上 下
495 / 1,159
19..胸のホールを埋めてください 2

489.僕は僕を理解した

しおりを挟む
「…………僕ね、最高に…興奮した」


耳元に唇を寄せて、言われた言葉が一瞬理解ができなくて…
ジョン君のたくましい胸から頬を離してジョン君の顔を見つめる



さっきまでの慰めの言葉も、
…そんな三十路近い男捕まえてピュアはないでしょって受け入れられなかったのに



あのお風呂場での泣き喚いたような醜態を………ジョン君は興奮したの?




ジョン君はきっと僕を慰めるために言ってくれてるんだって、きっと優しいジョン君だからって…




でも目に入ってきたのは、僕が予想していたジョン君のいつもの優しい微笑みじゃなくて
片方の口元をニヤリっと上げて
目は薄目で見下げるような、すごく意地悪な笑い顔で…




「僕はね…アキラが可愛く感じる姿も大好きだけど
泣いたり、痛がったり、恥ずかしがったり、苦しんだりする姿も大好きなんだよ……すごく興奮する……

だからさっきのお風呂場で、泣き喚いて、恥ずかしがって、苦しんでる姿なんて
……最高のご褒美だったよ!

はぁ…僕…もう滾っちゃうよね…?」




頬に手を添えられて耳元で吐息を吹きかけるような言い方に、腰辺りにゾワゾワしたものが走る……






あぁ…そうだ…確かに言ってた…

『僕だけが……イジメれるの…』

だって、ずっと優しいから…
イジメるってエッチなことの言い換えかな?って勝手に思ってた
これから僕を本当にイジメるの?




無意識に体の下のシーツを握りしめて、ジョン君を見上げるも視界がグニョリっと歪んで見える…涙の膜が瞳を覆ったのだ
知らずに逃げようとズルズルっと体が後退するも、許さないとばかりに
ジョン君がきつく抱きしめてくる…





「あっあっ…あのっ…僕っっ、こっ怖いよぅ」




お願いだよ…ジョン君、優しくしてよ
僕の中では初めてなんだ、だって僕は…幸せに一つになれるって…



震えながら見上げたジョン君の顔は、やっぱり意地悪な歪んだ口元の笑顔で…
僕の腰辺りから背筋にゾワゾワしたものが駆け上がる




えっ?なんで今はゾワゾワするの?
今はジョン君は何もしていなくて、抱きしめてくれているだけで…



でもその意地悪な笑顔をみるとゾワゾワが止まらなくて…




「ふふっ……いい表情してる、アキラは…エッチだね?」




ジョン君の笑みが深まって、告げられた言葉に理解した…
僕は、意地悪なジョン君を望んでる




…………………僕はやっぱり、変態なんだ
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【完結】暴君アルファの恋人役に運命はいらない

BL / 完結 24h.ポイント:1,966pt お気に入り:1,898

転生少女は異世界でお店を始めたい

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:3,074pt お気に入り:1,722

異世界日帰り漫遊記!

BL / 連載中 24h.ポイント:810pt お気に入り:959

嫌われた王と愛された側室が逃げ出してから

BL / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:224

首輪のわ

66
BL / 完結 24h.ポイント:78pt お気に入り:1,012

尻犯しします

BL / 連載中 24h.ポイント:78pt お気に入り:101

処理中です...