夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

1、出合いそして

2.アキラ宅にて

ピンコンピンコンピンコン

侵入者を知らせるマークが点滅している。

今日は3つ、

「なかなか豊作だねぇ」

アキラは興味のなさそうに、歯磨きをしながら哀れに囚われた侵入者マークを眺める



アキラは天才の名前を我が物にしている、科学者だ。

高等魔法学校、大学、大学院を飛び級に飛び級を重ねて20歳で卒業し

今やポーション学、遺伝子学、生物科学などの界隈では名前を知らないものはいないほどの天才児だ。



見た目はまったく無頓着で、伸ばしきった髪はゴムで1つに縛り、瓶底メガネをつけている。


元は美形に入る顔立ちだが、若いころからのマッドサイエンティストのあだ名が、彼の見た目を気にする気力を奪った。



そんなアキラの家には新しい研究の情報を狙ったスパイや大金を求める強盗など、ほぼ毎日侵入者が入ってくる。



しかしアキラは一人でいることを好むため、ガードマンなどは雇うのを嫌った。

小さいころから、マッドサイエンティストと言われて、気味悪がられていたのだ。

実の親からでさへも。
あまり人付き合いも得意ではないし、

なんで、自分の家にいるのにゆっくりできないはけ？

他人に家にずっといられるなんてごめん蒙るね！ということらしい。

しかし、何度も言うがアキラは天才なのだ。
今も可哀想な侵入者の隔離部屋へゆっくりと近づいていく。