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26.そして共に

674.カズマの正体(本当の) (side会長)

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「カズマも…可哀想な奴ではあるんですよ
小さいうちから親御さんと離されて、アイツのじいちゃんが学園長だったときに…豊富な魔力量に目をつけてね
無理やりに親から引き離されて、ひたすら魔法の練習と研究をやらされていたんです。

アイツの社会性が著しくないのは、そのせいだけとは言えないけど
一因にはなっているでしょうね?
だから…カズマは元学園長のことは、祖父としては見てますが…
胸の内では複雑なんですよ」


アキラ君がこっそりとワシにだけ打ち明けてくれた。カズマ君の生い立ちを


「だから、どうか…カズマを育ててやってください
アイツも会長には一目置いてるみたいなんですよ?
たぶん本気の殺意を初めて向けられたからかな?
会長の言う事なら大人しく聞くんじゃないかな?」




==================


あの元学園長が帰って、皆が落ちついて、向かいがけソファではマサトがアキラ君の賛美を興奮気味に行っている。


アキラ君のソファの横に相変わらず正座で待てをしているカズマ君を、呼べばすぐに素直にワシの椅子の前に来てくれた。


「カズマ君、ということで…
ワシがこれからお前さんの保護者兼雇い主じゃからな?
とりあえずお前さんも冒険者資格をとってもらうと思う
あと護身術と護衛研修を受けてもらうわい」

「えっ?俺ってアキラの助手じゃないの?冒険者にさせられるの?
それは…ちょっと嫌だなぁ…興味ないしぃ……」

「違うわい!アキラ君を守るための、護衛兼助手を目指してもらうんじゃよ…
アキラ君は強くはなれんじゃろう?
お前さんなら、その魔法センスに魔力量……簡単に強くなれそうじゃ
ひたすらアキラ君の側で守りながら助手もできるなんて、完璧じゃと思わんか?」


すぐにカズマ君はキラキラっとした目をして、ぶんぶんっとすごい勢いで頷きだした。
この子は…ジョン君以上に扱いやすいかもしれんのう


「うわぁ…カズマまで冒険者になるの?
レアな素材とか取りに行ってもらえたら助かるなぁ
カズマの目利きは確かだから、めちゃくちゃ信頼して採取依頼できるよ!」


アキラ君の嬉しそうな言葉に、鼻息荒くなり、いつ冒険者資格ガ取れるのか?っとワシにまとわりつきだした……


コヤツはさては、中身は犬っころじゃな!
見た目はシャム猫みたいなのに、飼い主にひたすら尻尾振り回してくる犬っころなんじゃな……
ワシの中でジョン君以上に犬っころっぽい認定をカズマ君にして


「さてと……いい時間じゃし、飯は何がいいかの?
焼きそばとパスタじゃとどっちがいいかの?」

「「「「「焼きそば!」」」」」


やっぱり男子は焼きそばじゃよな?
田中に申し付けて、皆で穏やかな昼食をとることにした。
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