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8、国王が知りたい事
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「ミーティアはなぜ泣いていたのだ」
「ええっと・・・」
「何も、罪に問おうと思って言っているわけではない」
「バージル、陛下は君に対して怒りの感情はあられない、事実を求めてらっしゃる」
「そうだ、可愛い娘が泣いていたなどと聞いては気にならんわけがなかろう、申してみよ」
「では覚えている限りですが・・・
あの時、たまたま通りかかった庭園の迷路の中から泣いている声が聞こえて、確か庭園でお茶会があっていたな、迷子かなと思って声をおかけしたんです。
王女殿下は茶会に戻りたくないとおっしゃって、理由をお伺いしたところ、先程お話ししたように、令息のどなたかに心無い事を言われたようで・・・」
「何を言われたのだ」
「・・・ミーティア王女殿下だけ、姉姫様達と比べて名前が花の名前ではないから、お父様お母様から、可愛がられていないと言われたとおっしゃってました・・・」
それを聞いて、国王の眉間の皺がさらに深くなり、明らかに怒りの表情が見えた。
「ミーティアを愛していないはずがなかろう!どこの令息だ!」
(国王様こええーーー!!!)
「どこの令息かは詳しくはお伺いしておりませんでしたが、あの時の王女殿下をそのまま茶会に戻すのは酷であろうと考え、近くにいたメイドに茶会であった事と、茶会には戻さずご両親の元へお返しするよう頼みました」
「君の判断は正しかろう。ミーティアによくしてくれた事感謝する
して、君は、星の妖精姫とは何か知っているか?」
それを聞いたテオドールとバージルは、目を見開いて驚いた。
(国王陛下もご存じなのか・・・恥ずかしすぎる!!!)
「ええっと、あの、いやー・・・」
「バージル、諦めろ」
テオドールはおかしそうに笑いを堪えている。
「・・・お名前のことで傷ついていらっしゃったようでしたので、お名前をお伺いしましたらミーティア様とのことでしたので、ミーティアという言葉には、流星、流れ星という意味があって、星が流れて消える前に願いを言うと叶うという言い伝えをお話ししたのです。
その時のミーティア王女殿下の青いドレスに、星の飾りがたくさん散りばめられていて・・・その・・・満天の星空のようですね、星の妖精姫様と言ってしまいまして・・・その事かと・・・」
「そういう事だったのか、いや、茶会の様子を見に行ったところ、ミーティアだけが姿が見えずに、飽きてどこかへ行ってしまったのかと思っていたのだがな。
ミーティア付きの侍女が、泣いた後のあるミーティアをメイドが連れ帰り、騎士の世話になったらしいと聞き報告に来たのだ。
しかしその騎士の名前もわからず、メイドも見かけた事のない騎士だったと、まだ5歳の子が話す事では内容がうまくつかめなくてな」
国王はその時の事を思い出しているようだ。
「茶会や人前に出る事を特に嫌っておってな、これまで一度も王宮から出ておらん。
深窓の姫などと呼ばれ、いつしか、本当に存在するのかなどと言われ、幻の姫などと比喩されるようになった。
あの日からずっと『ミーティアは星の妖精姫なの、わたくしだけの騎士様がいるのよ!』とわしらの前で話しておってな、本か何かの物語でも語っているのかと思っておったが、実際の話であったとはな」
「なんだか、お恥ずかしい限りです・・・」
「いや、わしは感謝しておる」
「感謝・・・ですか?」
「うむ、ミーティアは、マーガレットやカトレアと違って大人しい子でな。中々主張もせん子だった。
それが急に勉強やダンス、いろんな事に興味を持ち始め意欲的になった。
姉二人が、茶会やパーティーで身につけるドレスやアクセサリーを欲しがったのに対して、ミーティアは本を欲しがり、家庭教師を強請った」
「聡明なお嬢さんになられたのですね」
テオドールが相槌を打つ。
「それ以上を望まなかったあの子が初めて望んだのだ、望むものはできる限り与えたいし叶えてやりたいのだ、この意味わかるか?」
「それは、エスコートをバージルにという事でよろしいのですね?」
「そういう事だ」
国王がニヤリと笑った。
「ええっと・・・」
「何も、罪に問おうと思って言っているわけではない」
「バージル、陛下は君に対して怒りの感情はあられない、事実を求めてらっしゃる」
「そうだ、可愛い娘が泣いていたなどと聞いては気にならんわけがなかろう、申してみよ」
「では覚えている限りですが・・・
あの時、たまたま通りかかった庭園の迷路の中から泣いている声が聞こえて、確か庭園でお茶会があっていたな、迷子かなと思って声をおかけしたんです。
王女殿下は茶会に戻りたくないとおっしゃって、理由をお伺いしたところ、先程お話ししたように、令息のどなたかに心無い事を言われたようで・・・」
「何を言われたのだ」
「・・・ミーティア王女殿下だけ、姉姫様達と比べて名前が花の名前ではないから、お父様お母様から、可愛がられていないと言われたとおっしゃってました・・・」
それを聞いて、国王の眉間の皺がさらに深くなり、明らかに怒りの表情が見えた。
「ミーティアを愛していないはずがなかろう!どこの令息だ!」
(国王様こええーーー!!!)
「どこの令息かは詳しくはお伺いしておりませんでしたが、あの時の王女殿下をそのまま茶会に戻すのは酷であろうと考え、近くにいたメイドに茶会であった事と、茶会には戻さずご両親の元へお返しするよう頼みました」
「君の判断は正しかろう。ミーティアによくしてくれた事感謝する
して、君は、星の妖精姫とは何か知っているか?」
それを聞いたテオドールとバージルは、目を見開いて驚いた。
(国王陛下もご存じなのか・・・恥ずかしすぎる!!!)
「ええっと、あの、いやー・・・」
「バージル、諦めろ」
テオドールはおかしそうに笑いを堪えている。
「・・・お名前のことで傷ついていらっしゃったようでしたので、お名前をお伺いしましたらミーティア様とのことでしたので、ミーティアという言葉には、流星、流れ星という意味があって、星が流れて消える前に願いを言うと叶うという言い伝えをお話ししたのです。
その時のミーティア王女殿下の青いドレスに、星の飾りがたくさん散りばめられていて・・・その・・・満天の星空のようですね、星の妖精姫様と言ってしまいまして・・・その事かと・・・」
「そういう事だったのか、いや、茶会の様子を見に行ったところ、ミーティアだけが姿が見えずに、飽きてどこかへ行ってしまったのかと思っていたのだがな。
ミーティア付きの侍女が、泣いた後のあるミーティアをメイドが連れ帰り、騎士の世話になったらしいと聞き報告に来たのだ。
しかしその騎士の名前もわからず、メイドも見かけた事のない騎士だったと、まだ5歳の子が話す事では内容がうまくつかめなくてな」
国王はその時の事を思い出しているようだ。
「茶会や人前に出る事を特に嫌っておってな、これまで一度も王宮から出ておらん。
深窓の姫などと呼ばれ、いつしか、本当に存在するのかなどと言われ、幻の姫などと比喩されるようになった。
あの日からずっと『ミーティアは星の妖精姫なの、わたくしだけの騎士様がいるのよ!』とわしらの前で話しておってな、本か何かの物語でも語っているのかと思っておったが、実際の話であったとはな」
「なんだか、お恥ずかしい限りです・・・」
「いや、わしは感謝しておる」
「感謝・・・ですか?」
「うむ、ミーティアは、マーガレットやカトレアと違って大人しい子でな。中々主張もせん子だった。
それが急に勉強やダンス、いろんな事に興味を持ち始め意欲的になった。
姉二人が、茶会やパーティーで身につけるドレスやアクセサリーを欲しがったのに対して、ミーティアは本を欲しがり、家庭教師を強請った」
「聡明なお嬢さんになられたのですね」
テオドールが相槌を打つ。
「それ以上を望まなかったあの子が初めて望んだのだ、望むものはできる限り与えたいし叶えてやりたいのだ、この意味わかるか?」
「それは、エスコートをバージルにという事でよろしいのですね?」
「そういう事だ」
国王がニヤリと笑った。
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