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第一章
*P.2*
しおりを挟むここは、ゼロイス。
悪魔や怪物、魔女などが生活する闇の世界。
その世界を統べる若き魔王の名は、クロード。
彼は約1ヶ月前、地上にある一国の王女を『誘拐』した。
しかし、闇の世界の者として、人攫いは当たり前のこと。
闇の世界の者は…人間を食糧にしたり魔術の生贄にしたり、玩具にしたり、奴隷にしたり…。
だが…魔王クロードが王女を『誘拐』した理由は、禁断の感情を抑えられなかったため。
…そう……王女を心の底から“愛して”しまったから…。
それは、本当に信頼できる部下数名しか知らない、極秘事項だった。
「と、いうことだ。姫…」
「……選ばれた者…って誰なのよ」
クロードの深紅の瞳に映るのは、毅然とした態度で魔王を睨み続ける一人の女性。
「…報告によりますと、『メイリーフ国城下町の闘技場にて行われた大規模な格闘大会で優勝した男』だそうです」
魔王の側近であるユーリという悪魔が、書類を眺めながら坦々と文章を読み上げた。
「………ふん。…じゃあ…ここまでは来れないわね」
女性は「はぁ」とため息をついて、近くにあった大きなベッドにドサッと腰かける。
「なぜ?…なぜ、そう言い切れる?お前を救いに来るかもしれないだろう?」
クロードは女性に対し、興味深そうに問いかけた。
「たかが格闘大会の優勝者なんて、弱すぎる。ここまでなんて絶対来れない。来れたとしても、あなたには勝てない。私を救えない。命の無駄だわ」
腰まで伸びた長い金髪、透き通るような白い肌、艶のある薄紅色の唇、吸い込まれそうなほど綺麗な碧い瞳。
至高の美貌を持つ王女の名は…イリア。
「さすが、博識で聡明……地上の権力者たちに一目置かれるほどの存在。よくわかっている。イリア姫」
クロードは満足そうに微笑むと、黒く長いマントを引きずりながらイリアに近づいた。
「…そうよ。だから、私は自力でここから出る!」
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