦略も深いウサ」
今持っているカードだけでも50種類の戦略が考えられ、アレシュ様はもっと深く使っていました。
自分に余裕がなかったのは、そんな50種程度の戦略も使いこなせなかったからで、もっと精進しようと心に決めたんです。
「ウシャミナ、一人ではダメウサよ」
「ウサミナル様・・・そうでしたね」
50枚のカード限定ならそうでしたが、今の戦いはそうではなく無限に考えられました。
だからアレシュ様はみんなを集めていて、自分はそこも分かってなかったんです。
「一緒に強くなりましょうウサミナル様」
「そうウサ・・・後、抜け駆けもダメウサよ」
「分かっています、アレシュ様に抱いてもらうのは、ウサミナル様が先ですよ」
何処までも先に行ってるアレシュ様は、これからも進んでいきますが、自分たちはそれを追いかけていく事を止めません。
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