165 / 372
7章学校
128話 新しい仲間
しおりを挟む
「何もんだてめぇ」
「あん!俺はこいつらの仲間候補だ、だから今ここでお前らをぶっ倒す」
「はん!やれるもんならやって見な、おりゃぁー」
私が顔を上げると、銀色の鎧を着た少年が男の剣を指で受け止めていました。
「な!?」
「なんだよその程度かよ、っよ」
少年が蹴りを入れて男が壁に吹っ飛びました・・・私は夢でも見ているのでしょうか?
「ど、どうなってるの?」
他の男たちも少年に向かっていくのですが、攻撃を躱されすぐに壁に飛ばされ意識を飛ばしています。
「シャラ平気なの?」
私が少年の戦いに見とれていると、テトが私を支えてくれました。
「ありがとテト、でもあの子はいったい何者?」
「分からないの、でも精霊たちは安心していいって言ってるの」
テトは加護持ちで精霊と話すことが出来ます、さっきの男たちの時に教えてほしかったわ、まぁそんな万能じゃないのは知ってるけどね。
「あと二人!どりゃっと」
「ぎゃっ」
「ふぅ~後は」
「ま、待て!」
「あん!なんだよ、もうお前だけだぜ」
ネローネとデデルトの方にいた男が剣を2人に突き付けています、これじゃ近づけないわ。
「こ、この二人がどうなってもいいのか?」
「はぁ~全く三下だな」
「な、なんだと!きさま」
男が怒りながら剣をデデルトの首に突き付けています、震えてるから少し刺さって血が出てるわ。
「あのなぁ~人質ってのは生きてるから効果があるんだぜ、もし二人を殺したら俺はお前を生かしちゃおかねぇ、分かるか?」
「だからなんだ!こいつらがいればお前は手が出せないだろうが」
「だからさぁ~俺が近づいても二人を殺せないんだって」
少年が普通に歩いて男に近づいています。
「ち、近づくな!」
「ほっと」
男が剣を少年に向けた瞬間、少年が速度を上げ男の剣を掴みました、早くて見えませんでしたよ。
「消えたの!?」
テトが私を支えながら呟いています、どれだけレベルがあればあんな動きが出来るの。
「は、放せ!」
「それは無理な相談だな、覚悟しな」
少年がもう片方の手で男の顔を掴み持ち上げました、ミシミシ言っています。
「ぎゃーーいだだだ!!た、助けてくれー!」
「だから無理なんだって、お前たちはこの子たちを襲った、自分を犠牲にして仲間は助けようとしたあの子の頼みを断ってな」
少年が話ながら手に力を入れています、凄くいたそうです。
「あ、あがが」
「そんな奴を見逃すはずないだろうが、まぁ安心しろ殺しはしない、犯罪奴隷になって一生働きな」
男が気絶しても少年は顔を手で持っていました、少し怖いと思いましたけど、ちょっとカッコ良かったとも思いました。
「ふぅ~えらい目にあったのぅ」
「ほんとネ」
少年がネローネとデデルトの縄を切ってくれて二人が手をさすっています、突然の事で何だか変な感じです。
「助かったんだよね私たち」
「良かったのシャラ、ポーションを飲みに行くの」
テトが出来たばかりのポーションが置いてある場所に、私を降ろしてくれました。
「ありがとテト(ゴクゴク)相変わらず苦いわねこれ・・・さてと、あの人にお礼を」
「ああー!!」
私がテトを撫でながら鎧の少年を見るとすごい顔して大声を出し、私の方に歩いて来て持っていたポーションの瓶を私の手ごと掴んできました。
「ちょ、ちょっとなによ!?」
「どうして飲んじゃうかな、せっかく鑑定して材料を見ようとしたのに」
顔を近づけてそう言ってきました、顔が近いですよあなた。
「な、なによそれ、ポーションの作り方くらい誰だって知ってるわよ」
私は少し怒りながら言いました、だって私はけが人よ、ポーションを使うことは当然じゃない、それなのにけが人よりもポーションを優先するなんて。
「んなこたぁ分かってんだよ!俺が知りたいのはオリジナルの作り方だ」
「お、オリジナルの作り方?」
少年が私の顔に近いまま言ってきました、だから近いです、それにオリジナルの作り方って言われてもどう違うの?
「分かってねぇのか・・・あのなぁ作り方の工程に少し手間を加えると効力が上がるんだ、まぁ下がるもんもあるがな」
「そ、そうだったの?・・・でも私は怪我をしてるの、使わないと動けないわ」
「んなもん俺が治してやんよ『ヒール』・・・どうだ?」
回復魔法を使ってくれました、それも全快しています、下級ポーションはそれほど効果が無く、痛みを和らげる程度にしか回復しません、ヒールだって多少の傷が塞がるくらいの回復のはずなんです。
それなのにHPが全快するなんて、どれだけ魔力を込めたんですか!
「あ、ありがと」
「よし!んじゃ自己紹介だな、俺の名前はアルエドってんだ、これからよろしくぅ」
少年が自己紹介をしてきました、それはいいんですけど、これからよろしくって。
「ちょっと待って!PTに入るなんて聞いてないわよ」
「な、なんでだよ!?助けてやったじゃんか!」
「そ、それは感謝してるけど・・・それとこれとは話が違うわ、ねぇみんな」
私はデデルトとネローネの方を見ました、でもデデルトはニヤニヤしていてネローネはアルエドを見てウットリしています。
獣人は強い者を番いにしたがるから、もしかしたらすでに狙っているのかもね。
確かにこの子は強いし顔も可愛いです、でも私は嫌、確かにさっきまでカッコイイって思いました、でも態度が嫌なんです。
黙って立っていればきっとモテるかもしれませんね。
「ワシは賛成だぞい、シャラとも相性は良さそうじゃしなぁ」
「な、なによ相性って!私は別に」
「うちも賛成ネ(今の内に唾を付けておくネ)」
私が顔を赤くして怒っているとネローネが言ってきました、途中不穏なことを言っているような顔をしていましたけど、まぁ賛成なのね・・・テトはどうかしら?
「テテトはいいと思うの、精霊も賛成しているの」
「うぅでもなぁ」
私の村では少し親切にして後でとんでもない裏切りをしてくる者がいたんです、この人はそう言った感じではない気はします。
でもいきなりだったし、そう考えるとどうしても直ぐには決められません。
「んだよいいじゃねぇかよ・・・じゃあよ、PTで俺を護衛に雇うってのはどうだ?」
私が渋っていると少年がそう提案してきました。
「護衛?」
「ああ、報酬は俺にポーションを作ってるとこを見せてくれよ」
私は驚いて固まってしまいました、そんな事報酬になりませんよ、大体あんなに強いんです、きっと他のPTでも誘われるはずなんです。
「そうまでしてどうして私たちのPTに入りたいの?」
「ん?ある人からってのもあるんだが、俺は採取とか調合に興味があるんだ、だが他のPTではそれほどやってるとこねぇんだわ、だからあんたたちのPTに入りたいんだ」
ある人ってとこは気になりますけど、もしかしたらギルドの人にでも聞いたのかな?
確かに冒険者をしていて、生産を主にやっているPTはいないと言ってもいいくらい少ないですからね、大抵は集めるだけなんですよ。
私たちが弱いのに1年も冒険者として生活出来たのも生産が出来たからなんです。
理由はちゃんとしてるし、テトも平気だって言ってるからまぁ平気かな、街に帰ったらギルドに行って聞いてみるのも良いかもですね。
「分ったわPT加入を認めます、これから街に帰ってギルドで申請しましょ」
「よっしゃー!」
すごく喜んでるけど、ギルドで調べてからよ、それに言っとかないといけないこともあるわね。
「調合中に変な事はしないでよ、失敗しちゃうから、これはしっかり守ってよね」
「そんな初歩的なミスしねぇって、んじゃよろしくな」
すごい可愛い笑顔で言ってきました、ホントこういった顔は可愛いんだけどね、なんなのこの子。
「あん!俺はこいつらの仲間候補だ、だから今ここでお前らをぶっ倒す」
「はん!やれるもんならやって見な、おりゃぁー」
私が顔を上げると、銀色の鎧を着た少年が男の剣を指で受け止めていました。
「な!?」
「なんだよその程度かよ、っよ」
少年が蹴りを入れて男が壁に吹っ飛びました・・・私は夢でも見ているのでしょうか?
「ど、どうなってるの?」
他の男たちも少年に向かっていくのですが、攻撃を躱されすぐに壁に飛ばされ意識を飛ばしています。
「シャラ平気なの?」
私が少年の戦いに見とれていると、テトが私を支えてくれました。
「ありがとテト、でもあの子はいったい何者?」
「分からないの、でも精霊たちは安心していいって言ってるの」
テトは加護持ちで精霊と話すことが出来ます、さっきの男たちの時に教えてほしかったわ、まぁそんな万能じゃないのは知ってるけどね。
「あと二人!どりゃっと」
「ぎゃっ」
「ふぅ~後は」
「ま、待て!」
「あん!なんだよ、もうお前だけだぜ」
ネローネとデデルトの方にいた男が剣を2人に突き付けています、これじゃ近づけないわ。
「こ、この二人がどうなってもいいのか?」
「はぁ~全く三下だな」
「な、なんだと!きさま」
男が怒りながら剣をデデルトの首に突き付けています、震えてるから少し刺さって血が出てるわ。
「あのなぁ~人質ってのは生きてるから効果があるんだぜ、もし二人を殺したら俺はお前を生かしちゃおかねぇ、分かるか?」
「だからなんだ!こいつらがいればお前は手が出せないだろうが」
「だからさぁ~俺が近づいても二人を殺せないんだって」
少年が普通に歩いて男に近づいています。
「ち、近づくな!」
「ほっと」
男が剣を少年に向けた瞬間、少年が速度を上げ男の剣を掴みました、早くて見えませんでしたよ。
「消えたの!?」
テトが私を支えながら呟いています、どれだけレベルがあればあんな動きが出来るの。
「は、放せ!」
「それは無理な相談だな、覚悟しな」
少年がもう片方の手で男の顔を掴み持ち上げました、ミシミシ言っています。
「ぎゃーーいだだだ!!た、助けてくれー!」
「だから無理なんだって、お前たちはこの子たちを襲った、自分を犠牲にして仲間は助けようとしたあの子の頼みを断ってな」
少年が話ながら手に力を入れています、凄くいたそうです。
「あ、あがが」
「そんな奴を見逃すはずないだろうが、まぁ安心しろ殺しはしない、犯罪奴隷になって一生働きな」
男が気絶しても少年は顔を手で持っていました、少し怖いと思いましたけど、ちょっとカッコ良かったとも思いました。
「ふぅ~えらい目にあったのぅ」
「ほんとネ」
少年がネローネとデデルトの縄を切ってくれて二人が手をさすっています、突然の事で何だか変な感じです。
「助かったんだよね私たち」
「良かったのシャラ、ポーションを飲みに行くの」
テトが出来たばかりのポーションが置いてある場所に、私を降ろしてくれました。
「ありがとテト(ゴクゴク)相変わらず苦いわねこれ・・・さてと、あの人にお礼を」
「ああー!!」
私がテトを撫でながら鎧の少年を見るとすごい顔して大声を出し、私の方に歩いて来て持っていたポーションの瓶を私の手ごと掴んできました。
「ちょ、ちょっとなによ!?」
「どうして飲んじゃうかな、せっかく鑑定して材料を見ようとしたのに」
顔を近づけてそう言ってきました、顔が近いですよあなた。
「な、なによそれ、ポーションの作り方くらい誰だって知ってるわよ」
私は少し怒りながら言いました、だって私はけが人よ、ポーションを使うことは当然じゃない、それなのにけが人よりもポーションを優先するなんて。
「んなこたぁ分かってんだよ!俺が知りたいのはオリジナルの作り方だ」
「お、オリジナルの作り方?」
少年が私の顔に近いまま言ってきました、だから近いです、それにオリジナルの作り方って言われてもどう違うの?
「分かってねぇのか・・・あのなぁ作り方の工程に少し手間を加えると効力が上がるんだ、まぁ下がるもんもあるがな」
「そ、そうだったの?・・・でも私は怪我をしてるの、使わないと動けないわ」
「んなもん俺が治してやんよ『ヒール』・・・どうだ?」
回復魔法を使ってくれました、それも全快しています、下級ポーションはそれほど効果が無く、痛みを和らげる程度にしか回復しません、ヒールだって多少の傷が塞がるくらいの回復のはずなんです。
それなのにHPが全快するなんて、どれだけ魔力を込めたんですか!
「あ、ありがと」
「よし!んじゃ自己紹介だな、俺の名前はアルエドってんだ、これからよろしくぅ」
少年が自己紹介をしてきました、それはいいんですけど、これからよろしくって。
「ちょっと待って!PTに入るなんて聞いてないわよ」
「な、なんでだよ!?助けてやったじゃんか!」
「そ、それは感謝してるけど・・・それとこれとは話が違うわ、ねぇみんな」
私はデデルトとネローネの方を見ました、でもデデルトはニヤニヤしていてネローネはアルエドを見てウットリしています。
獣人は強い者を番いにしたがるから、もしかしたらすでに狙っているのかもね。
確かにこの子は強いし顔も可愛いです、でも私は嫌、確かにさっきまでカッコイイって思いました、でも態度が嫌なんです。
黙って立っていればきっとモテるかもしれませんね。
「ワシは賛成だぞい、シャラとも相性は良さそうじゃしなぁ」
「な、なによ相性って!私は別に」
「うちも賛成ネ(今の内に唾を付けておくネ)」
私が顔を赤くして怒っているとネローネが言ってきました、途中不穏なことを言っているような顔をしていましたけど、まぁ賛成なのね・・・テトはどうかしら?
「テテトはいいと思うの、精霊も賛成しているの」
「うぅでもなぁ」
私の村では少し親切にして後でとんでもない裏切りをしてくる者がいたんです、この人はそう言った感じではない気はします。
でもいきなりだったし、そう考えるとどうしても直ぐには決められません。
「んだよいいじゃねぇかよ・・・じゃあよ、PTで俺を護衛に雇うってのはどうだ?」
私が渋っていると少年がそう提案してきました。
「護衛?」
「ああ、報酬は俺にポーションを作ってるとこを見せてくれよ」
私は驚いて固まってしまいました、そんな事報酬になりませんよ、大体あんなに強いんです、きっと他のPTでも誘われるはずなんです。
「そうまでしてどうして私たちのPTに入りたいの?」
「ん?ある人からってのもあるんだが、俺は採取とか調合に興味があるんだ、だが他のPTではそれほどやってるとこねぇんだわ、だからあんたたちのPTに入りたいんだ」
ある人ってとこは気になりますけど、もしかしたらギルドの人にでも聞いたのかな?
確かに冒険者をしていて、生産を主にやっているPTはいないと言ってもいいくらい少ないですからね、大抵は集めるだけなんですよ。
私たちが弱いのに1年も冒険者として生活出来たのも生産が出来たからなんです。
理由はちゃんとしてるし、テトも平気だって言ってるからまぁ平気かな、街に帰ったらギルドに行って聞いてみるのも良いかもですね。
「分ったわPT加入を認めます、これから街に帰ってギルドで申請しましょ」
「よっしゃー!」
すごく喜んでるけど、ギルドで調べてからよ、それに言っとかないといけないこともあるわね。
「調合中に変な事はしないでよ、失敗しちゃうから、これはしっかり守ってよね」
「そんな初歩的なミスしねぇって、んじゃよろしくな」
すごい可愛い笑顔で言ってきました、ホントこういった顔は可愛いんだけどね、なんなのこの子。
応援ありがとうございます!
2
お気に入りに追加
3,151
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる