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25.怯える君

662.不安を溶かして

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「違う……ジョンはあんなことしない……」

「僕だよっ……アレは僕だ……僕がアキラを酷く抱いただよ…」

「違うっ…違うっ…ジョンじゃない…うぅぅ………」


怖かった、ただ恐ろしかった
ジョン以外に抱かれたことで、ジョンから興味をなくされるのではないのかっと
ジョンは優しいけど…いつもと変わらず優しいけど、どこか余所余所しかったから

シノダ教授に僕が抱かれた時も
ひどく同様してたのに…
あのときは最後までしてなくても、泣いてショックを受けていたのに…


今回は目の前で
僕が突っ込まれて揺さぶられて中に出されるまでを
嫌というほど、文字通りに実感をさせられたろうに
それでもジョンは許してくれる、僕を必死で守ろうとしてくれる
何回も犯したのは自分だったと、僕に言い聞かせて………






「……嫌だった」
「うん…」
「苦しかったし、痛かったし…」
「うん…」
「怖かったし…すごく気持ち悪かった……」
「うん…」
「頭のなかてジョンの名前をずっと呼んでたんだ…」
「そっか…ずっと呼んでてくれたんだね」



抱きしめられて、優しいキスとぬくもりに段々と気持ちが落ち着からせていく
ぽろりぽろりと涙と一緒にあの時の気持ちが言葉になって溢れていく


「ずっと…ジョンにこうやって、抱かれたかったんだよ…」

「ごめんね、不安にさせてたんだね?
僕はアキラが僕を怖がると思ってたんだよ、以前みたいにまた体が拒否したらって心配してたんだよ
アキラはこんなに僕を求めてくれてるのに…ごめんね」


唇を重ねられて、長い舌が僕の舌に慰めるように優しく舐めてくれる。
きつくきつく抱きしめられて、僕は許されてるのだと伝えてくれてるように、背中を何度も撫でてくれる。


「ふぅ…ジョン…」

「僕はアキラがアキラだから愛しいんだよ?
アキラを誰にも渡したくないとは思うけど、それに価値なんかに見出さないから……
安心してよ、僕がアキラを捨てることなんてありえないからね」


抱きしめて、何度も何度も言い含めるように…


「ジョン……でも…ジョンは……」


それでも僕の中の不安は拭えないけど…
僕のすがる手に合わせて体を寄せて、耳や首筋に唇を這わせて


「愛してるよ…アキラ……こんなに触れたいのも、抱きしめたいのもアキラだけだから」


呟かれる言葉が唇がくすぐったくて、首をすくめれば耳をハムっと咥えられてしまった。
歯も立てずに唇でハムハムっと硬さを確かめるように楽しんでいる
吐息が耳にかかってゾワゾワしてしまう
思わず、はぁっと漏れた吐息には熱が含まれていて


「大丈夫だからね?
僕にとってアキラは、唯一の愛しくて守りたくて一つになりたい
大切な恋人パートナーなんだからね?」

「うん……ジョン、もっとチューして欲しいぃ…」

 
何回目かのジョンの僕を言い含める言葉に、僕がやっと返したのは、やっぱりいつものキスのおねだりで…

ふふっとジョンが安心したように小さく笑って、耳から唇を離して
ひどく優しく抱きしめて……甘くて深いキスをくれた。
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