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1、出合いそして

19.まったりお風呂タイム

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人狼は風呂を嫌がる者は少ない、昔は苦手な者が多かったが、社会生活の上で克服したのだ。

「どうしたの?お風呂苦手なの?でも汗かいたから入らないと不潔だよ」

実はアキラは職業柄、少し潔癖症なところがある。
毎日風呂に入らないなど考えられない

「…苦しいことする?」

怯えた目で聞いてくるジョンに、お風呂に苦しさなどあるのだろうか?と考えてしまう。

湯船に顔でも押し込められていたのか?
もうそれは拷問だ
背筋の凍るような感覚がする。

「大丈夫だよ、髪の毛と体を洗って、湯船に浸かるだけだよ、苦しいことなんかしないよ。」

ホッとしたような顔をしたが、少し困った顔をしている。

「アキラ、僕、自分の頭洗えないんだよ…」



ジョンの爪は人狼みたいに隠したりできないらしい。
長毛のジョンの髪はすぐに絡まってしまうのだ。
やはり少し普通の人狼とは違うところがあり。

よくその手で器用にスプーンや箸を使えるな、と感心してしまうが。慣れだと言う。

とりあえず頭はアキラが洗ってあげることにした。
一緒に入ろうかとも思ったが、

もし反応してしまったら後戻りはできないと自制した。
まだ可愛いと思っているだけなら大丈夫と


アキラは半袖とハーフパンツ姿でお風呂に入る。
素っ裸のジョンの姿は、かなり野性味が強い。

人狼特有の筋肉質な体に、白い毛が生えている。
普通の人狼より毛が少ないと思ったが、白いから目立ちにくいせいだった。

長髪だと思っていたが、途中から背中の毛だった。背中の毛がフサフサなのだ。
よく見ないとわからないものだな。

「っふ、アキラくすぐったいよ!」

背中の毛が気持ちよくてすっかりナデナデワシャワシャしてしまった。

「あぁごめんね、あまりにも気持ちよくて、やめられないはぁ~」

本当にずっとこうしていたい手触りだ。


ふと毛が薄くなってる腰回りに目が行く。
赤い筋が無数にあった

冷水を浴びせられた気分になった。
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