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もう遠慮なんてしない

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「・・・私・・・穢れてしまった?・・・もう、ウィルに求めて貰えない・・・っ・・・」


その言葉を聞いたウィルフレッドは、レティシアのドレスに手をかけた。レティシアは咄嗟に身をひこうとするも、ウィルフレッドがそれを許さなかった。ウィルフレッドの手により、気付けば一糸纏わぬ姿になっていた。


「・・・ウィル?」

「・・・シア、綺麗だ。俺には勿体無いくらい綺麗だ。でも、誰にも譲ってなんかやる気はない。これからも、シアは俺だけのものだ。誰が求めないって?いつだって求めすぎて嫌われやしないかと遠慮していたのに・・・だったらこれからは遠慮なんてしなくていいな。思う存分求めればいいのか・・・」


そう言うと、ウィルフレッドは自身も服を脱ぎ捨てた。


「もう遠慮なんてしない、遠慮しなくていいなんて・・・楽しみだっ!!」

「きゃぁっ!」


ウィルフレッドに抱きかかえられ、バスルームへと運ばれた。湯をはりながら、シャワーでお互いの身体を流していく。


「・・・どこを触られた?」

「えっ?」

「・・・あいつに・・・どこを触られたんだ?」

「か、髪を・・・きゃあぁっ!?」


シャワーから出るお湯が、レティシアの頭から掛けられた。レティシアの髪から水滴が滴り落ちていく。


「ちょっと嫉妬した・・・この髪に触れていいのは俺だけだ」


そう言うと、ウィルフレッドはレティシアの濡れた髪を口に咥え、ハムハムと唇でもてあそぶ。


「ちょ、ちょっと、ウィル、私の髪は食べ物じゃないわ・・・」

「ふふっ・・・すまない。嫉妬のあらわれだ。髪にキスする男はいても、髪を食べる男はいないだろう?俺は一つでも多く、シアの唯一の男になりたいんだ」

「そんな事しなくても、唯一よ」

「言葉だけじゃダメな事もある。さぁ、湯が溜まったな、入ろう」


ウィルフレッドはレティシアを抱えて湯に浸かる。二人が一緒に入ったことで、勢いよく湯が溢れていく。レティシアは、ウィルフレッドに向き合うように跨らせて座らされた。


「シア、キスして欲しい」

「・・・うん」


レティシアはウィルフレッドの瞳をじっと覗き込み、静かに唇を合わせた。唇が離れ掛けた時、ウィルフレッドがぼそっとつぶやく。


「・・・嬉しい」


遠慮なんてしない。もうウィルフレッドは我慢ができなかった。貪るようにレティシアの唇を求め、何度も何度も深いキスをする。そして、ぐっと舌を差し込むと、初めての事に、レティシアの肩がビクッと揺れた。レティシアが驚きのあまり腰を引いて逃げようとするも、ウィルフレッドの腕に力が入り、逃しては貰えなかった。


「シア・・・逃がさない・・・舌、絡めて・・・」

「・・・んぁっ・・・んっ」


くちゅくちゅと水音が響き、レティシアの脳内は次第に蕩けていった。





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次回

愚問だな。シアに聞かれて、その質問にNOと答えると思うか?



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