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私の太陽、俺の花
中止したい結婚式
しおりを挟むそして今日、二人は夫婦になる。
「ジェームス?」
「あ・・・悪い・・・天使がいた・・・」
「お、大袈裟よ!」
「大袈裟なんかじゃないさ・・・これは・・・マズイな・・・」
「えっ?なんか変?」
そこにミーティアが現れる。
「どうしたの、シルフィ?」
「ジェームスがマズイって、何か変ですか?どこかおかしいですか?」
確認したミーティアにおかしく見えるところは一つ。
「シルフィ、確かにおかしいわ」
「えっ?どこですか?何がおかしいのですか!?」
「ふふっ、おかしいのはコッチ」
「マズイ・・・マズイですよ殿下!!」
「何もマズくないわよ、ジェームス」
「いや、マズイです!こんなに綺麗なシルを他の男どもに見せられませんよ!女神も嫉妬してしまう!他の男が攫っていくかもしれん・・・ダメだ、結婚式は中止だ!」
「ジェームス、何言ってるの!大丈夫よ!」
「大丈夫じゃない!急いでシルを隠さなくては!」
「私は隠れません!それにどこにも行かないし、今日は私達の結婚式よ」
「いや、しかしっ!!」
「しかしも何もないの!ジェームスは私を幸せにしてくれるんでしょう?みんなに自慢して回るんじゃなかったの?」
「あぁ・・・そうだったな・・・でも・・・いや・・・うぅぅん・・・仕方ない・・・今日だけはサービスだ、他の男に綺麗なシルを見る栄誉を与えよう。しかし、警備の数は増やさないとな・・・攫われてしまったら・・・」
「もう・・・私の旦那様は困った人だわ・・・」
「いいなそれ・・・もう一回」
「何が?」
「もう一回言って」
「何を?・・・あぁ・・・旦那様?」
「んんんっ!!」
「ジェ、ジェームス!?」
旦那様という言葉に過剰に反応を見せたジェームスだったが、次の瞬間シルフィの身体が宙に浮いた。
「きゃぁっ!」
「シル!」
ジェームスがシルフィを抱きかかえ、ぐるぐるとまわる。
「シルが俺のお嫁さんになる!嬉しいよ、シル!」
「ちょっと、目が回っちゃう!」
「あ、ごめん、ごめん、つい・・・嬉しくってさ」
「ジェームス、私の全ては、私の愛は、全てジェームスのものよ。私だけを見て、私だけを愛して」
ジェームスがシルフィを下ろし、膝を付いて左手にキスをする。
「もちろんだ・・・仰せのままに」
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次回
私の太陽は、ここにいる
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