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30.新たな番

853.話し合い  (sideバスター)

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「首が…項が出てるのが嫌で…
ずっと気になってて、でも…それこそ雄から言うことじゃないし…
あの強そうなチョーカー見つけた時に、こういうの着けてもらえたら安心できるのにって」

「んっ?首?項が出てたらだめなの?
確かに私は普段は短髪だから…あっ…人狼さ番う時に項を噛むのよね?その関係かしら?」

「はい、番ってしまったら歯型があるから大丈夫なんだけど、婚約中の人狼の雌は項は出さなくて、ネックカバーとかで隠したりしてて…丸出しとか、あんな可愛らしいチョーカーとか付けるなんて…俺はだからっ…ゔぅぅ…ごめんなさい…」


つまり私が項を丸出しにして歩いてるのは、人狼にとっては大事なところを無防備に出してるってことで、更に私の選んだひらひらで透けてて可愛らしいチョーカーをつけていたら…もうそれは人間でいう勝負下着を見せびらかしてるようなもので…
そう考えると顔に血が昇るのを感じる。


「なるほど…理解したわ、だからシバは私が選んだチョーカーは外では付けないでって言っていた訳なのね…本当に、聞いてみないとわからないものね?
私はシバがやっぱり、こんな格好の私は嫌なのかと思ったの…やっぱり厳つくて男らしい格好の私がいいのだと、悲しくなってしまとたのよ」

「えっ!ごめんなさい、バスターさんを悲しませちゃうなんて、俺はバスターさんは本当に綺麗で可愛いって思ってる!
でも雄が項を隠して欲しいなんて、恥ずかしくて言えなくて…でもバスターさんを悲しませるくらいなら言えばよかったんだ...」


シバも恥ずかしそうにもじもじとしてて…人狼の項ってなんなんだ?そんなに性的センシティブな場所なのか?
雄が口を出せないような場所って…


「わかったわ、明日からは何かで項を隠しておくわね、今日みたいなスカーフでもいいかしら?それともやっぱりあんな厳ついチョーカーじゃないと駄目?」

「項を隠しておいてもらえたら、スカーフでも、なんでも!
あの…無理はしないでください、きっとバスターさんのファッションは大事なモノで、踏み抜いたら駄目なモノだったんでしょ?」

「大丈夫よ、ちゃんと私好みにさせてくれたらね?じゃあスカーフかストールでもしておくことにしましょう、あとね…シバ、私も何かしてあげたいの週末くらいは私が料理作っていいかしら?」

「えっ?もちろんです。バスターさんのご飯なんて俺も食べたい、でも疲れてたりしませんか?気をつかったり…」




それからその日はいろいろ話すことができた。一緒に住んでいくために決まり事もいろいろと決まっていった。
確かに谷口さんの言う通りに話し合いは大切で、特に私達は種族間の隔たりが大きくて…

「シバ…私だってシバに何かしてあげたいんのよ、されてばかりじゃ申し訳なくなってしまう…」

「でも雄が雌を守って求めるのが…」


この人狼の雄が雌にやってあげるのが、当たり前という考え方はなんとかならないかと思うが…
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