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20.胸のホールを埋めてください 3
548.そして…… (sideシノダ教授)
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ジョン君は部屋に飛び込んだ勢いで壁際まで転がるが、すぐに踵を返してアキラ君のベッドに飛びかかろうとする
しかし…バチィン!!
見えない壁に阻まれた
わけがわからないっと言う風に、目を大きく剥いて何度も体当たりをしてくる
「少し、ジョン君…静かにしててくれるかな?
もうすぐ終わるからね…そこで見てればいいさ……」
アキラ君が指をパチリッと鳴らすと、ジョン君の体が光の輪で拘束され絨緞の上に倒れ伏した
「う“う“ぅぅ…アギラぁ…あぁあぁ!!?アギラぁ……うう“ぅぅ!!」
憎しみなのか、渇望なのかわからない表情で唸り身悶えて抵抗をしている
「ギルマス!警護の穴、空きまくりですよ!
まったく…さっきのは田中の目くらましかな?どっちの発案だ?
田中には無理だよな…ジョン君だな…
本当に頭のキレる子だね?
悔しいくらいにね…」
アキラ君に向き直り、苦しそうな顔をしているのに気づく…
アキラ君……お願いだよ、こっちを向いてよ
強引に頬に手をあてて俺の方を向かせると、バツが悪そうな顔をして笑ってくれる…
「さっきの防御壁すごかったね…
拘束魔法も…君は二つとも無演唱だったね?
ははっ魔力がないだけで、魔法の使い手としては一流ってことかい?」
「その魔力がなければ何もできやしない、一流なにもないですよ?
これは趣味みたいなものですよ…
外の音うるさいですね…防音も足しましょう!これなら静かに過ごせる」
パチンッと指を鳴らすと当たりは静寂に包まれた
さっきまでのひたすら続くジョン君の叫び声が消え、あたかも二人だけのような静寂に包まれる
「もう少し…魔力残ってますね……」
アキラ君は手を合わせると白い花がホロホロっと手の中から溢れていった
「これは白いバラかな…『尊敬、感謝』だね?
それなら僕はこれを送ろうかな?」
俺も手をあわせて、小さな声で演唱を行い紫色の花を出す
「ははっ…ブーゲンビリアですか?『あなたしか見えない』かな?
ふふっありがとうございます、ロンさんはすごく情熱的だ……ロンさん……でもそろそろ……」
二人で微笑みあっていた時間が終わり
ぐらりっとアキラ君の体が崩れていく俺はすぐに支えて、ベッドに横たえて行く
「力を抜いていて、点滴を投与していくね?
睡眠薬と鎮静剤と痛み止めだから…ゆっくり休んでね?
起きたら全部終わってるだろうから……
君は絶対に大丈夫だからね!」
自分の願いを乗せるような言葉をアキラ君の手を握りながら繰り返して……
「ありがとうございます……あなたに愛されて……僕は幸せでした……
ロンさん…僕の…僕だけの……最後の…恋人…愛してますよ…」
「あぁ…俺も幸せだったよ!
アキラ君、君は俺のアキラ君だ!
誰にも渡しやしない…たとえジョン君にだって!!
君は俺の最後で最高の恋人だよ……ありがとう、いつまでも君を思っているよ……」
流れる涙が止められなかった、アキラ君の瞳がゆっくりと閉じていくのを
ほんの一時でも留まってくれるのを…ただ願うしかできなかった
しかし…バチィン!!
見えない壁に阻まれた
わけがわからないっと言う風に、目を大きく剥いて何度も体当たりをしてくる
「少し、ジョン君…静かにしててくれるかな?
もうすぐ終わるからね…そこで見てればいいさ……」
アキラ君が指をパチリッと鳴らすと、ジョン君の体が光の輪で拘束され絨緞の上に倒れ伏した
「う“う“ぅぅ…アギラぁ…あぁあぁ!!?アギラぁ……うう“ぅぅ!!」
憎しみなのか、渇望なのかわからない表情で唸り身悶えて抵抗をしている
「ギルマス!警護の穴、空きまくりですよ!
まったく…さっきのは田中の目くらましかな?どっちの発案だ?
田中には無理だよな…ジョン君だな…
本当に頭のキレる子だね?
悔しいくらいにね…」
アキラ君に向き直り、苦しそうな顔をしているのに気づく…
アキラ君……お願いだよ、こっちを向いてよ
強引に頬に手をあてて俺の方を向かせると、バツが悪そうな顔をして笑ってくれる…
「さっきの防御壁すごかったね…
拘束魔法も…君は二つとも無演唱だったね?
ははっ魔力がないだけで、魔法の使い手としては一流ってことかい?」
「その魔力がなければ何もできやしない、一流なにもないですよ?
これは趣味みたいなものですよ…
外の音うるさいですね…防音も足しましょう!これなら静かに過ごせる」
パチンッと指を鳴らすと当たりは静寂に包まれた
さっきまでのひたすら続くジョン君の叫び声が消え、あたかも二人だけのような静寂に包まれる
「もう少し…魔力残ってますね……」
アキラ君は手を合わせると白い花がホロホロっと手の中から溢れていった
「これは白いバラかな…『尊敬、感謝』だね?
それなら僕はこれを送ろうかな?」
俺も手をあわせて、小さな声で演唱を行い紫色の花を出す
「ははっ…ブーゲンビリアですか?『あなたしか見えない』かな?
ふふっありがとうございます、ロンさんはすごく情熱的だ……ロンさん……でもそろそろ……」
二人で微笑みあっていた時間が終わり
ぐらりっとアキラ君の体が崩れていく俺はすぐに支えて、ベッドに横たえて行く
「力を抜いていて、点滴を投与していくね?
睡眠薬と鎮静剤と痛み止めだから…ゆっくり休んでね?
起きたら全部終わってるだろうから……
君は絶対に大丈夫だからね!」
自分の願いを乗せるような言葉をアキラ君の手を握りながら繰り返して……
「ありがとうございます……あなたに愛されて……僕は幸せでした……
ロンさん…僕の…僕だけの……最後の…恋人…愛してますよ…」
「あぁ…俺も幸せだったよ!
アキラ君、君は俺のアキラ君だ!
誰にも渡しやしない…たとえジョン君にだって!!
君は俺の最後で最高の恋人だよ……ありがとう、いつまでも君を思っているよ……」
流れる涙が止められなかった、アキラ君の瞳がゆっくりと閉じていくのを
ほんの一時でも留まってくれるのを…ただ願うしかできなかった
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