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1章 現実
28話 特殊な奥義
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さらに攻撃を受け始めた飯田に、勝てる見込みが無くなったので、私は降参するように声を掛けたのよ。
「堀口、俺はまだ戦える」
「当たり前でしょう飯田、戦えないと困るのよ、この戦闘は模擬戦なのよ飯田」
本番は5日後にあるし無理をする必要はなく、負けるのも経験になるから次に生かすように言いましたよ。
渋々降参した飯田は、舞台から降りて私に謝罪してきたけど、私は逆にお礼を伝えたのよ。
「な、なんでお礼を言うんだ堀口」
「だって、あのレベルが呼吸を読んでくる事が分かったのよ、これが戦争中だったら大変だったわよ」
「確かに・・・って事は良かったのか?」
「油断はダメだけど、とても良かったわね」
油断がいけないことも見せる事が出来て、私は明日からの訓練はそちらの強化に使う事にしたんです。
模擬戦はこれで終わりと思ったんだけど、どうやら相手の方は納得が言ってない様で、私にも戦うように言ってきたわ。
「あら、私は勇者様じゃないから、ここにいるだけでも迷惑だったんじゃなかったのかしら?」
「そうさ、勇者様ではないからいらないんだ、だからお前を倒して追放してやる、断っても追放するからな」
「そういう事なら、私は倒されるわけにはいかないわね」
勝たなければ追放されそうなので、みんなに呼吸を変える方法を見せる事にしたわ。
舞台にあがり、私が剣構えると相手は余裕を見せて笑ってきたわね。
「なんだその構えは、何もなっていないではないか」
「あらあら騎士隊長さん、とても残念ね、この構えのすごさを感じられないのね」
「言うじゃないか、巻き込まれただけの平民風情が、だが俺は決っして認めない」
槍での突きを言い終わるタイミングで繰り出してきたので、私はそれを紙一重で躱して見せました。
余裕がないように見えたのか、リーダーさんはまだまだとか言って連撃の突きを繰り出してきたわね。
「まだまだなのはあなたよ」
「何を言っている、攻撃できず避けるだけではないか」
「分からない?呼吸を読むのはあなただけじゃないのよ」
リーダーさんが槍を引く時、私は一緒に移動して距離を詰め、これでも攻撃できるかと耳のそばで言ってあげたわ。
リーダーさんは何とか距離を取ろうとしてきたけど、その都度私も移動して距離は変わらなかったわ。
「お、お前」
「これが呼吸の次、視線を読むという事よ、みんなも良く見てなさい」
リーダーが読んでいた呼吸は、相手の動きの隙を突くだけでしたが、私のは動きそのものを見ることが出来、これは極意と言っていい技術でした。
耳元でそう呟き、私たちはもっと強くなると宣言したのよ。
「だからね、邪魔しないでよね」
「邪魔をしているのはお前だ」
「あらそうなの?」
「そうだ、本来なら俺が指導するはずだったんだ、それなのに必要ないと言われたんだぞ」
屈辱だったと睨んできて、私が邪魔をしているのが良く分かりました。
でも、普通の訓練を10日しても剣の振り方を覚える程度にしかならず、みんなは確実に死んでいたと言い返したわ。
「それがどうした、勇者は死んでこそ国の為になるのだ」
「つまり、私達をプロパガンダに使いたかったのね、でも残念、その必要はもうないのよ」
食料生産も順調だし、他の事業も動きだしているから、後は国を大きくするだけでした。
そのために占領する領地が欲しかったのだけど、領地を任せる貴族がこの騎士みたいな人たちではダメと対策を立てることにしたわ。
「そうと決まれば、もうあなたに用はないから、ここで倒れてくれるかしら?」
「お前・・・いいだろう、本来模擬戦では使わないのだが、見せてやる」
「見せるって、この距離じゃ槍は振れないわよ」
「ふんっ!ゼロ距離でも槍が最強であることを証明してやる」
リーダーさんが槍を短く持ち替えてきて、私の胸めがけて突いてきたから、私は持っていた剣先を槍の先に当てて止めました。
寸分の違いがあっても剣先からずれて槍は私の胸に刺さったでしょうけど、それが起きなかったのは私が呼吸を止めたからです。
「な、なんだと」
「みんな見たわね、これが呼吸を変えるって意味よ、簡単でしょう?」
「「「「「確かに」」」」」
一度止めて呼吸をする、ただそれだけで変える事が出来るのが分かり、みんなはさらに強くなったわ。
その間も槍を何とか押し込もうとリーダーさんは力んできて、私は笑ってそれを止めていたわね。
「な、なぜ動かない、こんなひ弱そうな小娘の力だぞ」
「ごめんなさいね、これが実力の差というものよ」
「そんなバカなことがあるか、俺はこの国で2番目に強いんだぞ」
「それは私たちがいないときでしょう、今はとても自慢できる位置じゃないわ」
私を含めて、25人はこの人よりも上で、呼吸の件も今のやり取りでみんな理解して話し合っていたわ。
視線の方も読まれないようにしようと話していて、これで戦場に出ても問題ないと断言出来たわ。
「じゃあこれでお終いね」
「お、俺は認めない、認めないぞ」
「あなたに認めてもらう必要はないわ、私がみんなを認めたのだからね」
リーダーさんの首に一撃を当てて気絶させて倒し、別クラスのみんなが応援してくれる場所に戻ったんです。
自分の本当のクラスじゃないし、他人なんてどうでも良かったのに、私は今幸せだったんですよ。
「堀口、俺はまだ戦える」
「当たり前でしょう飯田、戦えないと困るのよ、この戦闘は模擬戦なのよ飯田」
本番は5日後にあるし無理をする必要はなく、負けるのも経験になるから次に生かすように言いましたよ。
渋々降参した飯田は、舞台から降りて私に謝罪してきたけど、私は逆にお礼を伝えたのよ。
「な、なんでお礼を言うんだ堀口」
「だって、あのレベルが呼吸を読んでくる事が分かったのよ、これが戦争中だったら大変だったわよ」
「確かに・・・って事は良かったのか?」
「油断はダメだけど、とても良かったわね」
油断がいけないことも見せる事が出来て、私は明日からの訓練はそちらの強化に使う事にしたんです。
模擬戦はこれで終わりと思ったんだけど、どうやら相手の方は納得が言ってない様で、私にも戦うように言ってきたわ。
「あら、私は勇者様じゃないから、ここにいるだけでも迷惑だったんじゃなかったのかしら?」
「そうさ、勇者様ではないからいらないんだ、だからお前を倒して追放してやる、断っても追放するからな」
「そういう事なら、私は倒されるわけにはいかないわね」
勝たなければ追放されそうなので、みんなに呼吸を変える方法を見せる事にしたわ。
舞台にあがり、私が剣構えると相手は余裕を見せて笑ってきたわね。
「なんだその構えは、何もなっていないではないか」
「あらあら騎士隊長さん、とても残念ね、この構えのすごさを感じられないのね」
「言うじゃないか、巻き込まれただけの平民風情が、だが俺は決っして認めない」
槍での突きを言い終わるタイミングで繰り出してきたので、私はそれを紙一重で躱して見せました。
余裕がないように見えたのか、リーダーさんはまだまだとか言って連撃の突きを繰り出してきたわね。
「まだまだなのはあなたよ」
「何を言っている、攻撃できず避けるだけではないか」
「分からない?呼吸を読むのはあなただけじゃないのよ」
リーダーさんが槍を引く時、私は一緒に移動して距離を詰め、これでも攻撃できるかと耳のそばで言ってあげたわ。
リーダーさんは何とか距離を取ろうとしてきたけど、その都度私も移動して距離は変わらなかったわ。
「お、お前」
「これが呼吸の次、視線を読むという事よ、みんなも良く見てなさい」
リーダーが読んでいた呼吸は、相手の動きの隙を突くだけでしたが、私のは動きそのものを見ることが出来、これは極意と言っていい技術でした。
耳元でそう呟き、私たちはもっと強くなると宣言したのよ。
「だからね、邪魔しないでよね」
「邪魔をしているのはお前だ」
「あらそうなの?」
「そうだ、本来なら俺が指導するはずだったんだ、それなのに必要ないと言われたんだぞ」
屈辱だったと睨んできて、私が邪魔をしているのが良く分かりました。
でも、普通の訓練を10日しても剣の振り方を覚える程度にしかならず、みんなは確実に死んでいたと言い返したわ。
「それがどうした、勇者は死んでこそ国の為になるのだ」
「つまり、私達をプロパガンダに使いたかったのね、でも残念、その必要はもうないのよ」
食料生産も順調だし、他の事業も動きだしているから、後は国を大きくするだけでした。
そのために占領する領地が欲しかったのだけど、領地を任せる貴族がこの騎士みたいな人たちではダメと対策を立てることにしたわ。
「そうと決まれば、もうあなたに用はないから、ここで倒れてくれるかしら?」
「お前・・・いいだろう、本来模擬戦では使わないのだが、見せてやる」
「見せるって、この距離じゃ槍は振れないわよ」
「ふんっ!ゼロ距離でも槍が最強であることを証明してやる」
リーダーさんが槍を短く持ち替えてきて、私の胸めがけて突いてきたから、私は持っていた剣先を槍の先に当てて止めました。
寸分の違いがあっても剣先からずれて槍は私の胸に刺さったでしょうけど、それが起きなかったのは私が呼吸を止めたからです。
「な、なんだと」
「みんな見たわね、これが呼吸を変えるって意味よ、簡単でしょう?」
「「「「「確かに」」」」」
一度止めて呼吸をする、ただそれだけで変える事が出来るのが分かり、みんなはさらに強くなったわ。
その間も槍を何とか押し込もうとリーダーさんは力んできて、私は笑ってそれを止めていたわね。
「な、なぜ動かない、こんなひ弱そうな小娘の力だぞ」
「ごめんなさいね、これが実力の差というものよ」
「そんなバカなことがあるか、俺はこの国で2番目に強いんだぞ」
「それは私たちがいないときでしょう、今はとても自慢できる位置じゃないわ」
私を含めて、25人はこの人よりも上で、呼吸の件も今のやり取りでみんな理解して話し合っていたわ。
視線の方も読まれないようにしようと話していて、これで戦場に出ても問題ないと断言出来たわ。
「じゃあこれでお終いね」
「お、俺は認めない、認めないぞ」
「あなたに認めてもらう必要はないわ、私がみんなを認めたのだからね」
リーダーさんの首に一撃を当てて気絶させて倒し、別クラスのみんなが応援してくれる場所に戻ったんです。
自分の本当のクラスじゃないし、他人なんてどうでも良かったのに、私は今幸せだったんですよ。
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