婚約破棄、爵位剥奪、国外追放されましたのでちょっと仕返しします

あおい

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21話 フィエール王国サイド④

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カルセイン(まずい、まずい、まずい!!)

カルセインがいるのはアクスウォルーズ帝国の国境付近。現在カルセインはひたすら馬を走らせている。身体中から尋常ではないほどの汗が流れている。

~2時間ほど前~

王の部屋にはベッドに横になっている王とその周りに王妃と医者、第1王子のアレン、第1王女のカトレア、少し離れたところにカルセインと婚約者のミオがいる。

医者「恐らくですが、ただの過労ですな。しかし前から倒れたせいで額が膨れ上がっておりますな。これは『たんこぶ』と呼ばれるものでしょう。あと、鼻から血が出ております。『鼻血』ですな。え~と、確か『たんこぶ』は冷やせばすぐに治ると思います。しかし、現在人の治癒力が低下していっており、治らない可能性もあります。それから『鼻血』は……」

カルセイン「き、貴様、医者だろうが!説明はいい!!さっきから聞いていれば『恐らく』ばかりいいおって!!いいから早く父上を目覚めさせろ!!」

アレン「黙れ。」

カルセイン「い、いだだだだぁ!!!」

ズカズカとカルセインが医者の胸ぐらを掴んで叫び出した所でアレンがカルセインの腕を掴み思いっきり反対方向へと曲げた。そしてとても冷めた目でカルセインを見下ろしている。

カルセイン「あ、義兄上、何をするのです!」

アレン「元を正せばお前が悪いのだろう!クインやエイリンセル家をこの国から出さなければこんなことにはならなかった!!」

カルセイン「し、しかし、こいつは医者のくせに、」

アレン「元々このような怪我はすぐに治ったのだ。だからこの国の医者にあるのは知識のみで薬等を調合することはできても実際に治療を行ったことはほとんどないんだよ。」

カトレア「ええ、ですから困りましたね。お医者様もこのような症状を見ることははじめてでしょうし、今まで勝手に治っていたものが治りにくくなっているのですから。」

医者「申し訳ありません。」

王妃「あなたが謝る必要はありません。経験がないのですから。しかし、今後のことを考えると異国へと医学の勉強をしに行った方が良さそうですね。」

アレン「カトレアは義母上と一緒に父上についていてくれ。」

カトレア「お義兄様はどちらに?」

アレン「ああ、ちょっとね。カルセインとミオは一緒に来てくれ。」

カルセイン、ミオ「はい。」

そう言って3人は部屋から出て行く。

カルセイン「あ、あの、義兄上、一体どこに向かっているのですか?」

カルセインの質問には答えずアレンは無言で歩く。そして着いたのは城から少し離れた海のすぐ近くにある塔だった。

カルセイン「こ、ここは…」

ミオ「あ…、」

アレン「馬鹿なお前でも知っていたか。そう、ここは罪人を閉じ込めておくための塔だ。」

カルセイン「そ、そんな…。待ってください!」

ミオ「そ、そうですよ、そこまでしなくても……」

アレン「勘違いするな、別にお前たち2人をこの塔に閉じ込めるとは言っていない。」

カルセイン「な、なんだ~。義兄上も人が悪いな、、」

ミオ「ほ、本当ですね!こんな所に連れてこられたのでびっくりしました!!」

アレン「ああ、お前達にはクイン達を探しに行ってもらう。連れてこられなかった場合この塔に入り、一生を過ごしてもらう。」

ミオ「そ、そんな…」

アレン「ただし、2人で行けば逃げる可能性があるため行くのは1人だ。カルセイン、お前が行け。」

カルセイン「わ、分かりました。」

アレン「ミオ、お前はしばらく城で働いてもらう。カルセインが説得しに行くのにお前は自由に過ごすのもおかしな話だからな。」

ミオ「わ、わかりました。」

アレン「ちなみに逃げれば殺す。馬は勝手に使え。さっさと行け!」

カルセイン「は、はい!」

カルセインはその場から逃げ出すように馬小屋へと行った。

~現在~

カルセイン(くそう、説得ったってどうすれば…。)

ヒヒーン!

カルセイン「うわっ!」

考え事をしていると馬が急に暴れだし、カルセインを振り落とした。

カルセイン「あ、ま、まて!!」

馬は勝手に走り出し、カルセインは置き去りにされた。アクスウォルーズ帝国の帝都まではまだまだ先だ。

カルセイン「くそっ!」

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