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知られたくなかった姿
「あの・・・」
スティファニアが静かに声を発したかと思えば、騎士達に稽古をつけてまわるダンテに視線は向けられる。
「何でしょう?」
「ダンテお爺ちゃんは一体・・・」
じっとダンテを見つめるスティファニアの瞳は、見入っているというよりも、困惑しているといった様子。
「そうですね、私がお話しするよりも本人から聞かれた方がよろしいでしょうね。少々お待ちくださいね」
レスタはにこりと笑みを向けると、ダンテのいる方に向く。
「ダンテ様ー!!」
レスタは名一杯空気を吸い込むとこれでもかと言わんばかりに大声を張り上げた。
「なんだ、レスタ!いいところなんだ、邪魔するんじゃない!お前も混ざりたいの・・・ぬぁぁぁっ!?」
ダンテが、睨みをきかせて怒鳴り付けようと視線を向けたレスタの隣に、この場にはいるはずのないものが視界に入った。そう、戸惑いの表情でダンテを見ていたスティファニアだ。ダンテは手にしていた模擬刀を放り投げ、一目散にスティファニアの元に駆け寄ってきた。
「な、何故、スティファニアここにいるんだ!?」
「私は呼んでおりませんからね?」
「じゃあ、何故に・・・」
ダンテはスティファニアに怖がられたのではないか、もうダンテに近付くことができないと遠ざかるかもしれない。この姿は見られたくなかった。オロオロしながら、ダンテはスティファニアの反応を伺う。
「あの・・・」
「なんだ?」
「ダンテお爺ちゃんは・・・」
「・・・うん?」
「お爺ちゃんではない・・・のですね?」
スティファニアの疑問に、一同ポカンと静まり返る。
「・・・っ、プッ、ぷはぁっははははっ!!」
「・・・レスタ、何がそんなにおかしい」
「・・・っ、ククッ、す、すみません!いえ、お嬢様が、本気でお爺ちゃんだと思っていたことがおかしくて」
「・・・」
「お嬢様、お爺ちゃんと言えるほどのお歳ではございませんよ。ダンテ様はまだ55でございますから」
「そ、それは失礼致しました!」
スティファニアがガバッと頭を下げると、ダンテは少しだけ寂しそうな表情を見せる。
「そんなに畏まらんでくれ。俺がそう言わせてたんだ」
「その・・・ダンテ様は・・・一体何者ですの?」
「何者か」
ダンテは一瞬考えると、スティファニアに向き直りこう答えた。
「畑の守り神だ」
「何を言ってるんですか、辺境伯様」
「へ、辺境伯様!?」
「・・・バラしたらダメだろう・・・」
ダンテは身バレすることにより、スティファニアが距離をとるのではないかとそれだけが気がかりであった。
「どこに屈強な騎士達に怒号をあげながらなぎ払ってまわる畑仕事の老人がいるって言うんですか・・・」
レスタは呆れたとばかりにため息をつく。その横でスティファニアはというと・・・。
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