異世界でDP稼いでたら女神って呼ばれちゃった

まったりー

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4章陰で

62話 ドラゴンの牙

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『うん、これから頑張ってねゼロ・カスタム』

『はい、任せて下さいマコッチ様』


どうもマコッチです、この通信会話は私がある事を始め、順調にいっている事を意味します。



《それは1ヶ月前の事です》


「この人たちってこれから辛くなるわね」


『どうしたのマコッチ急に』


私たちはいつものように画面を見ています、その中に一つのPTが戦闘をしているんだけど、そのPTが少し問題なの。



「バンヨウたちと村の護衛をしてたドラゴンの牙ってPTのことよ、丁度戦ってるんだけど」


『どれどれ・・・それほど苦戦してないじゃん、ていうか余裕っぽいよ、それがどうして辛くなるの?』


スイちゃんにはそう見えるのね、まあ戦闘自体はホントに余裕なんだけどね。



「この人たち前衛しかいないのよ」


『う~んそうだね、4人とも前に出て戦ってるね』


ドラゴンの牙は女性の人族がリーダーで大剣持ち、もう一人がドワーフで大斧、残り二人がドラゴニュートの男女で、二人ともちょっと幅ひろの刀(青龍刀かな)のような武器を持っています。



「前衛だけのPTでもいいのよ、その中にタンカー的な人がいたり回復が出来ればね、でもこの人たちは出来ないわ」


『う~んそうだけど、マコッチが心配してもしょうがないよ』


「まあそうなんだけど、リサたちと一緒で先頭を行ってるPTだから頑張ってほしいのよねー」



そうそこから私は、いままで普通に冒険者として生活していた子たち(モンスターたち)を使ってある事を始めたの。

すでに他のPTの情報もラットたちから聞いてるから後はうまく行くことを願うまでね。



《通信会話があった4日前》


私の名前はミルバリア。


ドラゴンの牙ってPTのリーダーをしてるわ、今日もダンジョンに入ってるんだけど、私たちはモンスターを軽く倒しているの。



「うりゃー!」


私が大剣を横振りして狼のモンスターが吹っ飛んで消滅したわ、それを横で戦っていたドワーフのガジャルドが見て言ってきたの。



「こりゃミルバリア!儂に当たるとこじゃろうが、もう少し仲間の位置を考えんか」


「なによ当たってないでしょ、ちゃんとそれ位見てるわ、そんなことよりほら早く、グラムロとキャルモルに加勢に行かないと」


ほんとに見てたのよ、ぎりぎりで当たらないところで振ったもの。



「加勢に来たわよグラムロ、キャルモル」


「助かったゾヨ」


「感謝ノヨ」


私たちは全員で黒いトレントを倒したわ、まあグラムロとキャルモルだけでも楽勝なんだけどね。

私たちは全員前衛なのよ、前で戦っている者たちだけで組まれたPTね、だから火力には自信があるのよ。

ギルドの受付で仕事をしてる私の友達、ファルファロにも言われたんだけど、どうしても後衛を入れる気になれないのよ。

だって誰かがその人を守らないといけないじゃない、それなら全員で武技を使って早く倒した方がいいもの。



「ドロップ品も回収したし、そろそろ戻りましょ」


「そうじゃな、それにしても31階からはいい物が出るのう」


「この防具はいい物ゾヨ」


「ポーションもすごいノヨ」


私たちは34階まで来ましたが、転移陣で戻ることにしました、べ、別に次の転移陣まで行くのが厳しいかなーとか思ったわけじゃないわよ。

今回30階から入って探索をしたんだけど、宝箱が二種類あって金の物から付与の付いた鉄の武具が出たの、それと上級のポーションもね。

だから一度戻ってみんなでそれを装備して、次に進む予定なのよ。




「どうもファルファロ、クエストの品とドロップ品よ」


「ふわぁー!?またすごい数ねミルバリア」


ファルファロが驚いてるわ、素材はかなりあるから当然ね。

ポーションと武器と防具はこの後他の店に売る予定なのよ。

自分たちの分はもう分配したわ、これで更に下に向かえるわ。



「はい全部で銀貨6枚と銅貨30枚ね」


「え!?・・・そんなにもらえるのファルファロ」


「そうね、魔石は中級の物でそれほど高くないけど、この毛皮や魔木は相当な値になるわ」


私は驚きました、上の階ではそれほど違いはなかったわ、確かにドロップ品は多かったからアイアンランクの人たちは嬉しいでしょうね。

でもシルバーなら他の所で強いモンスターを倒してたほうがお金になるわ、まぁ弱いモンスターと戦って稼げるんだからいいんだけどさ。

でも31階からの素材は確実に高いわ!それにこの後ポーションや武具を売るのよ。

他の所の一か月分より全然多くなるわ、このままいけば1月で半年、いいえ1年分は行くんじゃないかしら。



「あたしに感謝しなさいよねー」


「わ、分かってるわよファルファロ!ここのこと知らせてくれてありがと」


ファルファロが憎たらしい顔をしてますが、ほんとにファルファロには感謝ね。

手紙でここにダンジョンが出来たから来なさいって書いてあった時は、なんでよ!って思ったけどほんと感謝だわ。

だってね前に私たちがいた所は世界で数少ない成長するダンジョンのある街だったのよ、そこより収入がいいなんてあり得ないって思うわよね!

でもファルファロの新しい物を見極める感覚がすごいのは知ってるから、みんなを説得して来たけど、これほどとはね。


「むふふぅ~よしよし、それでさ、今日この後用事あるかな」


最近ファルファロが仕事の終わりに食事に誘ってきます、今回もきっとそれね。


「今回はパスよ、行くところがあるの」


「え~いいじゃない、いいお店がまた出来たの、しかも今度のは変わった料理を作ってるのよ、ラーメンだかローメンっていうの」


ふぅ~ん、この子がそこまで言う新しい物か、付き合ってもいいけど、これから売らないといけない物があるのよね。


「ねぇ行きましょうよミルバリアー」


「えーでもなぁ~」


私が返事をしないでいたらガジャルドが話に入ってきたわ。


「行ってくればいいじゃろう、この後の用事はワシたちでやっておくぞい」


「うん、やっとくゾヨ」


「行って来るノヨ」


グラムロとキャルモルは好意で言ってくれてるわ、でもガジャルドはきっとあそこに行きたいのよ。


「ガジャルド、ほどほどにしてよね、明日は話し合いをしたいんだからね」


「ム!分かっておったか、がははは!なに心配いらんよ、いつも通りに飲むだけだぞい」


前もそんなこと言って、次の日起きてこなかったじゃないの、新しい酒があったのじゃとか言って、もう!


「はぁ~分かったわよ、みんな後はよろしくね」


「決まりね、じゃああたし準備してくるわ(よしよしこれで彼に会わせられるわ)」


ファルファロが歩きながら何かを言っていました、そんなに楽しみなのかしらね。

しばらくしてファルファロが来たので、私たちはそのままお店に向かいました。
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