夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

文字の大きさ
897 / 1,164
31.番う軌跡

893.もふもふ食堂 (sideバスター)

しおりを挟む
今週末はシバの実家に挨拶に行くべく、レンタカーで移動をしている。
運転席のシバは終始機嫌がよさそうで、少しハズレた鼻歌を口ずさんだりしている。


「うちの実家は母ゃんが一人で食堂をやってるんですけど、あんまり驚かないでくださいね?かなりボロいから…
あと、下の三つ子の弟達が今日は家にいるみたいなんですよ、たぶんめちゃうるさいです。」

「あぁ楽しみだよ、きっと美味い食堂なんだろうな、シバの料理をいつも食べさせてもらってるからわかるよ
ふふっ…弟さん達に会えるのも嬉しいよ、シバに似てるのか?きっと可愛いだろうな」

「まぁ…可愛いですけど、とにかくうるさいです。ずっと誰かが喋ってるか吠えてるかしてるから…」


そんなのんびりとした話をしながら、私は密かに緊張している。
お母さんは私を認めてくれるだろうか…
シバよりも年上で、こんな体のでかいおっさんと大事に育てた息子が結婚したいなどと言い出したら…反対されるのでは…
緊張を逃がすようにシバに気づかれないようにため息を吐く

きっとシバもこんな気持ちで私の姉に挨拶をしてくれたのだろう、あのときのシバのテンパリ具合を思い出しで頬が緩む
よし!今度は私が頑張らなければ…


「あっ、ほらっ見えてきました。時間も丁度いいくらいですね、ふふっ…大丈夫ですよ!
母ちゃんはちょっと豪快な人だけど、バスターさんはこんな完璧な雌なんだから!反対するはずないじゃないですか!
ほらっ、緊張してますか?ふふっ…この前と逆ですね?」

「そんなことないだろう…こんなおっさんが嫁なんかにきたらひっくり返るだろう?
でも今回は私が頑張るから、紹介は頼むな…」


町外れで隣町との道沿いにあるかなり古びた木造で二階建ての食堂が見えてくる。
手書きの小さな木の看板に、道路のコンクリートと駐車場がそのまま続いていて、食堂の前には無秩序な花のプランターが何個か置いてあり、二階の窓からは無数の布巾が干されている。

これは…私が冒険者だったら頻繁に通いたくなる店だ、絶対に美味くて安い店だと思う…
シバが『休憩中』っと書かれている引き戸をガラッと開けていく


「母ちゃん!ただい…」

「うわぁ!!兄ちゃん帰ってきたよ!母ちゃん、兄ちゃん帰ってきたよ!
番相手どこ?どこ?俺が最初に見るから、ずっと待ってたんだから!」

「サブ、ズルい俺だって見たい!どこっ?えぇ…えぇ!!」

「シロー何?番さんそんなに綺麗なの?立派なの?俺も見たい、シバ兄ちゃんの番さん見たい…」

「「「エエェェ!!?」」」


転げだすように三人の人狼が出てきて口々に騒ぐと、私を見て驚愕の声を上げていった。
シバよりも小ぶりな体つきに、シバによく似たモフモフモコモコの茶色の毛並みの三人が、並んで表情がコロコロ変わっていく様がなんとも…可愛い!

三人ともTシャツにハーフパンツと大変ラフな格好で、その毛並みも肉の付き方も正に健康体で…確かに誰かしらがひたすら話している。


「マジか!何?男だよね?他種族だよね?
兄ちゃんが雌になるの?雌になっちゃうの?」

「えぇ!シバ兄ちゃんが…なんで?あの強いシバ兄ちゃんが雌に…なんで?」

「でも、この人は…強そうだよ!シバ兄ちゃんよりデカいし、ムキムキだし、シバ兄ちゃんより強いんじゃない?でもシバ兄ちゃんが雌に…」


口々にシバが雌になることを心配しているが…やはり雄が雌になることは、あまり歓迎されないことなのだろうか


「とりあえずお前たちは、うるさい!先ずはご挨拶、そしたら、母ちゃん呼んできてくれ!」

「「「はい!いらっしゃいませ!少々お待ち下さい。」」」


三人がシバの号令をきくように、一緒にペコリっと挨拶をするとバタバタと店の奥に走っていった。
さすが食堂の息子だなっといった、流暢な挨拶をして呼んできてくれたのが、これがまたぽっちゃり体型で、シバよりも身長が低いが2倍以上は幅があるぷくぷくモフモフのお母さんだった。
人の良さそうなタレ目の顔立に、シバよりと白が混じった毛並みは白髪なのだろうか…

もう私は緊張と可愛いで、頭がわちゃわちゃなりそうになっていた。
しおりを挟む
感想 237

あなたにおすすめの小説

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...