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23.逃げる君
608.落ちていく
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「………でもっっ…ジョン…
あの後、カズマと……っ何をしたの?」
アキラの抱きしめててくれる力が強くなる。
あの後?僕が、アキラを痛めつけて、無理矢理に犯して………その後は…
「……あっ、アキラあの…僕はっ」
頭が真っ白になる。
あの後、僕はカズマさんと一緒に気づいたら知らない部屋にいて…
「っっ覚えてるんだね、なら使われた魔法は洗脳かな?
ははっ………ダメだ……ごめんっ今は、なんだか僕は、おかしいみたいだ」
ドンッ
アキラが僕の体を押した、僕の力が入っていなくて、簡単に飛ばされて尻、もちを付いて動けない。
体がスローモーションのようにしか動かない、立ち上がるアキラの顔は辛そうに歪んで、目には涙が溜っていく
ダメだ…あの涙は僕が拭ってあげないといけないのに、手を伸ばしたいのに動きが遅くてもどかしい
アキラが小さくため息をして立ち上がって、窓の方に目にも止まらないような速さで走って行く。
マサトさんや谷口さん、田中さんも驚いた顔でアキラを見るけどアキラを止める間もなく、バルコニーへの窓を開いて
「アキラ君!何っ?どうしたの!」
いち早くアキラの異変に気づいて、シノダ教授が声をかけるけど、バルコニーに飛び出すようにアキラが消えていく。
「アキラ…待って!
あのっ……僕はあのとき……」
なんて言葉を紡げばいいのかわからない、どんな言葉もアキラには言い訳にしかならない気がして
焦るばかりで、それでもなんとかバルコニーまで追いかければ……
僕の血の気が一気に引いていった。
アキラが手すりに座ってた。
「アキラ…危ないから、やめて!すぐにこっちに来てよ…
ここは二階だけど、おじいちゃんちだから、天井がね高いんだよ?
そこから落ちたら…、本当に危ないから…お願いだから話を聞いてよ!」
ただでさえアキラは今、手足に怪我をしてるしバランス感覚だっておかしいだろう
もしもあそこから落ちたら、ただじゃ済まない
打ち所が悪ければ…最悪っ……
「………ごめんねっ、ジョン…僕がおかしいんだ、いつもみたいに考えられない
いつもなら全然、平気なはずなのに……苦しいんだよ、我慢ができない!
なんでっジョン!!……っっうぅ」
今にも泣き出しそう、僕にこんなに感情のまま怒鳴るアキラなんて初めて見る。
僕がしたことでアキラはそれ程に傷つけてしまったのだと、今更になって気付かされる。
「ごめん、本当にごめん…
お願いだからやめて
アキラが死んじゃうから、そこから落ちたら本当に…今のアキラは、体が…
お願いだよ話を聞いてよ、こっちに来て……」
ゆっくりと震える手をアキラに伸ばしていく。
刺激しないように、ゆっくりとゆっくりと……
あと少しのところで、アキラが笑った。
悲しそうに、辛そうに、苦しみを飲み込むように…
パンッ
次の瞬間に僕の手が弾かれて、アキラが背中から落ちていく。
慌てて掴まえようと手を伸ばすけど、既のところで僕の手を滑り落ちるように、アキラが真っ逆さまに落ちていった。
あの後、カズマと……っ何をしたの?」
アキラの抱きしめててくれる力が強くなる。
あの後?僕が、アキラを痛めつけて、無理矢理に犯して………その後は…
「……あっ、アキラあの…僕はっ」
頭が真っ白になる。
あの後、僕はカズマさんと一緒に気づいたら知らない部屋にいて…
「っっ覚えてるんだね、なら使われた魔法は洗脳かな?
ははっ………ダメだ……ごめんっ今は、なんだか僕は、おかしいみたいだ」
ドンッ
アキラが僕の体を押した、僕の力が入っていなくて、簡単に飛ばされて尻、もちを付いて動けない。
体がスローモーションのようにしか動かない、立ち上がるアキラの顔は辛そうに歪んで、目には涙が溜っていく
ダメだ…あの涙は僕が拭ってあげないといけないのに、手を伸ばしたいのに動きが遅くてもどかしい
アキラが小さくため息をして立ち上がって、窓の方に目にも止まらないような速さで走って行く。
マサトさんや谷口さん、田中さんも驚いた顔でアキラを見るけどアキラを止める間もなく、バルコニーへの窓を開いて
「アキラ君!何っ?どうしたの!」
いち早くアキラの異変に気づいて、シノダ教授が声をかけるけど、バルコニーに飛び出すようにアキラが消えていく。
「アキラ…待って!
あのっ……僕はあのとき……」
なんて言葉を紡げばいいのかわからない、どんな言葉もアキラには言い訳にしかならない気がして
焦るばかりで、それでもなんとかバルコニーまで追いかければ……
僕の血の気が一気に引いていった。
アキラが手すりに座ってた。
「アキラ…危ないから、やめて!すぐにこっちに来てよ…
ここは二階だけど、おじいちゃんちだから、天井がね高いんだよ?
そこから落ちたら…、本当に危ないから…お願いだから話を聞いてよ!」
ただでさえアキラは今、手足に怪我をしてるしバランス感覚だっておかしいだろう
もしもあそこから落ちたら、ただじゃ済まない
打ち所が悪ければ…最悪っ……
「………ごめんねっ、ジョン…僕がおかしいんだ、いつもみたいに考えられない
いつもなら全然、平気なはずなのに……苦しいんだよ、我慢ができない!
なんでっジョン!!……っっうぅ」
今にも泣き出しそう、僕にこんなに感情のまま怒鳴るアキラなんて初めて見る。
僕がしたことでアキラはそれ程に傷つけてしまったのだと、今更になって気付かされる。
「ごめん、本当にごめん…
お願いだからやめて
アキラが死んじゃうから、そこから落ちたら本当に…今のアキラは、体が…
お願いだよ話を聞いてよ、こっちに来て……」
ゆっくりと震える手をアキラに伸ばしていく。
刺激しないように、ゆっくりとゆっくりと……
あと少しのところで、アキラが笑った。
悲しそうに、辛そうに、苦しみを飲み込むように…
パンッ
次の瞬間に僕の手が弾かれて、アキラが背中から落ちていく。
慌てて掴まえようと手を伸ばすけど、既のところで僕の手を滑り落ちるように、アキラが真っ逆さまに落ちていった。
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