夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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28.シバという人

766.シバの杞憂  (sideバスター)

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「なんだか、あいつアキラさん嫌な感じでしたね?ジョン君には普段はあんなに偉そうなの?俺は、ちょっとジョン君が心配です。」

「コラッ!アキラさんのことをあいつなんて呼ぶなって言っただろ?
アレは多分、私達の関係よりも…そのっ…親しいからだろう?」


シバはまだあの二人が付き合ってることも知らないから、アキラさんがすごくジョン君に冷たい態度をとったように見えただろうが……

明らかにアレは、嫉妬だろう
そりゃ寝起きに、恋人ジョン君がシバとあんなに戯れて、絡み合っているところを見せられたら嫉妬くらいするだろうが……

それにしても、いつもヘラヘラ笑って余裕綽々なアキラさんが
あからさまに不機嫌に嫉妬を表す姿はどこか微笑ましくて、笑みを堪えるのが大変だった!


「そうですかね?なんか…ジョン君はアキラさんのことを怖がってたから…」


そんなシバの言葉が気になっていたからかもしれない
後から考えればもっと配慮をするべきだったと悔やまれてしかたがなかった。




次の日のアキラさんは、休日出勤だからか冒険者ギルドの連中に合わせてか
ちょっとラフ目な格好できている。

薄手のハイネックの黒色のセーターに、ミディアムグレーのジャケットにスラックスが細身の体によく似合っている。
たぶんメーカーはわからないが、上質そうな生地は一目でハイクラスの物だとわかる。さすが卒なくお洒落な方だな…


「こちらの訓練生のリクエストを聞いて、ダンジョンに合ったオリジナルのポーションを作る予定なんですよ
よろしければ冒険者ギルドでも紹介いただければと、もちろんマージンもそちらに入るようにいたしますし…」


さながら営業マンのように軽快にポーションの紹介を薦めている。
やはり私にはこんなことはできないし、来てもらえてよかったと思いながら、一先ずポーションの話は持ち帰りとなって……


「それでは、私はこちらで失礼します。バスターさん、シバさん
皆さんの施設紹介をお願いしますね?」


昼ご飯のかなり高級そうな割子弁当の手はずまでしっかりと済ませてから、颯爽と帰路についていった。


実は冒険者ギルドの連中は、昔一緒にダンジョンに潜ったことのある奴だったり、もちろん現役冒険者時代に、ひたすら顔を合わせていた奴らで

気心の知れた奴らばかりで、アキラさんもそこがわかっているから任せてくれたのだろう、もうそこからは……


「バスターさん!コレ開けていいですか?持ってきちゃったんですけど…」

「うわっ!シバ坊、いい物持ち込んでるな?バスターさんいいんじゃないかい?今日は施設は休所なんだろう?
訓練生の目もないしちょっとくらいさぁ…」

「はぁ…しかたないなぁ!
飲み過ぎちゃいけませんからね?
ほどほどにですよ?シバも、持ってきた酒瓶はしっかり片付けるんだぞ?」

「は~い!へへっ、せっかく皆と合えるんだし、楽しいご飯にしなきゃね?コップ回りましたか?酒はありますか?」


元冒険者からしたら本当に軽い酒盛り兼昼食を取って、施設を紹介しながら昔話に花を咲かせたりして…
ゆっくりとしていたら、夕方近くになっていた。


「そういえば、さっきギルドマスターから連絡があって
さっきのポーションの話を前向きに進めたいから、サンプルがあったら送って欲しいらしいんだが……」

「わかった!アキラさんに言ったら喜びそうだよ…
そうだな、先に街で飲み始めててくれないか?私はアキラさんの家にその説明をしてから行くよ」


もちろん、飲み足りるわけもなく、その後に店で飲む予定ではあったが
本当になんとなくだった。

アキラさんならきっと喜んで、すごく嬉しそうに笑ってくれるだろうなっと思ってしまったから
その笑顔を直接に見たいなっと思ってしまったから
一刻も早く、この知らせを伝えたかったから


『怖がっていたから……』


シバの言葉が、胸に残っていたから

理由があり過ぎるくらいに
なんとなく、昨日行ったばかりのアキラさん宅に寄ることを決めてしまった。
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