夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

17.可愛いだけじゃいられないよ

362.それは黒くてドロドロなの？

「………僕の黒くてドロドロした気持ちで、またアキラを傷つけちゃったかと思った」



ジョンの言葉を聞いて固まった。一体どんな恐ろしい気持ちで僕を抱いてたの？


「ちょっと待って！
ジョンにそんな怖い気持ちってあるの？
黒くてドロドロってどんな気持ちなの？
僕はジョンからは、いつも大好きって気持ちしか感じられないんだけど…

何？いっその事、本当に食べてやろうとか考えてたとか？」


できればまだ生きていたい。やりたいこともたくさんできたし、今日の今日一緒に幸せに未来を語ったのに…


「そんな…違う…僕はアキラには側にいて欲しい、一緒にいてくれるなら食べたくなんかない…」



ジョンの答えに胸を撫で下ろす。
もし食べたいと言われたら、一晩でも話し合う覚悟をしていた。


「じゃあ、何考えてたの？
ほら前みたいにジョンの勘違いかもしれないでしょ？
僕のことが好きってだけなのに、ジョンはひどいことみたいに考えてたじゃない

教えてよ、とんでもないこと考えててもジョンを嫌いになったりしないから…」



話を促すように少し体を引いて、顔を覗き込んでみるが身動いで表情は見せてもらえない。


落ち着くように優しく背中の毛を撫でていると…
大きく息をすって吐き出す音がすると、体を強張らせるのを感じた。



「………アキラをグチャグチャにしたくなっちゃうんだよ。

あの…いつもじゃないんだよ、たまに本当にたまに…考えちゃうんだよ。

抑えられなくなっちゃうくらい…
アキラの中を余すとこなく僕ので満たして、いっぱいにして、汚しちゃいたいんだよ。


僕だけのアキラにしたい。僕だけ感じて、僕だけ見てほしい。
アキラはいいよって言うけど、でも全然足りないんだよ…


本当はもっと！もっと！もっと！グチャグチャにしたい！



そうやって思ってたら。今日はアキラに辛いことしちゃったから、申し訳なくなっちゃって…」


ジョンの告白に絶句して、そして顔は赤面した。