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18.胸のホールを埋めてください
389.ただ無力に手を見つめるだけで (sideシノダ教授)
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あれからジョン君はアキラ君から離れようとしない
医者の言うことには、頭の怪我は出血量ほどひどくはなく脳にも影響はないとのことだ
ジョン君に抑えられながらでの、自傷ヘッドバッドではアキラ君が望んでいたダメージは出せなかったらしい
しかしアキラ君は目覚めない、この2日間ひたすら眠り続けている。
俺も脳波などを調べてみてはいるが、安定していて目覚めない理由がわからない
「ジョン君や、少し休むといい…ずっとそうやって、手を握っとるが
おまえさんの方がまいってしまうぞ?
アキラ君はわしらが見てるから…」
「駄目だよ、おじいちゃん
アキラは目が覚めたとき、僕がいないと這ってでも探しに来ようとするんだよ?
今のアキラにそんなんされたら、僕卒倒しちゃうよ…」
ふふっと自笑気味にアキラ君の包帯が巻かれた頭を、傷に触らないように優しく撫でる
「本当に今の姿はホラー映画みたいだよ?アキラ…」
隣にはジョン君用に簡易ベッドが置かれているが、あまり使われた形跡がない。
目は落ち窪んでクマができている
いつもはツヤツヤの毛並みもパサツイてしまっている
「シノダ教授…アキラは大丈夫かな?
またあんなに暴れられたら、僕…どうしたらいいか……わからない…
また死にたいって言われたら…
僕…どうしたらいい?」
いつもキラキラと輝いている瞳は、今は伏見がちに沈んでいる。
アキラ君、君の大事なジョン君をこんなに傷つけて、何を寝ているの?
早くいつものようにジョン君に笑ってあげなよ
『大丈夫だよ?すぐに治るよ?』
そうやって、いつもみたいに笑ってあげないと駄目だろう?
まだ俺は知らなかった
アキラ君が眠る前に味わっていた絶望を…
自分が起こしてしまった過ちを…
医者の言うことには、頭の怪我は出血量ほどひどくはなく脳にも影響はないとのことだ
ジョン君に抑えられながらでの、自傷ヘッドバッドではアキラ君が望んでいたダメージは出せなかったらしい
しかしアキラ君は目覚めない、この2日間ひたすら眠り続けている。
俺も脳波などを調べてみてはいるが、安定していて目覚めない理由がわからない
「ジョン君や、少し休むといい…ずっとそうやって、手を握っとるが
おまえさんの方がまいってしまうぞ?
アキラ君はわしらが見てるから…」
「駄目だよ、おじいちゃん
アキラは目が覚めたとき、僕がいないと這ってでも探しに来ようとするんだよ?
今のアキラにそんなんされたら、僕卒倒しちゃうよ…」
ふふっと自笑気味にアキラ君の包帯が巻かれた頭を、傷に触らないように優しく撫でる
「本当に今の姿はホラー映画みたいだよ?アキラ…」
隣にはジョン君用に簡易ベッドが置かれているが、あまり使われた形跡がない。
目は落ち窪んでクマができている
いつもはツヤツヤの毛並みもパサツイてしまっている
「シノダ教授…アキラは大丈夫かな?
またあんなに暴れられたら、僕…どうしたらいいか……わからない…
また死にたいって言われたら…
僕…どうしたらいい?」
いつもキラキラと輝いている瞳は、今は伏見がちに沈んでいる。
アキラ君、君の大事なジョン君をこんなに傷つけて、何を寝ているの?
早くいつものようにジョン君に笑ってあげなよ
『大丈夫だよ?すぐに治るよ?』
そうやって、いつもみたいに笑ってあげないと駄目だろう?
まだ俺は知らなかった
アキラ君が眠る前に味わっていた絶望を…
自分が起こしてしまった過ちを…
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