夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

21.進む僕

567.新しい待遇 (side会長)

ジョン君のファインプレーでなんとかアキラ君から了承を得れた！
ジョン君め…アキラ君の理想の彼氏の仕草をかなり物にしておったのう…
アキラ君の悶えように…笑いを堪えるのに苦労したわい！


「アキラ君ってけっこう少女漫画趣味なんだよなぁ…俺と合うわけだ
今度おすすめの漫画を渡してみようかなぁ…漫画論で盛り上がりたい！」


ジーザスがボソボソとなんか呟いておる、なるほどお前達の相性の良さはそこからかの？


この機会を逃すものかと即座にマサトと谷口が今後の条件をアキラ君に説明している。
アキラ君もその条件なら文句もあるまい？　



「特別室に実験室まで完備ですか…
これあの施設を建てるときから僕が配属されるの前提でしたよね？

自由出勤で会社に週一で行くのも免除と…なるほどあちらが完全に僕の拠点になるわけだ
谷口さんはあちらに来て、マサトさんは本社とのパイプ役な感じかな？
助手も必要なら付け放題か…
ははっ破格な待遇ですね？

今後はアドバイザーとしてより研究者としての僕を買ってくれるわけですね？
願ったり叶ったりだけど…いいんですか？」


アキラ君がなんかイヤらし顔で見てくる


「ジョンとの週一のお楽しみ会はどうするんですか？休日はやめてくださいよ？
二人でゆっくりしたい…」


意味深な笑顔をジョン君に送れば、パタパタと尻尾が振れていく！
あの子も同意ってことじゃなぁ！！


「そうじゃな…あれがなくなるのは嫌じゃな…
よし、毎週金曜日はワシが直々に訓練をつけるとしよう！
それから帰宅すると見せかけて、二人を乗せて帰るわい！
それなら金曜日の夜にお楽しみ会できるじゃろう？

あとジーザスも正式に我が社と契約したからの？
基本はアキラ君の体調管理と、病気の研究じゃが、要請があればもちろんそっちにも行くからな？」


「あぁ、なんだったらアキラ君の家で家政夫とかでもいいよ？
ジョン君が訓練施設に行くから家事とか疎かになるでしょ？
喜んで面倒みちゃうよ！料理から洗濯まで完璧だよ」


アキラ君が嬉しそうな顔になっていく。
ジーザスとの暮らしはそんなに快適じゃったのか？




「絶対に駄目！シノダ教授は僕がいないときはおうちに入んないで！
どうしても緊急のときは仕方ないけど、それ以外は絶対に嫌！！
アキラと二人きりとかありえないからね
疎かになんかしないし、ちゃんと両立するし！」


ジョンに速攻で断われとる…
まぁそうなるわな、ジョン君が許すわけないわな


「でもアキラ君を一人で家に置いとくのは心配じゃないかい？
アキラ君て基本は何するかわからないじゃん？
またポーションの治験自分でこっそりやって具合わるくなるとか…
ただでさへ病気持ちなんだよ？」

「えぇ…僕ってそんなに信用ないですか？
一応、５年以上は一人暮らししてましたし、個人研究者してたから自己管理もそこそこやれてるつもりでしたけど…」


全員にじぃぃっという目で見られとる！
お前さんはジョン君より信用ないぞ？すぐにいらんことして体調くずしとるイメージじゃぞ？


「うう…わかりましたよ！
じゃあ訓練施設の研究室を僕のメインのラボにすればいいでしょ？
もちろん規模を見てから決定しますけどね？

もしもよければ、僕はほぼ毎日、ひたすらそこに籠もってるだろうから…
そしたら一人にはならないだろうし、何かあったときに安心ですよね？
あとできたらロンさんは僕の助手として手伝っていただけませんか？
もちろん、お時間のいいときだけでいいんで…」


ジーザスがすごくいい顔で頷いて、ジョン君は盛大に舌打ちをしていた…